細田暁の日々の思い

土木工学の研究者・大学教員のブログです。

「性能」と「品質」 (人間とコンクリートのアナロジー)

2014-09-28 03:44:41 | 研究のこと

土木学会のコンクリート構造物の品質確保小委員会(350委員会)で、コンクリート構造物の「性能」と「品質」について、定義をすることから徹底的に議論をしよう、とメールが飛び交っています。10/1に土木学会で、この委員会のワークショップを開催しますが、そこで「品質」について重点的に議論をするためでもあります。

私たちは、コンクリート構造物の品質確保、を目的にしているわけですが、コンクリート構造物を造るためのコンクリートの品質もあるし、コンクリートをつくるための使用材料の品質もあります。また、コンクリート構造物は造ることが目的ではなく、様々な環境で供用され、求められる機能を達成することが大事です。さらに言えば、固まる前のコンクリート(フレッシュコンクリート)に対して、「施工性能」という分かるような、分からないような概念がすでに導入されているため、「性能」と「品質」の理解が私たちの分野であやふやになってきている、という問題があるのです。

性能とは何か、品質とは何か、濃厚な議論が始まっていますが、アナロジーで頭を整理することも有用です。石田先生が、車の性能と品質についてのアナロジーを提供してくれたので、私は、人間とコンクリートのアナロジーで応戦したいと思います。

以下、シャルル・ド・ゴール空港で、日本への帰国の便を待つ間に作文したものです。

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人間とコンクリート構造物のアナロジー

人間は、両親の遺伝子を受けて誕生する。さながら、コンクリートで言うところの配合設計である。人間の生まれ持った遺伝子に優劣は無い。個性があるだけである。一見、現代の世の中に適した遺伝子があるように見えるが、時代の激変とともに適する遺伝子など如何様にも変わりうると考えた方がよい。

同じ遺伝子を持って生まれたとしても、乳児・幼児教育により人格は大きく変化し得る。コンクリートで言うところの、打込み、締固めに相当すると考えている。

人格形成の最も重要なプロセスと考えるべきである。

小学校以降の教育は、コンクリートで言うところの、養生に相当するのではないだろうか。根本の人格は幼児教育まででほぼ固まっている場合が多く、ゆえに家庭の重要性に日本人はもっともっと目を見開くべきであるが、養生も極めて重要である。

品質とは、人間やコンクリート構造物が備える特性、そして人間やコンクリート構造物をつくりあげる材料の備える特性、であるとすれば、人間の体をつくりあげる食物、飲み物(コンクリートの材料)の品質も極めて重要である。口から入る飲食物の品質には、社会毒に溢れた現代においては、徹底的に気を付けるべきである。

人間が備えるべき特性は、肉体だけでなく、精神、心にも多く存在する。

しっかりした国語の力を身に付けているか、「グローバル」というよりは「インターナショナル」に活躍できるように英語の力を身に付けているか、そもそも社会人としてしっかりと活躍できるように徳を身に付けているか、すべて品質である。定量評価が難しい特性もあるが、定量評価できないものだって、皆、質的に評価している。品質(Quality)とは、本来は量ではなく、質なのである。

さて、所要の品質をしっかりと備えた人間は、どんな過酷な環境であろうと、求められる性能を発揮する。それが、パフォーマンスである。

所要の品質を備えない人間は、過酷な環境であっという間に劣化して、設計段階で想定していた性能を発揮できなくなるコンクリート構造物と似ている。当然に、社会から期待される機能を果たすことはできない。


終わること

2014-09-25 16:56:21 | フランスのこと

日本への帰国が明後日に迫ってきました。今週は木曜日まで非常に忙しく、いろんな方とあったり、研究もしたり、家事もしたりです。

今日木曜日は首都大学東京の清水哲夫先生と初対面ですが、パリの街中でお会いした後、研究所に行って、2人の研究者と別々にミーティング。合計で4時間ぐらい研究のディスカッションをして、私の研究所での生活も終わります。

1年前、日本での生活にケリを付けて、フランスへ渡航してくることは私にとっても家族にとっても容易なことではありませんでした。今回は、私単身で戻りますので、それほど大変ではなく、日本での生活は忙しいとは思いますが、勝手を知った日本ですので、まあ何とかなるに決まっています。

フランスでやりたかったことを全部やり切ることはできませんでした。が、滞在を終わるに際して、ケリを付けられることについてはなるべくしっかりと仕上げをしようと思い、実行しています。

フランス語のレッスンも昨日、最終回が終わりましたが、終盤は異様に盛り上がりました。私が事前にエッセーをフランス語で作文をして、それを先生のChristianに添削してもらって仕上げる、という作業を4回行いました。4つのフランス語でのエッセーが形にのこりました。その過程でChristianとはより信頼関係も増し、親密になれました。パリには今後何度も来るでしょうから、ぜひまた会って食事でもしたいです。

