昨年の9月23日から記録が残っていますが、当時の自分にふさわしい節制を心がけました。運動と節酒です。体重も11月ごろからは63kg台で安定して推移していました。
残念ながら1月にインフルエンザに罹患しましたが、それ以外は極めて調子よく、繁忙期を無事に乗り切ることができました。
節制の生活は2月で一旦終了。
2月末からは一ヵ月ほど弛緩。節酒も特にせず、運動も繁忙期ほどはかっちり管理せず、体重は測ってはいますが記録はしていません。
昨日は珍しく、オフィスにてほぼ終日デスクワークをした後、1000mのスイミング。弛緩期でもあるので、水中ウォーキングも含めて1000mをゆるーく流すスイミングでした。
子どもたちが私の実家に遊びに行っているのもあり、夜は一人でお気に入りの立ち食い寿司で夕食。帰宅後、いろいろとメールをさばいて就寝。
昨日辺りから、4月の年度当初の教務委員の仕事モードに入りました。何度もやっている教務委員ではありますが、今年の1年生は都市科学部に入学してくるので、例年よりもきめ細やかな注意、配慮が必要です。初めて、「教務ノート」を作りました。
4月から研究室に新しく教員が加わりますので、その関連の対応もいろいろとありますが、まあそれくらいの負荷はどうってことはありません。
4月からまた節制モードに入り、夏休みごろまで駆け抜けたいと思います。
20年くらい前に、ある方の占いにより、私をものに例えると「水草」と言われました。
ちなみにその方自身は「太陽」だそうでして、私自身はあまり占い等を心から信じるタイプではないのですが、結構信憑性のある占い、とのことでした。
最初、水草と聞いて、えー?と思いましたが、その方の解説を聞くと、なるほど、とも思いました。
水に根を生やしてどんどんと拡がっていくわけです。もちろん、太陽に当たることも大事なのだろうけど、日陰であろうとたくましく根を増やして拡がっていく、生命力に富んだ生き物ですよ、と解説を受けて、ふーん、なるほど、とその時は思っていました。
今、44歳が近づいてきた段階で、水草の比喩はあながち間違っていないかもと思います。私は決して太陽ではないし、今はむしろ水草でよい、と思えます。
今週はあまり動き回らずに、4月から様々なことがスタートするのに備えようと思っています。
今朝は学内の生態系の先生お二人に一人で指導を受け、キャンパス内を専門家とともに歩いてきました。驚くような鎮守の森(照葉樹林、本来の自然の生態系)の中も歩きましたし、環境保全林の解説も受け、さらには15年前までは江戸時代からの里山が保たれていたのに現在は荒れ果てたエリアも一緒に歩きました。
今朝のレクチャーの結果も反映した、新1年生用のキャンパスツアーも設計し、今年から初めて実施します。
荒波での船出となる都市科学部ですが、少なくとも都市基盤学科の教育レベルは落とすわけには行きません。これまで通りの努力だと、教育の質が落ちると思っておりますので、教員・スタッフも連携して、できれば学生たちも大いに巻き込んで、素敵な学科にしていければと思います。私自身は、初年度の教務委員として、出来得ることをしたいと思っております。
今週も、新しく始まる二つの学術委員会に出席します。一つは、土木学会の研究委員会で初めて私が委員長を務める356委員会です。細田さんらしい委員会だな、と皆に思ってもらえるよう、こちらも出来得ることをいたします。
本日は、浦和の実家に子どもたちや甥・姪らと来ており、実家がにぎやかです。
私はクラシックを聴きながら読書したり、少し仕事をしたり、気の向くままに過ごしていますが、来年度の研究室の研究テーマを整理してみました。
まだ改善が加わるとは思いますが、およそ以下のテーマ群で一年を過ごしてみようと思います。
新しく研究室に加わるメンバーも多いと思いますが、一緒にチャレンジができるのを楽しみにしています。
以下、担当者の確定しているテーマもありますが、一つのテーマに複数の学生で取り組めるものも少なくないですし、番号が若いほど重要、というわけでも決してありません。何となくのグルーピングで適当に並べているものです。
1. NATMトンネル覆工コンクリートのひび割れ抑制設計法の確立(最適な養生方法の提案も含む) (M2岩間)
2. NATMトンネル1次覆工吹付けコンクリートの品質と環境負荷低減に関する研究(九州阿蘇の復興プロジェクト)
3. 橋台・橋脚のひび割れ抑制設計における合理的な鉄筋配置と膨張材の適切な利用のための研究(D1 Rasul)
4. 高炉セメントと膨張材を用いた高耐久RC床版のスケーリングとひび割れの抑制 (D2 Zerin)
