ふくろう日記・別室

日々の備忘録です。

挨拶

2010-07-28 21:40:27 | Poem
   《マラルメ・モネ画》


十九世紀のある詩人の最期の仕事は
四百年前のポルトガルの航海者への挨拶だった。
大陸ではない 大海を渡るということは
ひどく抽象的な「喜望」に等しい?

セイレーンの歌に惑いつつ進む船べりに
一羽の鳥が現れたとしたら
それは具象的な風景に変わるだろう。
陸が近いのだ。嵐の岬があるのではないか?

四世紀前の船旅に倣いて
詩人は死の船出の前に
多士済々の若い詩人に挨拶を送る。

孤独 暗礁 星座
陶酔 恐怖 よろこび
憂鬱の水長は空にむかって杯を掲げるのだった。


 *     *     *


 上記の公開に耐えぬほどの下手な詩は、某同人誌に掲載した自作詩です。この詩に登場するモデルはどなたなのか?というお手紙やメールが多かったので、ここを釈明の場とします(^^)。ここをお読みくださればわかると思います。「パクリ」というご批判もあえて受けませう。自作詩はここに掲載しない方針でしたが例外とします。どうぞよろしく(^^)。

ステファヌ・マラルメ(1842~1898)
ヴァスコ・ダ・ガマ(1469~1524)