事務所の時計を見ると18時10分前だった。
新幹線の時刻表を画面に出して調べてみると、18時9分の「さくら425号」があった。
今から早足で博多駅に向かえば何とか間に合う。
事務所を出て早足で改札を抜け、新幹線16番ホームに向かう。
800系の「さくら」が入線して待っている。
キヨスクによって缶ビールとつまみを買った。
さくらに乗り込むが席は満席に近い、1号車の前から2番目の席が空いていた。
新幹線で飲むはじめてのビールだ。
今までは1時間半くらいの乗車時間だったので缶ビール2本に焼酎なんかも買って乗車していた、しかし40分足らずの時間だ缶ビール1本で十分だろう。
列車は南福岡の車両基地の上を通過し長いトンネルを抜け、新鳥栖駅に停車すると次は熊本に停まる。
久留米を過ぎるまでおとなしく運転していたが、久留米を過ぎるとパワーをアップ、新船小屋や大牟田、新玉名を凄いスピードで駆け抜けている。
18時48分熊本駅到着、地下通路を通って在来線4番ホームに上がった。
次の在来線の上り銀水行きは19時24分だった。
まったくもって36分の待ち合わせなのだ、せっかく40分もかからずに帰って来たのにこの待ち時間は無いな、と思い熊本駅の改札を出てバスで交通センターへ、そこから「高平南公園」行きのバスに乗り込む。
乗り込む前に助手席側の先頭に席を取りたかったが一番に乗り込んだおばあさんに席を取られてしまった。
あいにく運転席の後ろの席が空いていたのでそこに座った。
何せこの路線のバスは、これがバス路線なのかと疑うような細い路地を通る。
それも直角に曲がるため、家の垣根のギリギリのところを通っていくのだ。
普通のクルマでも離合はギリギリ、バス同士は無理なので市営の頃は離合場所を決めてあった、民間に移って今は無線でやり取りをしていのだ。
さあいよいよ難関の路地にバスが突入、運転手さんの腕の見せ所なのだ。
新幹線にこのドキドキバス、週末の帰省も楽しいもんだ。