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ジョアンの爪と小気味よいバチーダの関係

2011-02-03 23:04:35 | jazz & vocal
Joāo Gilberto/Joāo Gilberto
(Odeon MOFB3202)

この前のミルトン・バナナ、更にその前のカルロス・リラとボッサのオリジナル盤が連続しましたが、更にボッサの法王と異名を取るジョアン・ジルベルトのオリジナルオデオン盤を今回はアップします。ご存知のように,ジョアンのオデオン3部作は1959、1960、1961と一年ごとの録音で3部作となっているようですが,オリジナルのリリース枚数が最も少ないのがこの第3作であるといいます。既に再発盤が出たり,「ジョアン・ジルベルトの伝説」と題された集大成的3枚組や米アトランティック盤”Boss Of The Bossa Nova"で音源については良く知られているでしょうが,オリジナル盤となると結構希少です。所有盤は以下のような緑/白のオデオン星ラベルのブラジルモノラル盤です。

前述のように61年の録音で、ジョビンの伴奏のセッションとワルター・ワンダレイとのセッションを収録したものです。A面冒頭の”Samba Da Minha Terra"から切れの良いバチーダを繰り出すジョアンのギターと甘いボーカルでとろけそうになりますよね。A面で好きなのはこの冒頭曲とA-4の“Saudade Da Bahia"です。冒頭の”Samba Da Minha Terra"とともにバイーア出身の名作曲家Dorival Caymmiの作品です。B面ではカルロス・リラの”Vocé E Eu"が最高です。B-5のジョビンの”Insensatez"も有名曲ですよね。

ジャケットは大写しのジョアンの横顔,何とも言えず哀愁を感じる良いカバーですが,注目はジョアンの右手。それも強烈なバチーダをはじき出す爪の状態です。親指では指腹側からみて約1mmで切りそろえられ、index finger, middle fingerでも丸く尖った格好に手入れされているように感じます。ボッサギター弾きには興味深い点かもしれませんね。