小学生攻略法

このブログも10年目。久しぶりに担任復帰です。

パソコンとミシンのときは,もうてんやわんや

2010-10-13 19:51:43 | 学級生活の攻略法

授業で子どもたちに機会を触らせるとき。

ハラハラドキドキものです。

学校では「パソコン」と「ミシン」が代表格ではないでしょうか。

この2つは今の小学校では必ずと言っていいほど取り扱います。

高学年が多いですが,パソコンなどは中・低学年でも取り扱うこともあります。

もちろんそれらの扱い方にほとんど慣れていない子どもたちです。

一斉に30人に指導をするのは,相当な知恵と労力が必要です。

「明日はミシンの授業」

なんてときは,自ずと気合いが入りますね。覚悟します。(笑)

なんとか分かりやすく説明し,混乱を避けようと,指導の仕方を色々と工夫します。

大型モニターを駆使したり,操作手順をプリントしたり。

また,ペア活動やグループ活動にしたり。

もちろんその効果の大きさで,授業の様子は変わってくるのですが,しかし,どんなにうまくいったとしても,ある程度の「てんやわんや」は,予想しておくべきでしょうね。

ひどい場合は,教室のあっちこっちから

「先生!」「先生~!」「壊れた~!」

の声がひっきりなしに上がります。(笑)

まずは,こんな授業の際の約束事として,

質問は,両隣の人に聞いて,それでも分からなかったら先生に!

ということを決めてはどうでしょうか。

子どもたちは,パソコンやミシンに対して不慣れなものだから,ちょっとつまづいたり,予想外のことが起きると,すぐに

「先生ー!!」

と助けを求めます。

不安でしょうから,気持ちは分かるのですが,これに一つ一つ対処していくには先生が足りません。

授業が成り立ちません。

だから,お互いに助け合う,何とか自力で乗り越えるシステムを作るのです。

簡単なことだったら,お隣さんがやり方を知っていることも多いのです。

難しいことでも,さっき同じつまづきをした子が対処方法を知っていることもあるのです。

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だから「先生を呼ぶ前に,両隣の人に聞く」

これを約束にします。

そして,両隣に聞いてそれでも本当に解決できなかったことであれば,それは本当に先生の出番です。

それは結構重大なことでしょうから,先生は対処してあげると同時に,その事象を一旦全体に説明するといいでしょうね。

この約束が徹底されると,てんやわんやは,かなり軽減されます。

そして,先生に質問してくる内容が精選されます。

そして何より,子どもたちに力がつくようになります。

パソコンやミシンの技能という力はもちろんですが,自力解決しようとする力もです。


自分の「くせ」知ってます?

2010-10-12 19:24:03 | 教師力UPの攻略法

今回話題にしたいのは、先生の身振りや手振り、身なりなど,いわゆる「ボディランゲージ」。

必ず,先生には「くせ」があります。

(というより,人間なら「くせ」があるものでしょう)

身振りについて、私は初任者のときの初めての研究授業で、早速先輩の先生にご指摘いただきました。

私には授業中にしてしまうくせがありました。

もちろん,言われるまで自分では気づいていませんでしたが。

それは、子どもたちの前に立った際に、両手を腰に当てて(ウルトラマンがいばるように)立つくせです。

「男で背の高い先生がいつもそうしてると、子どもたちはちょっと委縮してしまうかもよ。」と教えられました。

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なるほど、その通りでした。

私は無意識のうちの,子どもたちの前に立つと必ずそのポーズをしてしまっていました。

子どもたちへの印象も,あんまりよくなかったかもです。

また,身なりについては、妻から指摘されたことがありました。

ちょっとした地域との会合のときに、いつものようにジャージで行こうとしていると「その格好でいいの?」と言われました。

「いいよ、そんなかしこまった会じゃないし、いつもこれだよ。」

「でも、年配の人との話し合いでしょ。社会人として、どうかな。」

なるほど、その通りでした。

会合に行くと,みんな引き締まった服装をしていました。

思います。

先生は,自分の普段のボディランゲージを見直す!

