~ストーリーテリング「愛依の風」ainokaze~

絵本・素語り・わらべうた
ストーリーテラーやえはたのりこ(やえちゃん)の徒然便り

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★7月21日(日)15時開演 愛依の風クラシックお話コンサート♪『アラベスク~魅惑の冒険物語』立川チャボヒバホール★nonowa国立ペーパーウォール「やえちゃんのたのしいよみきかせ」7月28日(日)11:00~(参加無料)★わらべうたの会『わらべの会』第1金曜日家庭支援センターひかり11:15~・第2木曜日恋ヶ窪市民プール11:00*無料どの地域からも参加できます。★愛依の風・たのしい語り塾新規開講!毎月月木金4~6日。★2018年、おはなし会・保育士研修・わらべうた・絵本・素話講座、ご依頼お待ちしております。 全国どこへでも参ります!プログラムや形式などお気軽にご相談ください。                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                              

小さな仏さま

2008年01月28日 | 日々徒然
火曜おはなし会主催の方がご自宅に夕食に呼んでくださいました。
玄関の飾り棚の上に、蓮の花びらの上にちょこんと坐っている、それはそれは可愛らしい小さなお地蔵様がいるのです。木彫りの本当に手のひらにのってしまうほどの大きさです。その表情はぷっくらと穏やかで、すーっとのびやかで、すっかりひきこまれてしまいました。

遅ればせながら知ったのですが、それは、あの阪神大震災でたおれた木から百八つの稚児地蔵を彫ったという仏師:堀部幸男さんの作でありました。

「ちいさな祈り」と題された写真集も見せていただきました。両手を広げたり、口にあてたり、泣いていたり、遊んでいたり、横になっていたり、様々なしぐさの稚児地蔵。見ていると、心がくすぐったくなるような優しい気持ちになりました。癒されていくのです。

「仏像は彫るのではなく、余計な木屑を取り除いていくだけ。仏さまをお迎えするという言い方が正しいかもしれません」堀部さんはそんな表現をされています。

一体一体が澄んだ清らかな美しさと可愛らしさ、そして、慈悲深い顔をしています。

仏さまを彫る精神は、祈り以外の何ものでもないのだろうが、改めてみる祈りの形でした。

私はにっこり笑いました。とても無邪気な気持ちになりました。
心が空っぽになって、お地蔵様とにらめっこして、負けたのです。


サティを聴く

2008年01月28日 | 日々徒然

エリック・サティ。もちろん大好きである。
この名前を聞いただけで、浮かんでくる曲といえば、
「ジムノベティ」「グノシエンヌ」「ジュ・トゥ・ヴー」など。
懐かしいお洒落な音楽。眠れぬ森にはいっていくようで、月の光の道標に,すーっとどこにでも好きなところへ連れて行ってくれる夢先案内人のようなフランスの作曲家。
どことなく奇妙なのだが、不思議な旋律がたまらない。
だから私は、サティはうっとりするような甘い気持ちの時に聴く方が多かったのです。

ところが・・・
ある尊敬するアーティストの方と、私自身の語りや、表現する世界についての原点を再考していく話の中でした。
このサティの有名な逸話の話をされたのです。
ご存知の方も多いと思いますが、サティがある曲のフレーズの弾き方に
「歯痛の鶯のように弾く」と指示した話です。
ピアノ以外で音楽家の話は考えもつきませんでしたので、新鮮な驚きがありました。
このことは、考えるヒントになりました。
それからというものここずっとサティ。

いっぱい聴いているうちにある扉を開けたくなりました。
ドビュッシーやラベルのようなひらめく影響をうけたというと過言かもしれませんが、私の語りはどこから発生してどこへ響いていくのだろう。
深く抉りながら考えたくなりました。
観念や甘いきれいな言葉ではなく、本当の自分の伝えたいものを開く扉。


ストーリーテラーから一歩踏み出して・・・。
心の森になった赤いりんごのような実をみんなのところに届けたい。
もう少し大事に育ててから。