以前は「旧いメルセデスの電機屋」。。。現在は、、、「隙間風産業の超零細企業」の業務日報。。。

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ASRランプ点灯のお話。。。

2016-10-22 12:14:41 | 日記
W124 500E/E500で多いASRランプ点灯。。。W140のS500やS600でもよくあるお話。。。

コレ、大まかに分けると二種類ありまして、、、

①ASRランプが点灯しても普通に走れちゃう。

②ASRランプが点灯してアクセルポイントが奥に行ってしまい最高時速60km/h仕様になる。


①の場合の多くはスロアクとかASRスイッチ、、、って可能性は低く、、、単にE-GASモジュールを脱着して装着状態の差込が甘かったりって話もありますが、E-GASモジュールの内部故障によるものやATケーブルの不良の場合もあります。。。

大体はE-GASモジュールの修理で復帰する場合が多いですが原因がイレギュラーなケースも多く、ある意味タチ悪いケースです。。。

まずは診断機のデータ、、、エラーだけでなく処理データの数値確認から追うことになりますな。。。


②の場合は、、、スロアクがイカれてE-GASモジュールが心中してるケースが多いですが、、、診断機による検査でE-GASモジュール故障やホイールセンサーの故障が出ている場合には手を尽くす部分が結構異なります。

イグニッションをOFFにしてエンジンを再始動した場合にASRランプが消えて復帰する場合にはASRスイッチ、ホイールセンサー、E-GASモジュールの劣化が多いですね。

まずは診断機のエラーメッセージに従っての作業を強いられます。

ホイールセンサーの場合はセンサー清掃又は交換でカタがつく場合が多いですが、ASRスイッチは運転席のダッシュ下に潜り込みアクセルペダルを脱着してASRスイッチ交換という知恵の輪作業を強いられます。。。

インヒビターSWやストップランプSW、ATケーブルの不良でASRモジュールが規定値外の条件を捉えてしまい、、、ASR点灯って話も過去にありましたな。。。

つまり、、、この時代のASRシステムはアナログな条件が予め設定された規定値ではない数値や二進数の並びになるとASRシステム故障を検出するワケで、、、

スロアクの進角数値やE-GASモジュールのEFPコントロールデータがASRモジュールで読めなくてもシステム故障扱いになりますし、、、

ATのシフトポジションデータやストップランプの点灯状況のデータが入らなければシステム断線と捉えるワケであります。。。


ってなワケでASRの点灯原因は様々なので素人が簡単に解決する類の故障では無いってワケです。

メールで「ASRランプが点灯して不調です。原因は何ですか?」何て問合せがどんだけ野暮かお判りですよね?

DIYで何とかしたいならば弄り壊して破壊する覚悟で自分で勉強して挑戦したらよかですよ。

但し、診断機無しじゃあ手の施しようが無いですけどね。。。

ASRのダイヤグラムを基本から勉強して熟知されて経験値を備えていなければ単なる遠回りになりかねませんので、そういう職人さんにお願いするのがベターな選択ですが、、、

スロアクトラブルでE-GASを破壊している時点で日頃のメンテ不良の証明みたいな話になりますから御注意です!

定期的な診断機による診断で消耗部品(スイッチやセンサー)の状態を把握しておくことも変な故障に見舞われない為の予防策です。

そういったメンテナンスコストは普通にかかる車種ですのでよく御理解された上で購入されるべきだと考えます。。。