今日は、暖かくなりそうですね(^-^)
昨日、国分寺の小学校、6年生訪問に行ってきました。
5時間目に、音楽室で行いました。
大きな6年生120名で、端から端までぎゅーとした感じで部屋ごと一体感がありました。
プログラムは、学校からのリクエストで、
6年生の教科書から、『風切るつばさ』
宮沢賢治 『よだかの星』
両作品、もちろん素語りですが、
私の語りスタイル、クラシカルなドラマティックひとり語りの世界を、さらに楽しんでもらうために、
『よだかの星』は桐朋音大2年生の八島伸晃さんのピアノと一緒に語りました。
ピアノと合わせる時は、その時その時でいろいろ曲が浮かびますが、
今回の6年生バージョンは、また大好きな曲ばかりですが、ドビュシー、ラベル、フォーレ、などから弾いてもらいました。
八島さんのピアノは、驚くほどに透き通るようなきれいな音です。
強い音でも極々小さな繊細な音でも、音がにごるということがありません。
宮沢賢治とよだかの美しい魂に響くような音色で、
私も言葉の一つ一つにその想いを込めようと自然に心が向きました。
6年生も、『よだかの星』の世界をそれぞれの心の中に広がりをもって聞いてくれたと思います。
息をのんだり、優しい顔をしたり、熱くなるような真剣な眼差しをしていました。
何度かここに、書いたこともありますが、
5年前のある時から、私は、『よだかの星』語りで心がけていることがあります。
6年生の生徒の感想の一言からです。
手を挙げて、感想を言ってくれた6年生の一言です。
「勇気が湧きました。僕は、今から強く生きます」
後で、その少年の二重三重にも重なる辛さを知りました。
涙が出るほど、胸が痛くなる話もありました。
語るときは、基本、力を抜いて、言葉の響きを重視しながら語るようにしていますが、
私は、この『よだかの星』を語るときはそういう意識を捨てます。力強く語ります。
全身の力を込めて、自分を全部さらけ出すような気持ちで、地面を強く蹴るように語ります。
声が震える時もかすれる時もあります。
でも、何も、形にこだわらず、美しさにこだわらず、ただ必死に語ります。
思いに言葉をのせていくだけ、一生懸命語ります。
他のどの話よりも、子どもたちの目を見ます。
目と目でも力を込めます。
そうして伝わるものがあることがわかったからです。
どんなに辛いことがあっても、人にわかってもらえなくても、自分の強い魂を信じて、希望と勇気をもって、高く高くのぼっていきます。
力いっぱい、力振り絞って、勇気を出して、生きていこう!
語り終わって、チャイムまで、あと1分。
卒業へのメッセージを贈り、ジャストタイムでした
6年生との濃い~一瞬を過ごしました
熱い大人に出会うのもたまにはいいでしょ
「声の迫力は、心の熱さに比例する」by やえ
(おまけ)
昼休み、音楽室に遊びに来た5年生と一言のことばも交さずしてコラボ成立の一コマ
曲は♪『もののけ姫』。5年生、今練習しているんですって。
すぐ即興で伴奏できるところがまた彼の得意技です。
ピアノ科と作曲科両方に在籍している八島くん。
今度は『よだかの星』にオリジナルの曲を作ってみたいと言っていました。
いつか、『よだかの星組曲』作曲八島伸晃 で語る時が来るのを夢のひとつに加えました