エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

仕返しはしません

2014-01-15 04:03:07 | フーコーのパレーシア

 

 パレーシアは、最深欲求を含めた「本音の対話」が、民主主義と建設的かかわりのために必要なことが、ますますハッキリしてきましたね。

 

 

 

 

 

 そして、合唱隊が話をした後で、エレクトラは答えて言います。「最後に言ったことを忘れないでね、お母さん。お母さんは、私に、お母さんに対してパレーシアでありなさいって言ったのよ」

     エレクトラ : お母さん。今言ったことを忘れないでね。自由に、恐れることなく、自分の意見を言いなさいって、お母さんは約束したんだから。

 そこで、クリュテムネトスは答えて言います。「私は確かにそう言ったわ、娘よ。私は本気よ」[1.1057] しかし、エレクトラはそれでも、用心深く、慎重です。というのも、エレクトラは、母親が自分の話に、自分がその後傷つくことになるまで、耳を傾けるかを疑っていたからです。

     エレクトラ : まずは話を聞いてから、仕返しをするってことなの?

     クリュテムネトス : いえいえ。あなたの心の命じるままに話していいのよ。

     エレクトラ : それじゃ、本音を話しましょう。これが出発点だわ...。

 

 

 

 

 

 たとえ親子であっても、パレーシアは、困難が伴う場合が少なくないのでしょうね。しかし、本音がお互いに語り合えるからこそ、真のスギナも生まれるというべきでしょうね。

 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 人生のハビットはこうしてで... | トップ | 人生のどん底にて »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