エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

サバイバル脳の一貯上がり

2016-04-18 03:57:32 | ヴァン・デ・コーク教授の「トラウマからの

 

 

 
大人になった時にあなたを支えるのはね、子どもの頃のあなた
  エピジャネシスは、時にかなって美しい。 The life cycle cpmpleted 『人生の巡り合わせ、完成版』、p29最後の行から。 ...
 

 

 無意識に向かい合うコツは、待つことです。

 ヴァン・デ・コーク教授のThe body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 『虐待されたら、意識できなくても、身体は覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』の第14章 Languare : Miracle and Tyranny「言葉 :奇跡も残虐も(、もたらすもの)」p.249の第3パラグラフから。自分の身体が、他人の身体みたいになる節の続きです。

 

 

 

 

 

 トラウマの患者さんたちの脳の画像のほとんどすべての研究によれば、島(皮質)の活動に異常があります。脳のこの部位は、内部組織、すなわち、筋肉、間接、バランス(固有受容)体系も含まれますが、体感を生み出す内部組織からの情報をまとめて解釈します。この島皮質は、いろんな信号を偏桃体に伝えることが出来ますが、この偏桃体は、戦うのか、それとも、逃げるのかの反応(闘争・逃走反応)の引き金になります。この戦うのか、それとも、逃げるのかの反応には、何ら認知的な認識は必要ありませんし、何かがおかしいといった、意識的な認識もいりません。皆さんが気が立ったり、集中できなかったり、最悪、差し迫った死を感じます。こういった強烈な気持ちが、脳の深いところで生み出されて、理性や理解力ではどうにもならなくなってしまいます

 

 

 

 

 

 かくして、サバイバル脳が出来上がってしまいます。強烈な感情が生じて、逃げ出す感じになります。サバイバル脳になった発達トラウマ障害≒愛着障害の子ども達は、教室や人がたくさんいる場所や初めての場所などからは、逃げ出したくなりますね。ヴァン・デ・コーク教授が記しているように、理性や意識で、この逃げ出す反応を止めることはできません。

 この手の重度の発達トラウマ障害≒愛着障害の子どもの治療には、敏感で、忍耐強いセラピストの関わりが必ず必要です。

 


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