エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

個人と普遍、そして、人間皆兄弟

2014-10-24 12:04:25 | アイデンティティの根源

 

 エリクソンとフロムを参考にすれば、北朝鮮を悪者扱いしてはいけませんし、悪魔の国などと言ってはいけません。 

 p358 第5章初めから。

 

 

 

 

 

 人間の「≪私≫という感じ」のいろんな側面に関係する、ナザレのイエスに起源がある言い伝えをいくつか、形式と論理の例で並べてきました。私がこうしてきたのは、「キリスト以前」の千年紀とイエス自身の短い生涯から生じた素朴な言い伝えはすべて、人間の新たな意識、今日の言い方で申し上げれば、「個人」と「普遍」という言葉で言い表しているやり方で、私どもの意識の側面に光を当てています、すなわち、これは、「私」の自覚のレベルが豊かになればなるほどに、「私たち」の自覚のレベルも豊かになる、ということです。

 

 

 

 

 イエスの言い伝えは、私どもひとりびとりの意識のレベルが高くなることが、集団全体の意識レベルを上げることに通じる、という訳です。

 これはカウンセリングでは、授業でも言えることでしょうね。カウンセラーの意識レベルが高く、はっきりしてくれば、クライアントの「心の声」にも敏感に気付くことができます。授業でも、教員が、たとえば教科課題に対する意識が深まれが深まるほど、上手に、しかもより易しい言葉を使って、子どもとのやり取りの関係を深めつつ、授業を展開できるでしょう。

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