8月18日、朝日新聞に佐竹直子さんの御本「獄中メモは問う/作文教育が罪にされた時代」が
紹介されていました。
この記事を読みながら、小学校時代の担任のS女性教師を思い出しました。
それまでは作文を書くのが苦痛でならなかった私を、
作文好きな少女に生まれ変わらせて下さったのは、このS先生でした。
4年生になったら、毎週1回作文授業がありました。
この苦役を克服するために、どうしたらいいのか幼い頭で考えました。
3年生までの私は、たとえば「遠足の作文を書きなさい。」と言われると、
朝の起床から帰宅までの全てを書いていましたので、大仕事だったのです。
しかも、引き揚げ子の栄養失調からまだ健康に戻りきっていない体には、
遠足そのものも苦痛でした。
それでも、私は幼い頭で必死で考えました。
つまり苦痛の原因は「すべて書く」からで、書く範囲を決めればいいのではないか?
それで時間を限定しました。
「雨の日の昼休み」・・・・・・校庭で遊べない子供たちは色々な遊びをします。
遊ぶ場所は教室か廊下です。その様子を書きました。
よい作文は先生がみんなの前で読み上げて下さいます。
その時「もうちょっと頑張ろう。」と言って、先生が読み上げて下さったのは
私の作文でした。
魔法のように、私は書くことが大好きな少女になりました。
将来の夢は「作家」あるいは「詩人」になりました(笑)。
今でも、下手な詩を書き続けています。
あ。お話が長くなりました。
なぜS先生が熱心に作文教育をなさったのか?
この記事を読んで、その謎が解けたのでした。
気付くのが遅すぎました。ごめんなさい。S先生。
おかげさまで、書くことはそれからずっと続けてまいりました。
ありがとうございました。
自由に書けることを幸せに思います。
ずっとずっと、この自由が続きますように!
佐竹直子さんの御本をこれから読みます。