AIRWORK日記

愛知県渥美半島の パラグライダー&ハンググライダースクール 「エアワーク」の日記です。

最後にミス

2010年07月02日 | 仕事
 昨夜もやりかけたモーターユニットの修理作業ですが、疲れていたので少しやって途中でやめてしまったので、今日はちゃんと時間をかけて完了させてしまうつもりで朝から作業開始。とりあえず破れた防護ネットを外すために、それを固定している60本のリベットを全て抜いて・・・う~ん、カーボンフレームには極力傷をつけたくないので、リベットの芯をポンチとプラスチックハンマーで軽く叩いて凹ませてからドリルの刃が中心に入るように慎重にやっていたら、これだけで2時間ほどもかかってしまいました。ほんとに私は仕事が遅いな~。

 さて新しいネットに張替えですが、その前にこの銀色のリベットをオリジナルのように黒色に塗装しなければいけません。べつに銀色のままでも実用上なんの問題もありませんが、黒いカーボンフレームに銀色のリベットが60箇所もあると変に目立ってカッコ悪い・・・のかなあ、やっぱり? 製作者のセンスではそれが許せないから、わざわざ黒く塗装したリベットを使ったってことですよね。スタイリッシュであることに命かけてそうだなイタリア人。質実剛健(ちょっと無骨すぎることも)なドイツ人のような作りはできんのかイタリア人。鉄人28号のボディに浮くリベットのレトロな趣は理解できないだろうイタリア人。でも私はジュリアーノ・ジェンマの往年のマカロニウエスタンが大好きだぞイタリア人。ついでに言わせてもらえばニューシネマパラダイスは何回観ても泣けてくるぞイタリア人。
 試しに黒のマジックで塗ってみたところテカテカ光ってサスガにいただけません。手間でもやはりペンキのような塗料でやるしかなさそうなので、近所のホームセンターへ行ってつや消しの黒い塗料を購入。なんだか修理作業というよりプラモデルを作っているような雰囲気になってきましたが、こつこつと60本のリベットの皿の部分を黒くして塗装作業を終了。次は新しい防護ネットの固定ですが、網目を間違えて一マスでもずれると緩みが出て、最悪の場合は最初からやり直しになるので、リベットで打つ部分にこれまたこつこつとマジックで記しをつけてから固定作業を開始。お昼をとっくに過ぎてお腹が減ってきたので『冷やし中華でも食べたいな~』と思いつつも、満腹になると気が抜けてミスが出そうなので作業続行。

 お~、これでゴールが見えてきた。あとは表面に傷がついたメインフレームの補修ですが、輸入元のSさんに伺ったところ、表面のコーティング部分の傷はエポキシ剤を塗って固めればOKとのことなので、30分で硬化するタイプの2液混合のエポキシ剤をねりねりして補修。
 二箇所あるうちのもう一箇所の傷はとても小さいのと、補修するには燃料タンク周辺のたくさんの部品も取り外すことになるので、この場合どうすべきか考えていたところ、このモーターユニットのオーナーであるMさんが仕事帰りに来店。ひょっとして私がサボらずにちゃんと働いているか抜き打ち視察に来られたのかな? はいはい、このように昼飯も抜きでちゃんと真面目にやっておりますですよ~。
 Mさんにお話すると、いちおう小さい方の傷も補修したいとのことなので、二人で部品を取り外したりしていたら問題発生。「おいおい、こんな部品は普通は使わないだろ~」という、インナースリーブを兼ねたようなアルミの薄いネジを破損。なぜ燃料タンクの固定にこんな変わった部品を使うのか解りかねますが、壊れたものは元に戻らず覆水盆に返らず、このパーツも取り寄せることに。う~、悔しい、あと少しで作業が終わると思ったのに。
 部品注文のため輸入元のSさんに電話すると、このネジ目はタップの切り方が甘いようなので、切り直したほうが良いかもしれないということでした。試しに同じ8ミリのボルトをはめてみようとしたら、やっぱり途中でキツクなって入りが悪い。あれれ、これ、イタリア製だからミリだよね、インチじゃないよね。直径は同じでもピッチの規格が日本のと違う・・・とは思えないし。そっか~、だよね~、私だって柔らかいアルミ部品で構成されたハンググライダーの組み立て分解もするから、ネジをそんなにイイカゲンに締めないもんね、部品精度が悪いんだもんね~・・・などと、何もかもイタリア人のせいにしてはイケマセンね、私が悪うございました、すいませんですイタリアの人。
 でも、新しい部品が来てもこのまま組み付けようとするとまた壊れてしまうかな、やっぱりタップを切り直さないといけないかな。タップは持ってないのでまたホームセンターに行かないといけないかな。え~っと、どなたか8ミリのタップは持っておられませんか、仕上げタップだけでいいんですけど・・・って、タップなんか普通は家にありませんよね。