5. 品質確保システムの効果の検証、施工記録の維持管理での活用 (M2岩間)
6. コンクリート構造物の品質・耐久性確保プロジェクトのサステイナビリティ設計(社会・経済・環境的側面)からの評価
7. SWATによる表層品質評価における課題の解決と評価法の確立(含水率、骨材の品質、空気量、材齢等の影響)(D3 Toan+M1 or B4)
8. 床版上面の品質評価手法の構築 (小松,M1 or B4)
9. 表層透気試験の計測指標の解釈と透気試験の活用方法の提案(M1 or B4)
10. 農業水利施設(水路)の表面被覆工法の高耐久化
11. 劣化した下水道施設のUAVを活用した新たな点検システムの開発
12. 鉄道レンガ構造物の耐震補強 (JR東日本,カイロ大学Hamed教授と共同研究の予定)
13. 鞆の浦の地域防災力向上,防災授業,土木の魅力・意義を適切に伝える広報(M1 or B4)
14. 津波防災構造物の設計と模型実験(自己浮上シェルター,自己起立防潮堤)(M2陳)
村上春樹の新作「騎士団長殺し」の第一巻を読み終わりました。
第二巻を読み始めましたが、味わいながら読んでいます。昨年、村上春樹の「職業としての小説家」を読んで以降、彼の小説は一字一句読むようになりました。「海辺のカフカ」を昨年末ごろから二回目でしたが読み、テーマは明らかに全体主義であり、以前よりは様々なことを感じながら読みました。
今回も全体主義、人間の生み出した地獄はやはりテーマの一つであるようですが、まだ全貌がつかめていません。
第一巻を読みながら、テーマとまではいかなくても、旋律の一つだろうな、と感じたのが「時間を味方に付ける」ということです。物語の中でのその意味は、皆さん本を読んで感じてください。
今日読んでいた部分に、「自然は貧富の差に関係なく、すべての人に分け隔てなく与えられる。」というようなフレーズがありました。その後に、「時間も同じかもしれない。いや、豊かな人は時間をお金で買っているから違うかもしれない。」というようなフレーズがありました。
「時間」とは、この世を支配する重要な要素の一つであり、かつ極めて残酷でもあります。私たちの意図とは無関係に刻一刻、時間は過ぎ去っていきます。誰も時間に勝つことはできない。
せめてできるのは、時間を味方に付けることです。
今年の3月はこれまでと少し違う過ごし方をしています。新年度の始まりが近く、都市科学部も誕生するとあって、もちろん忙しいに決まっているのですが、追い立てられる気持ちはさほどでもありません。なるようにしかならないし、これまで積み重ねてきたものからの多少なりの自信や誇りに支えられているようにも思います。
時間を味方に付ける、とは様々な意味があるかと思いますが、一つには老化とうまく付き合うこと。今朝もカイロプラクティクに一ヵ月ぶりに行きましたが、特に腰を含む下半身が極めて硬くなっており、もみほぐしてもらってバランスを回復しました。インフラと同じですが、予防保全が極めて大事で、これは時間を味方に付けるための有効な対策と言えます。
種をまいておいて、時間が経つほど芽が出たり、花が咲いたりするようにすることも、時間を味方に付ける作戦です。プラスのことだけでなく、マイナスのこと、マイナスに見えることも、時間を味方に付けるような作戦でマネジメントするのがよいと思っており、実践しているつもりです。
ほかに、日常のごく短期間や短時間で追い立てられることももちろんありますが、その中でもマネジメント能力を鍛えるつもりでチャレンジしたり、そういうあわただしい中でも娘たちと本質的な会話をすることなどにより、時間は味方に付いてくれるようにも感じます。
今夜は、「新設コンクリート革命」の出版祝いです。そして明日は卒業式、修了式です。一年が終わっていきます。
2017年3月17~19日に、横浜国立大学の都市イノベーション学府展が開催されます。テーマは「横浜大改造計画」とのことです。
3月18日(土)17:00~、領域横断特別講義、として以下の熱血講義を提供いたします。
「土木建築越境 熱血講義:津田永忠を題材にして」
細田 暁(都市基盤)- 藤原 徹平(建築)
です。
私が熱血講義を開始して、それに藤原先生が質問等で絡んできて、聴講の方々も巻き込んでグチャグチャと我が国の将来、大学の将来、そして私たち自身の将来について語り合える場になるよう、私なりに努力します。
どなたでも参加できる開かれたイベントですので、マニアックなテーマですが、ご参加くださいませ!
