Toys and reasons. p.20から。昨日の少しあと。
ハンナ・アーレントは,私どもサイコセラピストにも当てはまる結論を2つ教えてくれていますね。すなわち,(訳注:1つは,)いろんなウソが,昔ながらのかなり大事なやり方で,「背景になっている過去の歴史(訳注:人類の歴史と子どもの頃からの歴史)」に勝るものになっちまう,ということ,「その過去の歴史そのものが,そもそも,申し分のない徳などではないのですが,しかし,(訳注:もう1つは)そのウソが,人間の心に本来備わっている根源的な傾向,すなわち,想像力を裏切ることになる,ということです。」
真実を捉えた人間の,恐ろしいほどの明快さですね。ハンナ・アーレントも,エリック・エリクソンも,ウソと言う偶像崇拝が,いかに恐ろしいものであるかを,善くご存知でした。ハンナ・アーレントも,エリック・エリクソンも,ナチス・ドイツに殺されそうになったユダヤ人であったこととも関係していると,私は考えますね。
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