新・徒然煙草の咄嗟日記

つれづれなるまゝに日くらしPCにむかひて心に移りゆくよしなし事をそこはかとなく紫煙に託せばあやしうこそものぐるほしけれ

キネマ旬報 2月下旬号

2009-02-05 21:12:38 | 映画

今日、映画雑誌「キネマ旬報」の「2月下旬号」が発売され、さっそく通勤途中に買ってきました。

キネマ旬報 2009年 2/15号 [雑誌] キネマ旬報 2009年 2/15号 [雑誌]
価格:¥ 1,800(税込)
発売日:2009-02-05

恒例の「キネマ旬報ベスト・テン&個人賞発表」というだけでなく、「完全保存版 この一冊で2008年の映画、そのすべてがわかる!」と謳っているとおり、日本で公開された全作品のデータや興行成績、各国の映画事情など網羅した、まさしく「映画年鑑」です。
その分、価格も税込み1800円(去年から200円の値上げ)と、通常版の倍以上もしますが・・・。

      

もう随分前のことになりますが、少なくとも毎週1回は映画館に行くほど、映画に嵌った時期がありまして、当時は、キネマ旬報を毎号欠かさず買っていました。映画館で映画を見ることがほとんどなくなってからも、相変わらず映画は好きですし、「データ収集」も趣味の一つなもので、「2月下旬号」だけは毎年欠かさずに買っています。
その結果(古いものはバックナンバー漁りで補って)、リビングの本棚には、過去32年分の「キネマ旬報 2月下旬号」が並ぶことになりました。結構、壮観でしょ?
090205_

090205_78_2 これが、持っている中では一番古い、1978年の2月下旬号の表紙。表紙は今も昔も主演女優賞・主演男優賞受賞者のお二人で、この時は「はなれ瞽女 おりん」の岩下志麻と「幸福の黄色いハンカチ」の高倉健です。31年前の「2月下旬号」のお値段はというと、通常版+100~200円の700円(当時、消費税はありませぬ)。
ちなみに今年の表紙は、「おくりびと」のモックンと、「トウキョウソナタ」&「グーグーだって猫である」のキョンキョン。
      

キネ旬のベスト・テンはずいぶんと長い歴史を持っているのですが、ベスト・ワンの作品ばかりが後世まで「その年の代表作」となっているかといいますと、そんなことはないところが面白い…。
キネ旬の「1980年12月下旬号」で「戦後復刊800号記念号」として「外国映画史上のベスト・テン」という企画が組まれています。ここで選ばれた上位11作品の公開時のランクをみると、こんな具合です。

 1位:天井桟敷の人々 ('52年の3位)
 2位:2001年宇宙の旅 ('68年の5位)
 3位:第三の男 ('52年の2位)
 4位:市民ケーン ('66年の2位)
 5位:大いなる幻影 ('49年の2位)
 5位:ウェスト・サイド物語 ('61年の4位)
 7位:駅馬車 ('40年の2位)
 8位:望郷 ('39年の1位)
 9位:モダン・タイムス ('38年の4位)
 10位:甘い生活 ('60年の2位)
 10位:勝手にしやがれ ('60年の8位)


年度1位で「オールタイムベスト」の上位に選ばれたのは「望郷」だけ…。
ちょいと補足します。'52年に「天井桟敷の人々」や「第三の男」を押しのけて1位に輝いたのは「チャップリンの殺人狂時代」、「甘い生活」「勝手にしやがれ」の'60年の1位は「チャップリンの独裁者」でした。
公開された当時の「風」に乗った作品と普遍的な作品、「頭」に残る作品と「心」に残る作品とは違うということなのでしょう(「独裁者」は私にとっても好きな作品の一本ではありますが…)。

最近、映画館で映画を観てないなぁ。「生」の演劇とか寄席とかコンサートには行っているんだけどな…。


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