2012年7月31日 第一版第一刷発行 山川出版社刊
サブタイトルは「語り継ぐ十二月八日と八月十五日」となっています。
「十二月八日」とは、太平洋戦争開戦の日であり、「八月十五日」とは終戦の年である。
ただし、「終戦」を、法的には「九月二日のミズーリ号での調印の日」とも。
この時代について、筆者はエッセー風に書いてみようという試みであったようです。
そのおかげで、浅学菲才の私には、大変読みやすかったのでした。
幼くて記憶にすらないあの時代を、なんとか理解しようとしている私には、心優しい一冊でした。
しかしながら調べてみましたら、保坂正康氏には膨大な著書があり、眼がまわりました。
たった一冊だけ、我が家の書棚にあったので、読んでみました。多分夫が購入したものでしょうね。
戦後70年を過ぎると、その記憶を抱いている方はわずかになってきます。
我が父母も亡くなり、2人の姉のうち1人は亡くなり、幼いながらの記憶をもっているのは、姉たった1人となりました。
語り継ぐ役割は、記憶にない私には不可能です。書物に頼るしか、手立てはありません。
様々な視点から書かれている膨大な書物の森を、少しずつ歩んでゆきたいと思います。