小学生攻略法

このブログも10年目。久しぶりに担任復帰です。

校内研修,がんばってくれた先生にぜひ!

2010-10-05 20:04:13 | 教師の仕事術の攻略法

時期的にも,各学校の研究公開等が広く行われるシーズンになりました。

本校もこの秋にある分野の研究公開を予定しています。

それに向けて,研究組織をがっちりと組んで,いろいろと取り組んでいるところです。

先日は,事前授業となる校内研究授業が行われました。

年配の先生が,夏休みのうちからたくさんの時間をかけて授業づくりをされている姿を見ていました。

その分,その授業を見るときには,見る側の私たちも思いが高まりました。

授業は子どもたちが活発に活動する姿が多く見られ,いい授業でした。

その後の授業研究会でも,多くの意見交換をして,次回となる研究公開へ向けて,また一歩前進したように感じました。

授業研究会も終わった後,私は真っ先にその先生のもとへ行きました。

「先生,授業お疲れ様でした。勉強させていただきました。特に,…の場面で…」

私が心掛けたいと思っていることは,

研修をしてくださった先生には,一言でも個別にお礼を!

ということです。

その放課後,ふと思い出したことがありました。

夏休み,私がICTに関する校内研修を進めたときです。

90分間の,実技研修を主とした内容だったのですが,私的には大した内容ではなく,先生方に満足いただけたか不安が残っていました。

研修が終わり,私が機器の片付けをしていると,今回授業をされたその年配の先生が来てくださり,

「先生,今日の研修ありがとうな。わざわざ資料までつくってくれて。本当に勉強になったよ。また分からないことがあったら,聞いてもいいかな。」

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そう声をかけてくださいました。

少なからず,この研修に向けて準備をしてのぞんでいたので,この言葉は本当にうれしかったです。

やってよかったと思いました。

こうしてわざわざ言ってくださった言葉が,お世辞混じりなのか,本当にそう思ってくださっているのかは分かりませんが,そんなことを推測する気にもなりません。

どちらでも,うれしいものです。

こんなことを言ってくださる先生の人柄に憧れました。

だから,私も近づこうと思いました。

研修を進めてくれた先生は,大変な労力を使ってされているに違いありません。

毎年恒例のような研修になってしまっているものもあって,研修を受ける側も「当たり前」みたいな感覚で受けてしまいがちです。

しかし,そんな研修でも,それを進めてくださった先生には,大きな感謝をしたいです。

労をねぎらう言葉を届けたいです。

だから,必ずその先生のもとに個別にあいさつに行くということを,私も新しい習慣として実践していきたいと思っています。


子どもの発表が終わり,いよいよ先生の講評

2010-10-04 10:48:09 | 授業中の攻略法

今日は総合学習「めざせエコライフ」の最終段階。

グループごとに調べてきたことを,発表する時間です。

ここまでに,各グループがテーマを決めて,調べる方法や内容を工夫し,がんばって発表の形をつくってきました。

まずは1班。テーマ「私たちにもできるエコ活動」を,プレゼンテーション形式で発表です。

次の2班。テーマ「昔のくらしから学ぶリサイクル」を,劇にして発表です。

そして3・4・5班と続きます。

子どもたちの発表には,多くの工夫が見られました。

テーマも違い,ここまでたどりついた学習の過程も違うから,それぞれの発表にも違いがあり,とても見応えがあります。

発表している子たちの,緊張気味で,精一杯の姿と,それを見て聴く子どもたちの真剣さで,なかなかすてきな発表会になりました。

さあ,すべてのグループの発表が終わり,最後に先生が講評を言います。

以前私は,こういった場面での講評が苦手でした。

主役である子どもたちが精一杯のことをしたあとに,自分が出てきてものを言うというのが,どうも自信がなかったのです。

せっかくの発表会の最後を,締めくくる自信がなかったのでしょう。

しかし,だからといって最後を何となく「みなさんよくできましたね。」ぐらいでサラッと流すように終えるのはやはりよくないでしょう。

そこは,担任として,指導者として最後の講評を責任をもってするべきだと思いました。

では,いよいよ講評。

先生がどんな言葉を子どもたちに投げかけるのか,発表を終えて達成感を感じている子どもたちも注目しています。

さあ,どんな講評をしてあげればいいでしょうか。

必ず,個別に,全員に講評する!

