エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

インターメッツォ: エリクソンの叡智: 不思議な確信と最深欲求

2017-02-25 03:26:48 | エリクソンの発達臨床心理

 

 

 

 
良い治療・良いケアは、チームの民主主義的な話し合いから生まれるもの
   「ただの人」として生きましょうよ。    「ただの人」も、宮田光雄先生に教えられた視点です。「神のユーモア」と同様な視点です。 「ただの人」とは、......
 

 Toys and reasons. p.125から。

 

 

 

 

 

 (レンブラントみたいに)不思議な確信がある時に初めて,その絵描きは遊びに形を様々な形をもたらすイキイキとした様式を持つはずです。こうなって初めて,その絵を見る者の最深欲求に訴えかける絵を描くことができますし,真実を示しつつ,神様に対する信頼をも確かにすることもできますよね。

 

 

 

 

 

 これは,エリクソンがその昔,絵描き志望であり,それだけ細やかで鋭い感性で絵を鑑賞して感じたことを,述べているところです。

 しかし,これは絵描きのことだけを述べているのでは全くありませんね。エリクソンが当時,人が手に負えずに諦めていたケースを見事にセラピーすることができる,優れたサイコセラピストであったように,サイコセラピストにも,そっくりそのまま当てはまる件ですね。

 すなわち,絵描きでも,サイコセラピストでも,ヴィジョンに対する不思議な,ほとんど身に着いた体感的な確信がある時に,見る者にも,サイコセラピーを受ける者にも,最深欲求に応える仕事が出来て,その人の(神様の対する)信頼を確かにすることができるのです。

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