昨日の朝、チノパンツを履こうとして脚を充分に上げられず、爪先が引っかかってオットット……ということならときおりあるのですが、昨朝は初めてそのまま前につんのめって、でんぐり返しをするみたいに倒れてしまいました。
もう少し若ければ、倒れるのは倒れるとしても、とっさにパンツから両手を放し、手を突こうとしたはずですが、いまの私の両腕は頭と同じように頑固になっていて、放そうとしないのです。
朝、起きようとしたとき、腰にちょっとした痛みがあったので、畳んだ寝具を押入れに入れず、そのままにしておいたのが幸運でした。もんどり打って頭から倒れたのに、布団があったおかげで、打ち傷も、ひねったところもなかったのです。
冷や汗をかいて立ち上がったあと、さほど広い部屋ではないけれど、部屋の真ん中で履こうとするからいけない。倒れそうになっても、柱とか壁とか、手を突くものがないのだから……と反省。
しかし、腰に痛みがあったのは一種の災難であるけれども、そのおかげで布団が出しっ放し、さらにそのおかげで転んでも怪我はなし。
ということは、すなわち薬師如来のご加護也。
というわけで、薬師如来がご本尊の慶林寺にお参りに行きました。
ま、そんなことがなくても、慶林寺には毎日参拝に行くのですが、いつもは友人知人の健康を祈るだけで、私自身に関する願い事をすることはありません。
この日はいつもどおりのお祈りお願いに併せて、怪我をせずに済んだことへのお礼をしたあと、数日前から花を開き始めている参道の紫陽花(アジサイ)をカメラに収めました。
紫陽花は数株あるだけですが、オタフクアジサイという珍しい種があるので、毎年注目して見ているのです。
オタフクアジサイとは、江戸時代につくられた萼紫陽花の一種で、花がおたふく豆に似ているところから名づけられたそうですが、正式な名はウズアジサイというのだそうです。その名のとおり、花が渦を巻いているように見えます。
参道奥で少しだけ咲き始めたオタフク。
かたわらに「おたふく」と書かれた札があったはずですが、抜かれてしまったのか、見当たりません。
うっすらピンク色に染まっています。
同じ株ですが、こちらはまだ固い。
参道入口にあるオタフクアジサイ。
こちらは青紫、赤紫と色に変化があります。
同じく参道入口にありますが、まったくの別種。
これも別種。
シャッターを切りながら、午後には前ヶ崎(流山市)のあじさい通りを訪ねてみようかと思いました。
そして、午後……といっても、夕方です。
富士川を渡ると(川が市境になっていて、松戸市から流山市になります)、青々とした田んぼです。
栗林は花盛り。
水木(ミズキ)はきれいな緑色の実をつけています。
寶蔵院には六日ぶりに参拝しました。
境内に私の友がいるのですが、ずっと会っていません。この日もいないようなので、諦めて帰ろうとしたら、どこかで「ニャ~」というか細い鳴き声がし、バサバサと下草をかき分ける音がしたかと思うと、姿を見せたのはママでした。
姿を見るのは五月三日以来、約一か月ぶりです。それなのに、私のことをちゃんと憶えていてくれて、ニャーニャーと鳴きながら、トコトコと走ってきました。
私の足許までくると、チノパンツの裾に身体をこすりつけて、二周三周しながらマーキングします。そのあと、伸びをして、ゆっくりとひっくり返り、右、左、と身体の向きを変えて、お腹を見せてくれました。
相変わらず寝っ転がったまま、左前足の肉球を舐めたりして、すっかりリラックスしています。
この日は寶蔵院に寄り道をしましたが、まっすぐきたら十一~二分で、このあじさい通りに着きます。
全体的にまだ咲き始めです。
このあと、何回くることができるかわかりませんが、憶えられる限り同じ株の写真を撮って行こうと思います。
六年前も「紫陽花日記」と題してブログにしましたが、とりとめないものに終わってしまいました。
今年は定点観測のようにして、今回撮影した株を、次回も、その次も、というように撮って行くと、花の色が濃くなった、新しい花が咲いた……というように楽しめるのでは、と考えたのです。
しかし、そんな命題をこしらえてしまうと、次回以降がやたらむずかしくなり、オラ、やっぱりやめた……てなことにもなりかねませんが、初回はあまり束縛されず、ただ記憶に留めやすそうなポイントを選んで、カメラのシャッターを切って行くことにします。
ここなら目印になる立て札があるので、次回の撮影でも同じアングルを。ズレても数センチで済むかもしれません。
アナベル。これはこれからもっともっと大輪の花を咲かせるはずです。
カシワバアジサイは我が庵近くでもたくさん見ることができます。
我が庵周辺では赤、青など彩りの華やかな紫陽花が咲いているのに、ここは白い色が中心です。
あじさい通りが終わると、私がキウイ坂と名づけている上り坂があります。途中にキウイの畑があるからです。小さな実を結び始めています。
明日は薬師如来の縁日。薬師詣でに出かけなければなりませんが、どうも雨のようです。