今朝未明、夢うつつに北風がゴウゴウと鳴る音を聴きました。
昨日の時点で気にかかっていたのは、三葉だけ残されていた我が庭のムクロジ(無患子)の葉のことです。
寒くなり始めてから、一葉一葉と葉を落とし、最後の一葉となるのは時間の問題だが、いつになるのであろうか、と思いながら、最後の一葉になったら、オー・ヘンリーの「最後の一葉」にかけて、何事かをブログに書き留めておこうと考えていました。
「最後の一葉」は広く人口に膾炙された名作ですから、私などが御託を並べて解説する必要もないと思いますが、多分書店ではもう手に入らない(図書館なら可能かも)オー・ヘンリーの「最後の一葉」に描かれているのは蔦(ツタ)の葉です。
我が庵にきて、ちょうど二十年を迎える櫨(ハゼ)です。
鉢植えのまま、私とともに棲家を転々として十二年。庭つきのアパートに転居できたので、やっと土に還す(用法が間違っていますが)ことができました。
例年だと、いまごろの季節は紅葉を終えて、すでに落葉が始まっているのですが、今年はこれから紅葉の最盛期を迎えようという気配です。
天気予報では晴、あるいは曇と予想したのに、雨とか雪という場合のみがハズレであって、晴と予想したのに曇だった場合はハズレたのではないそうなのです。
我が地方の十二月の天気は、例年雨か晴のどちらかで、曇りがちという日は尠ない。雨か晴かというのは潔い天候で、気象予想などは当てやすいと思うのですが、なかなか当たりません。とくに昨日(十三日)などは、絶好の洗濯日和など、とのたまわっていたのに、なかなか陽射しは出ない。夕方には小雨ながらも、雨! という始末。どこをどう叩けば、洗濯日和なのくゎ!日付が変わってから、昨日は低気圧がどうのこうのと弁解されても、「天気予報」(気象情報と逃げる場合もありますが)といっているのに、過去のことを弁解されても、シャレにもなりません。
小春日和の慶林寺です。
ムクロジの樹がある柏の観音寺へは歩いて八十分、流山の観音寺へは五十分以上。赤城神社も同じく五十分以上。
二日か三日に一度辿る散歩コースにあるムクロジです。いまの時期は葉がほとんど落ちて、陽光が燦々と注いでいます。
真下には三本の若木が育っていました。丈の高さからいって、今年芽吹いたものとは思えませんが、こちらはまだ落葉前。
こちらは本家のムクロジです。先のムクロジが生えていた場所からは300メートルほど離れています。どれほど強風が吹いたとしても、実が風に飛ばされたとは考えられません。ムクロジは関東では自生しないとされているので、そこで拾った実を誰かが置いたか、埋めたかしたのでしょうか。
真下に若樹が一本ありました。こちらも落葉前、というより紅葉前。
先の本家のあるところから坂を数十メートル下ったところにあります。裸になった樹が入り乱れていますが、画像のやや右寄りから中央にかけて、左に傾きつつ伸びているのがムクロジです。
初めて見つけたときは、先の樹に生った実がコロコロと転がって根づいたのだろうと思いました。こちらは風に飛ばされた可能性が高い。