J.J.Inc./J.J.Johnson (Colubmia CBS-Sony SOPM144 Jp. reissue)
トロンボーンと言えばJJというぐらい、ジャズトロンボーン界においてはその論評をされて通れないのがJ.J.Johnsonではないでしょうか?早いパッセージで構成される洗練されたソロは圧倒的でまさに第一人者に相応わし存在です。勿論、カイとのトロンボーンのデュオチームの好演奏も良いですが、コロンビア諸作に置けるフォーマットはカルテットから大編成までありますが60年台前半の絶頂期を捉えた演奏であり、この天才トロンボニストを語るには避けては通れない時代ではないかと思います。また、いずれもが活かしたアルバムジャケを搭載しており個人的にも贔屓の年代です。
本日は、このコロンビアのアルバム群から一枚アップしますね。タイトルは"J.J.Inc."。パーカーブルーのジャケットデザインが素晴らしい一枚です。フロントは3管で全体としてはセクステット編成です。J.J.Johnson(tb), Freddie Hubbard(tp), Clifford Jordan(ts), Cedar Walton(p), Arthur Harper(b), Albert "Tootie" Heath(ds)の面々がクレジットされています。全6曲すべてJJのオリジナルであり、すべてに自身によるアレンジが施されています。JJのプレイについては、好不調の波の少ない安定したモノであり全曲を通じて好調を維持しています。A-1の"Mohawk"で活躍する若き日のフレディのはつらつとしたプレイも聴きものですし、オーラスB-3の"Shutter Bag"でのシダーのきれいなソロも印象的ですね。
収録曲がオールオリジナルでやや地味な印象は拭えませんが、フレディ、シダーといった後のJazz messengersの重鎮となるプレイヤーを配したことからファンキー色も横溢しており愛すべきアルバムに仕上がっていますね。所有盤はCBS-Sonyが出した廉価盤(国内再発盤)です。