Sweet Rain/Stan Getz
(Verve MV2049 jp.reissue)
本日は久々のジャズ・モードです。スタン・ゲッツで行きましょう!。ジャズファンなら誰もが一度は彼のクールなプレイに嵌った経験があるのではないでしょうか?管理人の場合には、最初はルーストのDear Old Stockholmであったし、次にはジョアン、アストラッド、ジョビンとのボッサコラボでした。その間を埋める、クレフ、ヴァーブのアルバム群も着々と手にしてコレクションを充実させて行った記憶があります。また、ボッサ以降にはゲイリー・バートン、チック・コリアの二人の名手を売り出した点でも評価されて良いように思います。バートンはアストラッドとコラボしてたときに既にグループにいたし、チックは本日アップのスウィートレインで売り出されたと言っても良いのではないでしょうか。本日はこのスウィートレインです。
ボッサも一旦、落ち着いた67年の録音です。メンバーはゲッツ、チック、ロン・カーター、グラディ・テイトのカルテットです。大々的にチックをフィーチャーし、そのオリジナル2曲を採用しています。特にA-1の”Liza"での甘さを排したアップテンポでのゲッツのジャンピーなプレイにはボッサから脱皮するかのごとき意気込みを感じます。続くジョビンの名曲はゲッツにとっては十八番的演奏です。美しいメロディを寂寥感溢れるテナーは、独壇場でボッサといえばゲッツの面目躍如たる演奏ですよね。B面のコンアルマでのラテンリズムに乗った快演です。そして、輝きに満ちたチックのピアノが絡んで行くさまはボッサ以降の最高傑作にふさわしい出来映えですよね。
もちろんオリジはVERVEですが、所有盤はポリドールの国内再発盤です。白いバックに二人の少女がB&Wで嵌め込まれたカバーも秀逸ですね。