一つ前のエッセーで紹介した「夜と霧」ですが、昨日、「第二段階 収容所生活」を読み終わりました。この後、短いですが最後の「第三段階 収容所から解放されて」を読みます。
第二段階の最終部分に以下のような記述がありました。
「こうしたことから、わたしたちは学ぶのだ。この世にはふたつの人間の種族がいる、いや、ふたつの種族しかいない、まともな人間とまともではない人間と、ということを。
このふたつの「種族」はどこにでもいる。どんな集団にも入りこみ、紛れこんでいる。まともな人間だけの集団も、まともではない人間だけの集団もない。したがって、どんな集団も「純血」ではない。監視者のなかにも、まともな人間はいたのだから。」
人間社会の真実かと思います。
大学にだって、もちろんまともな人間と、まともでない人間がいます。
真実をしっかりと受けとめて、今後も人間社会の生活を送っていこうと思います。
心理学者ヴィクトール・E・フランクルの「夜と霧」を読んでいます。
言わずと知れた名著ですが、私もきちんと読んだことがなく、田村隆弘先生に3/1に仙台で薦められて読み始めました。
およその内容は知っていましたし、部分的にはこの著書の中の表現を聞いたことがありました。
今朝、大学へ向かうバスの中で読んでいた部分は、他の著書における引用として読んだことがありましたが、「夜と霧」の中でアウシュビッツ等の強制収容所を経験したフランクルの言葉として読み、胸を打たれながら読みました。
「・・・ もういいかげん、生きることの意味を問うことをやめ、私たち自身が問いの前に立っていることを思い知るべきなのだ。・・・・・ 考え込んだり言辞を弄することによってではなく、ひとえに行動によって、適切な態度によって、正しい答えは出される。・・・・
ここにいう生きることとはけっして漠然としたなにかではなく、つねに具体的ななにかであって、したがって生きることがわたしたちに向けてくる要請も、とことん具体的である。この具体性が、ひとりひとりにたったの一度、他に類を見ない人それぞれの運命をもたらすのだ。だれも、そしてどんな運命も比類ない。どんな状況も二度と繰り返されない。・・・」
私たちの図書、「新設コンクリート革命」も出版が近づきました。私の手元にはもう本があります。
私は、田村先生に言いました。
「夜と霧に書いてある本質と、新設コンクリート革命に我々が書いた本質は、全く同じである、と思ってます。どう生きるか、が問われているのです。」
両図書、どちらもお薦めですので、ぜひお読みください。
超繁忙期が終わりました。。。3月も決して暇ではありませんが、2月28日が卒業論文の審査会で、同時に授業の成績評価や来年度の授業のシラバス入力の締切りでもあったので、この日をもって超繁忙期が終了、終戦、した印象です。繁忙期の終了については、別途エッセーを書きます。
さて、一つ前のエッセーで私の大学院の講義についての学生の感想を紹介しました。私の授業は変わったものが多いと思いますが、この授業は以下のようなやり方にしてみました。ちなみに、今回、初めて採用した手法です。
「耐震耐久設計学」というタイトルの講義で、コンクリート構造物の耐震設計、耐久設計について学ぶというものです。
多少のとっつきやすさも考慮して、耐久設計から入り、後半に耐震設計を学ぶ順番にしました。
これらの分野について、ランドマーク的と私が思う論文や解説文等を事前に配布して、予習して臨んでもらう授業にしました。輪講です。ちなみに、本当の輪講とはどういうものかも、司馬遼太郎の「花神」の中の、適塾での輪講についてその部分を音読して伝えました。
最初の論文は、自己充填コンクリート、すなわち Self Compacting Concreteというタイトルの岡村甫先生と大内雅博先生の論文。英語の論文です。
中性化が関連した劣化として、JR東日本の石橋さんらが実構造物の調査結果をまとめられた土木学会論文集の論文も配布しました。塩害については、大成建設の丸屋さんが土木学会論文賞を受賞された論文を配布しました。
ASRについては、山田さんや川端さんが執筆されたコンクリート工学誌の解説文。凍害については、T.C.Powersのまさにランドマーク論文。
これらの論文に加え、JCIのランドマーク委員会の報告書から、RCD工法を開発された廣瀬さん、北大の角田先生、東大の岡村先生、前川先生、横浜国大の池田先生についてのインタビュー解説文を配布。これらの解説文は偉大な先輩方の哲学に溢れています。
このようなランドマーク的な論文、解説文を事前に予習してもらった上で、講義はすべて議論。
私が講義室に時間通りに来て、最初の一声は、「はい、質問は?」からです。
学生同士が議論し合ってもよいのですが、コンクリートが専門でない学生も含まれているので、私への質問をきっかけに、議論が深まればよい、というスタイルにしました。
受講生全員ではありませんが、非常に深く読み込んで来ている学生が複数いて、自然、私の回答もハイレベルのものになりました。ときには答えられないものもありました。
真剣に取り組んだ学生たちへの負荷は相当なものだったようですが、彼らの満足度も非常に高かったようでした。勉強とはこういうものだ、そして楽しいことなのだ、ということを体感してくれたようです。
耐震設計についても、池田尚治先生の土木学会示方書の耐震設計導入についての解説文、石橋さんらの阪神大震災の被害分析、またまた石橋さんらの英文での耐震補強に関する論文、岡村-檜貝のせん断耐力式、などを、先述のランドマーク解説文も交えながら勉強しました。
真剣に予習してこない学生ばかりであれば、ずーっと講義が沈黙で終わるかと思いますが、それでよいと思っています。質問が何もなければ講義終わり。さすがに学生たちもプライドがあるでしょうから、そうはならないはずです。
来年度も同じスタイルでやってみようと思います。ちなみに、来年度は同じ講義を、多くの留学生も参加するので英語で提供します。一工夫しないと、日本人学生が付いてこれませんね。