平成も最後という事で、ありがたいことに天皇誕生日(最後なるのかな)があり3連休になる、と思っていたら、出ました「土曜出社の日」だった。
それで一週間早めに月曜日に有休をとって3連休にして実家に向かった。
庭は相変わらず草が茫々で庭木も思いっきり伸びていて、着くなりそんな先制パンチを食らった。
それでも先に進めなければ整理はつかない。
家の中の整理も、親父やお袋の思い出があるものはできるだけ消してしまいたい気持ちと、残したい気持ちが半々でなかなか進まないでいたが、この際に整理(捨ててしまう)してしまおうと決心していた。
整理した遺品を廃棄するにはどうしてもごみ処理場は平日しか空いていなかったのでわざわざ平日に休みを取ったのだ。
運ぶ軽トラも近所に住むオジから借りる手はずだった。
初日は実家に着いたのが午後過ぎてからだったので3時間ばかりしか作業は進まなかった。
ところが翌日は平素からLINEのやり取りをしている先輩(小学、中学、高校と)から連絡が入り実家に遊びに来ることになった。
何しろ釣り好きでLINEでは釣果はもちろんの事、仕掛けの写真や、釣り場の航空写真でどのポイントが良いのかなどの情報を半ば一方的に送って来ていた。
会うのは10年ぶりくらいになるだろうか、家に上がるなりいきなり釣りの話になった。
ちょうど昼飯時という事もあって外食すると同時に釣り場を見て回ろうとなった。
場所は隣の県(鹿児島)になるが長島という島だった。
まだ寝ていた甥っ子のジュン(現在この実家に住んでいる)をたたき起こし一緒に連れ出した。
ジュンも幼いころから釣り好きでこの長島がホームグラウンドになっているようだ。
黒の瀬戸大橋を渡り、ジュンとこの先輩、なかなか話が合うようでお互いにどの釣り場でどんな魚が釣れるのか話は盛り上がっていた。
ジュンが良く行く釣り場、先輩が良く行く釣り場を雨の中ポイントまで行ってみた。
ある堤防では海の底に大きなチヌらしき魚が3,4匹確認できた。
私も親父に連れられて何度もこの場所には来ているが、青物釣りはしたことがなかったのでポイントもいまいち違う、しかしジュンとは話が合うようだった。
半島になった長島の来た道とは違う海岸線を何度かクルマを停め、ポイントを見て回った。
広い干拓地のような所に来るとツルの大群と出会った。
出水平野は日本有数のツルの越冬地で一万羽を優に超えるツルがいる。
クルマを停め外に出てツルのすぐ近くまで行くことが出来る。
ツル独特の低く響く声も大量にいるのでものすごい音量だった。
ところで食事はどうするという事になったが、すでにランチタイムとやらはとっくに過ぎていて、やっと食事にありつけたのは午後もかなり過ぎた3時ころだった。
それから実家に戻り、再び釣り談議で話は尽きない。
クルマの中でも家に帰ってきてからも釣りの話で一日が終わってしまった。
結局、3日連休の一番フルに作業ができるなか日の一日はそんなことで終わってしまったのだ。
釣り好きもここまでくるともうバカがついてもおかしくないな。
一大決心で臨んだこの大掃除(というか遺品整理)も進まなかったことはいうまでもない。