The Marty Paich featuring Art Pepper/Marty Paich
(Tampa TP28 jp.reissue)
(Tampa TP28 jp.reissue)
少しマイナーなアルバムが続いたので、皆さんよくご存知のアート・ペッパーでも聴いてみるかって取り出したのがこのアルバム。ご存知,白人アルトでは(勿論テナーもありますが)他の追随を全く許さない,ダントツ人気のペッパーですよね。ペッパーのサウンドについては、いろんな方がコメントしており,皆さん自分の意見を持っておられることと思います。自分にとってペッパーは復帰して来た74年頃がリアルタイムでした。自分がジャズの洗礼を受けた時期とほぼ重なり以前にアップした"Among Friends"は本当によく聴きましたね。それから逆行するかのごとく50年代のペッパーにたどり着き,幾多の名盤と言われるアルバムは大体聴いていると思います。そのスタイルはパーカーとコニッツの中間的スタイルとも言われ、哀愁のあるフレージング,楽器を鳴らしきる演奏スタイルがリスナーを強く引きつける要素だろうと思います。
このアルバムに付いてはA面の2曲,"You And The Night And The Music"と"Over The Rainbow"に尽きると思います。いずれも有名なスタンダードですがこの曲のジャズバージョンについて語るときに絶対にはずせない名演で前者のスィンガーでの縦横無尽のアドリブ,後者での卓越したバラードプレイのすばらしさは誰もが認めるところと思います。
ペッパーの所有盤に関しては,ほとんどが30年近く前の再発国内盤ばかりで,資金繰りに困り果てていた学生時代に収集したものがほとんどです。そのためこの盤も例に漏れず国内盤再発です。ペッパーを追っかけ始めたころ、この盤は国内盤すら廃盤となっていて、少し後にこのB&Wのカバーで再発されたときに購入した物です。(この時はうれしかったなあ。)それ以前に出ていた国内盤は,たしかyellowがバックのカバーだったと記憶しています。このアルバムのオリジナルは相当高価だろうと思いますが,一度オリジで聴いてみたい盤ですね。