エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

現世考: 名古屋大生殺人事件,無期懲役に。無責任の象徴だ!!

2017-03-25 02:51:58 | 間奏曲

 

 

 

 
東日本震災被災地の心理的課題
   豊かな国土とそこに根を下ろして生活していることが国富  昨日、東京の内村鑑三記念キリスト教講演会に参加しました。目黒区中根の今井館聖書講堂で、昨日......
 

 今まで,名古屋大生老婆殺人事件については,このブログでも,何度か取り上げてきました(現世考: 津久井と小金井から正しい選択、出来るかなぁ?子どもの日常生活に、「平和」を!!佐世保と名古屋の後で今も状況は変わらずですね、残念…。)。精神鑑定をしても,発達障害,双極性障害(躁うつ病)とされるだけ。

 とうとう,「無期懲役」の判決が出てしまいましたね(http://www.jiji.com/jc/article?k=2017032400813&g=sochttp://www.huffingtonpost.jp/2017/03/24/tarium-nagoya_n_15576832.html)。

 とても残念ですね。精神科医たちも,発達トラウマ障害(DTD)とは診断できません。DSM-Ⅴに囚われているからです。この大学生も,発達トラウマ障害(DTD)でしょう。症状だけ見たら,発達障害,双極性障害,…といろいろつけられる。ヴァン・デ・コーク教授が指摘するように,症状の背景にあるもの、すなわち、母子関係、家族関係、対人関係を,DSM-Ⅴは,見逃しているからです。

 津久井やまゆり園殺人事件,秋葉原無差別殺人事件,佐世保小学生殺人事件など,その「犯人」も,発達トラウマ障害(DTD)ですね。保育所,小学校,中学校,病院でも,彼らが発達トラウマ障害(DTD)であることが見過ごされ,したがって,適切な治療も,適切な教育も,適切な支援も受けられずに,むしろ,「禁忌」とされる,決してやってはならない関わり(子どもの行動の背景になっているトラウマ体験を考慮せずに,時間割や校則などの「正しいこと」を押し付ける関わり,学校などで毎日やっていることです)をされてきた,と考えられます。

 そのことを知らずに,「無期懲役」という判決を出すことは,社会の,行政の,教育の,医療の,無責任の象徴だ,と私はハッキリと考えますね。

   発達トラウマ障害(DTD)の概説書が、残念ながら、日本には、一冊もありません。不肖ながら私が、発達トラウマ障害(DTD)の具体的な治療法も交えて、概説書を書きたいと思いますので、関係各位の方は、ご一報下さい。どうぞよろしくお願い申し上げます。

コメント (1)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« インターメッツォ : エリ... | トップ | 聖書の言葉: πρωΐ ,プロ... »
最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
弁護団の方々へ (エリクソンの小部屋管理者)
2017-04-12 19:47:31
被告人は、発達障害でもなければ、うつ病でもありません。弁護団の方にアクセスしようと、読売新聞の友人に、弁護団の情報を依頼しましたが、名古屋支社の記者は、紳士協定があるらしく、弁護団の情報を明かしてもらえませんでした。被告人は、現在の医療制度や学校制度では、発達トラウマ障害としてケアされず、むしろ、禁忌とされる関わりをされたために、病状が悪化したと考えられます。情報提供したいと考えますので、弁護団の方々は、連絡して頂けましたら、幸いです。
返信する

コメントを投稿