エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

奇跡 ―ミラクル―

2014-11-09 13:41:23 | エリクソンの発達臨床心理

 

 奇跡 ―ミラクル―、と書いて、お気づきの方もあるでしょう。長田弘さんの詩集のタイトル。

 「奇跡」と言ったら、「めったにない稀有な出来事」と思いますよね。ですからそういう出来事に遭遇したら、「ラッキー」だと誰でも思うことでしょう。ですから、「奇跡」は「ラッキー」と結びついています。聖書で「奇跡」といえば、「神癒」、「医者も治せないような病気が、一瞬にして治りました」という物語を思い出すのかもわかりません。でも、長田弘さんによれば、「奇跡」というのはそんな特別な出来事じゃぁない。 

 長田弘さんにとって「詩を書く」とはどういうことなのだろうかな?

 それはね。

 「じぶんを呼び止める声を書き留めて、言葉にする」こと。

 あれあれっ、どこかで聞いたことあるかな?

 そう、五嶋みどりさんが言ってましたっけ。

 「自分の中から聴こえる音を」「素直に出す」っとね。

 「声」や「音」が聴こえてくるんですね。

 では、「奇跡」って何でしたっけ?

 たとえば、赤ちゃんの「小さな微笑み」が「奇跡」。

 「小さな微笑み」を見れば、どなたでも「あたたかみ」を感じるでしょ。

 「奇跡」。それはそういう感じ方を「促す心の働きの端緒、いとぐちのなるもの」

 ですから、「奇跡」とは

 「ささやかな日常の光景の中」にあるものに「何か」を感じ取る感性、…。

 

 

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