ドイツのオイゲン・ヘリゲル(1884~1954)という、
哲学者が書かれた本です。
1924年に東北帝国大学の講師として来日。
その在日中の5年間、
弓道に関わり(華道や水墨画も)、
禅の道に触れた体験が書かれてあります。
彼曰く、
弓道は的(まと)に中てるだけでなく、
「自分自身から離れること」
無我の境地になる、
ということでしょうか。
仏教学者・思想家であられた鈴木大拙さんの、
ドイツ語版『弓と禅』に寄せた、
序文もあります。
もし人が本当に、
ある道をマスターしようと願うなら、
その技術的な知識だけでは十分ではない。
人は技術を超えなければならず、
その結果[術を行う]道は、
無意識に至って、
「術なき術」になるようになるのである。
真剣に「道」を歩むということは、
生半可なことでは到底成し遂げられませんね。
それには、
良い師につくことが、
如何に重要かとも思うのです(たぶんです)。
この本が書かれてから、
100年ほどの年月がたちます。
礼で始まり礼で終わる、
日本の「諸道」は、
良い精神の修養方法だと思うのです。
ただ私は何一つ極めてはいない凡人ですから、
軽々しくは言えませんが。
リコさん本の御紹介有難うございました。