Manteca/Red Garland
(Prestige 7139)
マイルスのオールアメリカンリズムセクションの一角を担ったガーランドのピアノはマイルスの音楽の屋台骨であったことは万人が見と得るところでしょう。ガーランドと言えばゴムまりのようなブロックコードとカクテルと評されることもありますが極めてリリカルなシングルトーンの絶妙なブレンドがその真骨調です。リーダーアルバムはGROOVYに代表されるようにトリオの録音がその代表作として有名ですよね。本日は,このトリオにコンガのレイ・バレットが加わった一枚をアップいたします。
トリオは他の人気盤とおなじようにガーランド,チェンバース,テイラーの3人です。そして目玉はレイ・バレットのコンガです。トリオとの相性が抜群です。バレットの乾いたパーカッションはいたるところで聴けますが、恐らく最も有名なものはケニー・バレルのミッドナイトブルーでの演奏でしょう。しかしこのガーランド盤でもドライなコンガのサウンドが見事にマッチしており一聴に値するのではと確信しています。威勢のいい『マンテ~~~カ』のかけ声で始まるチャノ・ポゾの名曲でスタートします。バレットのコンガを一度でも聴いたことがある人なら見事にマッチすることは容易に想像出来ますよね。他の演奏曲も"S'Wonderful", "Exactly Like You"のスタンダード,レイとガーランドのチェースが光る"Lady Be Good"、お得意のブルース”Mort's Report"とバランスが取れた選曲です。演奏の楽しさを直に伝えているといってもいいガーランドの表情が最高ですね!
所有盤はBergenfield NJのオリジナルモノ盤です。いわゆるラウドなサウンドで録れていてモノカートリッジのパワフルな音にKOという感じです。