The Ex-Hermanites/Bill Harris
(Mode MOD-LP#129)
皆さん,モードレーベルに対する評価はどうでしょう?91年発刊のスィングジャーナル増刊「ジャズ・レコード・マニア」で吉祥寺のオヤジが入魂の見開き2ページの解説を書いてくれてます。詳細はこれにゆずりますが,”Herbie Harper Sextet"に始まる計30枚のラインナップの最後を飾るのがこの"The Ex-Hermanites"(#129)です。日本ではトイズファクトリーから大体が発売されたので既にこのアルバムを聞き込んでいるファンも多そうですが,オリジナルモノ盤でゲットできたのでアップしてみますね。
メンバーはタイトル通り,ウッディ・ハーマン楽団出身のメンバーが集まりボス抜きでやりましたと言う企画ものです。ベイシーバンドやエリントンバンドにもこのタイプのレコーディングは結構ありますから,ファンの方にはお約束の企画とも言えるのかも知れません。そのメンバーはクインテット編成でBill Harris(tb), Terry Gibbs(vib), Lou Levy(p), Red Mitchell(b), San Levey(ds)というシブ好みの面子です。演奏曲も有名曲が多く,ウェストコーストジャズでありながら当時流行した黒人ハードバップ風の演奏スタイルをとっているのはレーベルイメージであり他のモード盤でもおなじみです。小気味よいルー・レヴィーのピアノに導かれる"Apple Honey"から各人のプレイが全開です。バラードとスウィンギな曲が適度にバランス良く配されています。個人的にはB面がお気に入りで コーラスを配した"Lemon Drop", ハーマンお得意の”Early Autumn"と続きます。中でもラストを飾る"Blue Flame"のグッと落としたテンポが最高です。ゆっくりとしたテンポに絡むハリスのトロンボーンプレイが味わい深いですね。
所有盤は前述のようにモノラルオリジナルでかなりラウドに収録されてます。モードを代表するWilliam Boxのイラストもいいですし,豪華なブルーバックプリントのライナーもポイント高いですね。