自分が言いたいことも言えないことは、奴隷も同然なのですね。特定秘密保護法の下で、口をつぐむ人が増えれば、もう日本は立派な奴隷制国家というべきでしょう。
この数行からもお分かりのように、「パレーシア」は、何よりもまず、ポリュネイケスの社会的立場と関係しています。なぜならば、もしあなたがその国の市民でない場合、あるいは、あなたが亡命中である場合、パレーシアを活用することができないからです。それは火を見るよりも明らかです。しかし、何か別のことも示されています。すなわち、もしあなたが、自由に話をする権利を持っていないなら、一つも力を発揮することができない、ということです。そうなれば、あなたは奴隷も同然の状態に置かれています。さらに申し上げれば、もしも市民が「パレーシア」を活用できないとすれば、権力に対抗することができません。権力を批判する権利が(市民に)なければ、その権力は主権を際限なく行使するようになります。このように際限のない権力は、イオカステーは「愚の骨頂」と特色付けます。なぜなら、際限のない権力は直接的に狂気と関係するからです。権力を行使する人間は、自分を批判し、権力を自分の命令にだけ限定するような、「パレーシア」を活用する人がいる場合だけ、分別を保つのです。
特定秘密法を手に入れた権力は、自らを批判する勢力を徐々に排除しますから、際限のない権力を手に入れたのも同然です。したがって、今の安倍政権は「狂気」と化しているとして、対処することが、私ども市民ひとりびとりに課されています。
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