必要があると思います。

先生とは、言うまでもなく人前に立つ仕事です。

ボディランゲージが重要であることは言うまでもありません。

子どもたちが、保護者がいい印象を受けるよう心掛けたいものです。

~教師として望ましくないボディランゲージ~

×陰気で硬い表情  ×人を見下したような目線  ×落ち着きのない態度  

×猫背  ×不衛生な髪型  ×ワンパターンの服装  

~教師として望ましいボディランゲージ~

◎にこやかで穏やかな表情  ◎温かい目線  ◎ピンとした姿勢

◎清潔感のある髪型  ◎TPOに応じた服装

◎話すときの適当な身振り手振り  ◎堂々とした態度  ◎落ち着いた雰囲気

こういった視点から、ぜひ自分を振り返ってみたいものです。

ビデオカメラで自分の授業を撮影してもいいし、同僚先生に聞くのもいいでしょうね。

ちょっと恥ずかしいことかもしれませんが,客観的に自分を見る努力をしてみましょう。


大きな行事にのぞむときの合言葉

2010-10-11 08:20:28 | 学級生活の攻略法

前回の記事へのコメントで,大学生の方から「いつも見てます。今後もよろしくお願いします。」と励ましの言葉をいただきました。

こんなブログですが,少しでも役に立てているとは,本当にうれしいです。

ありがとうございます。

更新,がんばります!(3連休,ちょっとさぼってしまいました (^。^)

さて,

秋を向かえ,運動会をはじめ,学校もいろんな行事が進められるシーズンです。

学習発表会・読書まつり・秋の一日遠足  …

どの行事にもいろいろな工夫がされていて,それにのぞむ学級の子どもたちには,この機会にいい体験をしてほしいと願います。

(余談ですが,最近では授業時数の確保の面から,こういった行事を精選・削減しようという動きも多いようですね。)

こういった大きな行事にのぞむ,新しい何かにチャレンジするような際には,その心構えについて,子どもたちに話をしたいですね。

ただ「学習発表会だよ!クラスみんなでがんばるぞー!!!」

だけでは,気合いは入るのかもしれませんが,ちょっとものたりません。

これも先輩からのパクりですが,私が気に入っていて,いつも話するのは

大きな行事にのぞむときは「こころ・からだ・もの」の3つの準備をする!

ということです。

例えば,秋の一日遠足にのぞむ場合

○こころ…「友だちと仲を深めよう」「秋の自然を楽しもう」「ワクワク」という気持ちをもって

○からだ…「当日かぜをひかないように今のうちから体調管理」「行った先でけがをしないように気をつけること」を考えて

○もの…「遠足の準備はいっぱいある。リュック・運動靴・敷物・おやつ… 」早めに確実に準備しよう

という感じです。

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行事にのぞむ子どもたちへの言葉かけが,より具体的で,より頼りある言葉になりますね。

この「3つの準備」は,自然とどのイベントにもあてはまるから便利です。

体育系のものでも,文化系のものでもOKです。

繰り返し言っていると,クラスでも合言葉のようになり,子どもたちは自然といつも「3つの準備」を意識するようになります。

もう一つ。

この「3つの準備」は,子どもに限らず,先生にも当てはまります。

遠足の場合もそうです。

○こころ…子どもたちにどんな思いでをつくらせたいかな?今回の目標とするところは?

○からだ…体調を崩している子はいないかな?事故が起こりやすい場所は?

○もの…拡声器・救急箱… それに行き先の公園にも事前承諾を。

先生も「3つの準備」を意識していると,ある程度ぬかりなく準備を進めることができます。

実は行事に関わらず,明日の1時間目の授業についても,言えることなんですね。

先生の中でも「合言葉」として持っていてもよさそうですね。


小学生攻略法 一周年記念

2010-10-09 17:31:03 | 教師力UPの攻略法

記事を何気なく書いていて気付いたことですが、このブログをスタートしてちょうど1周年になりました!

