「大阪でビバった旅行記 #2-3」のつづきです。
「#2-3」で京都鉄道博物館の特徴を以下の3点に整理しました。
SLが煙と蒸気を吐きながらレールの上を走る
車両だけでなく、システムとしての鉄道の仕組みと歴史を観られる
旧国鉄 & JR西日本だけでなく、私鉄にも敬意が払われている
せっかくですので、この観点から京都鉄道博物館をふり返ってみます。
前身の梅小路蒸気機関車館の保存車両(SL)に、交通科学博物館の保存車両(SL)も加わって、扇形車庫は満車状態
20両の保存車両(SL)のうち、8両が動態保存されていて、SLが煙と蒸気を吐き、熱を発散しながら目の前を走る、あるいは、SLが牽引する車両に乗れるという、貴重な体験ができます。
近づくと、注意書きが結構しつこい…
煙が衣服につくと汚れる、とか、
煙や水しぶきが飛ぶ、とか、大きな汽笛が鳴る、とか、
機関車に触るとやけど等の危険があるとか、煙・スス、熱、蒸気、超やかましい汽笛といったものは、SLには付きものなのですが、SLが全然一般的でなくなってしまった現代では、こうした注意をしておかないとトラブルの元になってしまうんでしょうなぁ…
私が幼少のみぎり、私の故郷ではまだSLが走っていまして、あの煤煙の臭いとか、発する熱気といったものを漠然と覚えています。
2011年3月に梅小路蒸気機関車館にやってきたとき、その臭いを超久しぶりに嗅いだんでしたっけねぇ…
んでもって、私がずっと不思議に思っていたことがあります。
それは、SLの煙突の一番上がグルグル回っていたということ。
仕組みも判らなければ、そもそも、何のために回っていたのかも判らない…、でも判らなくても生活に支障は生じない…なんて状況で、記憶の中に埋もれていたこの疑問が、京都鉄道博物館の扇形倉庫で突如掘り起こされ、解決に至りました
説明板によれば、「回転火の粉止め(Spark arrester)」という、元も子もない名前の装置だそうで、
煙突の上部に取り付けられる部品で、煙突からの排気の勢いで羽(ファン)が回転し、煙とともに発生した火の粉を粉砕し、火の粉による沿線火災を防止します。
という仕組みと機能なのだそうな。
うん十年の時を超えて、疑問が解決するとは、幸せでございました。
ところで、SLが動くためには、石炭と水が必要です。
というか、石炭(熱源)と水があれば動くわけで、自動車やディーゼル車、電車などに比べれば、かなりシンプルな機関です。
水蒸気の圧力をピストン&シリンダーで往復運動に変えて、それをクランクで回転運動に変える仕組みは、水蒸気の圧力をガソリンや軽油の爆破力に置き換えれば、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンと同じですな。
んでもって、SLのピストンと、
シリンダーも拝見いたしました。
んん~~ん、楽しい
つづき:2017/05/22 大阪でビバった旅行記 #2-5