これが必須です。

5グループが発表をしたのであれば,5つの個別の講評が絶対に必要です。

なぜなら,発表はすべて違ったからです。

「みんな,自分たちでテーマを決めて,その後の学習まで工夫して,よく発表できましたね。きっとグループみんなで協力してきたからこそ,今日の発表ができたのでしょう。どれも,先生にとっても大変勉強になりました。」

なんてもっともらしい言葉を言っても,子どもたちにはあまり響かないでしょう。

そんな言葉には,実感を感じないのです。

そうではなく,やはり5つのグループをしっかりと,個別に講評してあげましょう。

「1班は,プレゼンテーションという形が大変見る人をひきつけました。ページの構成の仕方も,図を使ったり,大事な言葉を大きくしたりと,見やすかったです。このプレゼンテーションを作っている段階から,よく作業を分担していることを先生は見ていました。例えば一人が原稿を読み上げて,一人が文字を打つ。一人が文字の色や形の工夫を考える,などと分担していましたね。そのおかげで…

「2班。昔のくらしに注目した点がおもしろかったですね。どうしてもエコというと最近の話題のように感じますが,きみたちは昔から学ぼうとしました。江戸時代に再生業があったこと,よく調べましたね。ものが少なかったからこそ,リサイクルが必要だったという説明には,説得力がありましたよ。そして…」

といった感じです。

こんな講評は,確実に各グループ,一人一人に実感をともなわせます。

何より,先生がしっかりと見て,自分たちの学習を評価してくれていることが,子どもたちにはうれしいでしょう。

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がんばってよかったと思えるはずです。

言うまでもなく,こんな講評をするのは簡単ではありません。

たった一回の発表を見ただけでは,ここまで詳しい講評はできなでしょう。

だから,今回の発表に至るまでの学習の中で,実は講評文を作っておくのです。

しっかりと子どもたちのグループ活動を見届ける先生であれば,発表会を見なくても,子どもたちがどんな発表をするかは想像がつくはずです。

だから,講評も事前に作れるというわけです。

すてきな発表会を締めくくる最後の講評は,発表者のだれもが納得のいく,満足感を感じれる講評にしたいものです。

以前,市の大きな表現運動発表会で,出場団体全30校以上を,閉会式で個別に講評された審査員の方がおられました。

多少時間はかかりましたが,子どもたちはそのときの自分たちへの講評をしっかりと胸に留めていました。私も引率者として,その講評がとてもうれしかったのを強く覚えています。

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「先生に言うからね!」子どもはとっても言いつけたがり

2010-10-02 11:53:33 | 「教師-子ども」関係の攻略法

「せんせ~ ひとしくんがね,悪口言ってくる~」

「せんせ~ さとみちゃんが,コソコソ話してるよ~」

「せんせ~ たくみくんね,ぜんっぜん掃除しないよ~」

子どもは「言いつけたがり」です。

お友だちといて気に食わないことがあると,先生の力を借りようとします。

悪いことをしたお友だちを先生に叱ってもらって「ほらね」なんて,いい気分になろうとしてるのでしょう。

私は今年,一年生担任。

まぁ,毎日言いつけに来る子たちが絶えません。

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この言いつけに来た内容が本当に重大なことで,すぐにでも駆けつけて対処しなくてはいけないことであれば,そうするのですが,中にはそうでない言いつけもあります。

ささいなことだったり,先生の力を借りずに自分たちで解決してほしいことだったりするものも多いです。

あつし「せんせ~ ゆめちゃんが消しゴム貸してくれないんだよ~」

先生「(また来たね…) ゆめちゃん!あつしくんに消しゴム貸してあげなさい!」

ゆめ「だってー,あつしくんがいつも忘れるのがいけないんじゃん!」

先生「…あつしくん,いつも忘れてるの?」

あつしくん「いつもじゃないよ!ぼくもゆめちゃんが忘れたときは貸してあげたのにー」

ため息の出そうなやり取りが続きますね(笑)

言いつけに来る子に,いい対処の仕方はないものかと考えます。

絶対にとは言えませんが,時折効果がある方法として,

言いつけに来た子には,自分に目を向けさせる!

ようにしています。

ひかり「せんせ~,たいせいくんね,ちっとも掃除しないで遊んでるよ~」

先生「そうかぁ,たいせいくんは注意しとこうね。ひかりさんは掃除してる?」

ひかり「え?わたし?うん,してるよ。もう雑巾5回したよ。」

先生「えらいぞ。先生はきちんと掃除できる人が好きだな。10回まであと5回だね。行っておいで。」

ひかり「はーい。」

といった感じです。

よくないことをしてる友だちのことを言いつけに来るわけですが,逆にそのことについて「あなたは?」と切り返します。

子どもは一瞬「え?」って感じの表情をして,自分のことを考えます。

「わたしはきちんとしてる」という返事なら,それをほめてあげて,「いらぬことに関わらず,その調子でがんばれ」と励ましてあげます。

中には,「実はわたしもちょっと…」と,お互い様のこともあります。

そのときは,言いつけに来たがために,逆に注意を受けることになります。

要するに,他人の上げ足をとるような,先生の力を利用するようなことをする子の,目線を変えてあげるわけです。

「先生は,悪い子とするお友だちを叱るより,きちんとがんばるあなたを応援するよ。」というスタンスを示します。

継続することで,細々とした言いつけも減り,ささいなもめごとも減るのではないかと期待しています。