(タイトルに「記念」とつけておきながら、特に何もないのですが 笑)

いやー 何にも意識していませんでしたが、1年も続けることができていたんですね。

正直に、とてもうれしく思います。

「小学生を愛情たっぷりに攻略する方法」ということで、いろいろと綴ってきているわけですが、たまに記事を見返してみると、自分でも「なるほど」と思うものもあり、「それはどうかなぁ」と反論したくなるものもあり、です。

今では、ブログを継続していくことが、自分自身の教師としての、小さな実践の記録になっているような気がします。

そして、ブログを通してつながるコミュニケーションもあり、それも大変うれしいものです。

以前から親しくしている仲間と意見交換できたり、新しい仲間が増えたり。

そこからの声でできた記事も少なくありません。

また、ブログにイラストを入れるようになってからは、アクセス数も増え、好評の声をいただくことも多くなりました。

今後も、見てくださる方に楽しんでいただけるように、工夫を考えていきたいです。

何はともあれ、スタートしたころは、先のことなど何にも考えていなかったけど、とりあえずこうして1年続けられたことを喜ぶと同時に、応援してくださる皆様に感謝です。

2年目に入りますので、ブログもより充実した形になるよう努めていきたいです。

今後ともよろしくお願いします!


叱り方のあの手この手

2010-10-06 20:21:38 | 学級生活の攻略法

子どもを叱るとき,その叱り方というのはいろいろとあると思います。

叱るタイミング。

叱る環境。

叱る言葉。

叱る表情。

叱る立場。

その時の状況によって使い分ける技量が必要です。

今回は,そんな中にある,叱り方の一つとして。

「叱る」きっかけとなる,ある事件にあとに,先生がこう感じたとします。

・切に,子どもの心にメッセージを伝えたい。

・叱るというよりも,これをきっかけとして道徳的な話をしたい。

・叱る対象の子だけでなく,できるならクラス全員にしたい話がある。

そんなときは,

先生の体験談に変えて叱る

という叱り方があります。

子どもをめぐる事件で,子どもを叱るはずのものなのですが,先生の体験談に変えて話をします。

例えば,

じゅんくんが遊んでいて,ぶつかったはずみで学級の机を壊してしまったのですが,じゅんくんは言い出せず黙っていました。

その後,別の子の話から,じゅんくんが机を壊してしまったことがバレました。

そんな事件があったとします。

すでにじゅんくんは,居たたまれなくて,今にも泣き出しそうな顔をしています。

クラスのみんなは,じゅんくんに厳しい視線を送り,雰囲気が悪くなっています。

ここに,先生が追い打ちをかけてじゅんくんを叱ると,状況はさらに深刻になることは間違いないでしょう。

そんなとき,ふと視点を変えて,先生が話し出します。

「実は,先生も昔,自分がした悪いことを言い出せなくて,黙っていたことがあるんです。」

子どもたちは「えっ」という表情です。

「黙っている間,本当に耐えられない気持ちでした。悪いことをしたということは,自分で分かっているから,なおさらつらいんです。」

先生は,自分の体験談を話しているんだけど,その姿は今回のじゅんくんに重なっています。

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「正直に言いだす勇気が,どれほど大事なものかを痛感しました。そのことがあってから,先生も少し変りました。」

子どもたちは,先生の話を聞きながらも,じゅんくんの胸の内を想像し,少し寛大になろうかとするでしょう。

じゅんくんは,直接的には叱られていないけど,先生の言葉は強く胸に突き刺さります。

こんな場面では,先生の体験談が子どもたちの心に届きます。

体験談だから,うわべだけでなく,感情もこもっているからです。

叱られる子の身になり,クラス全体の心情を想像する。

そこに,自分の体験談をもってきて,子どもたちよりは多くのことを経験してきた人生の先輩という立場から,親身に話をする。

また,一味違った叱り方ですね。