子どもたちのお弁当作りも、ちょうど100個で終わることができそうで、これも人生の記念になると思います。どうでもいい日常ですが、日常をしっかりと生きることでしが、何も生まれないと思っています。

研究も、9月には非常に充実したディスカッションを重ねることができ、今日はその仕上げです。

長らく苦しめられてきたある報告書の作成も、帰国までに完了です。これには相当に悩まされてきましたが、この1年の滞在期間があって、多くの方のご協力もいただいて何とか立派な報告書ができたと思っています。 

自分自身の書き物、実構造物の調査結果のレポートなどを、残りの金曜日と土曜日で仕上げ、すっきりして帰国したいと思います。

秋学期の講義の準備はついに手が回らず(題材は山ほど入手してますが)、まあいつも通り、講義の実際の進捗と合わせて講義資料に昇華されていくのでしょう。

フランス渡航前はいろいろと課題もあった家族内の人間関係も、私としてはとりあえずのベストと思える状態にまで改善されてきたと思います。あと数日、しばらく離れる家族とのコミュニケーションも大切にしたいと思います。

明日金曜日からの二日間は、せっかくなのでパリの中をゆっくり散歩もしながら、終わりに向けて仕上げをしたいと思います。もちろん、日本へ帰るスーツケースの準備も。 


Mon Cher Professeur, Christian (Essay in French No.4 and the last)

2014-09-25 06:06:16 | フランスのこと

J’ai pris des leçons de français avec Christian 22 fois depuis le 26 Février 2014.

C’était un bon temps pour moi, et j’ai appris beaucoup.

Bien sûr, c’était la première fois que j’apprenais le français avec des explications en anglais, et j’ai senti beaucoup de choses.

J’étais heureux de pouvoir communiquer avec un français ayant une large expérience de la vie et un esprit ouvert, discutant de différents sujets de société, d’histoire, de culture française ou japonaise.

Quand j’ai emmené mes enfants à la leçon, Christian nous a toujours bien accueillis. Mes enfants ont dû sentir quelque chose en voyant leur père qui appréciait la leçon.

Christian était toujours souriant et capable de me guider convenablement, donc je pouvais être décontracté pendant la leçon.

Il a expliqué les nuances très ambiguës avec de très bons exemples.

Je suis aussi professeur au Japon, donc j’ai essayé de mon mieux afin que Christian puisse enseigner de bonne humeur.

C’était un moment d’études agréables, ouvert vers l’international, réalisé par nos efforts communs. Cette période d’apprentissage a été un trésor pour moi.

A l’avenir, je vais essayer de continuer à pratiquer le français.

VIVE LA FRANCE !


 


Je vais bientôt partir pour le Japon (Essay in French No.3)

2014-09-25 06:03:23 | フランスのこと

Je vais bientôt partir pour le Japon.

Je vous remercie de votre aide cette année.

Il y a eu beaucoup de changements des membres du Labo. Donc ce n’était pas facile de me souvenir des noms de chaque personne du Labo et de communiquer avec eux.

Je suis désolé.

J’ai pu réaliser ce que je souhaitais faire en France. J’ai fait la connaissance de bons amis chez IFSTTAR.

J’espère que nos relations se développeront et grandiront à l’avenir  de manière continue.

Bonnes recherches

AKIRA HOSODA


帰国後の生活リズム

2014-09-22 22:43:10 | 職場のこと

9月28日の単身帰国後は、生活拠点はとりあえず浦和の実家に置くつもりですが、まずは日本での生活のリズムを取り戻しつつ、体制の再構築に着手します。

実家の家族とは触れ合う時間は多くなりますが、私自身の家族と別居になるため、3ヶ月弱ほど時間の融通は付きやすくなるのではないかと思います。仕事しなさい、ということでしょうね。

放っておいても増えるであろう、学外の仕事はそこそこに、しばらく離れていた本拠地である大学での教育、研究に心血を注ぎたいと思います。

いろんな方々に支えられて、1年間、自由に過ごさせていただいたので、今度は恩返しですね。 


「現場監督者」 (吉田徳次郎先生)

2014-09-21 21:58:43 | 勉強のこと

吉田徳次郎先生の「コンクリート及鉄筋コンクリート施工方法」の、第24章「コンクリート工事の監督、管理および記録」より抜粋。

p.721 No.592「現場監督者」より一部抜粋。

「現場監督者は、人格が高潔で、機略に富み、判断が正確であり、しっかりしていて責任感が強くなければならない。いわゆる「あの人はいい人だ」という人が満足な現場監督者だとはかぎらない。

現場監督者は、作業員の尊敬と親愛とをうける人柄であることが大切である。公平にことを処理し、よくできた工事を作業員と共に心から喜ぶようであれば、作業員の好意ある協力がえられる。

中略

現場監督者は、請負人との間の問題に理解をもち、また、おこった問題を常に好意をもって処理することが大切である。請負者の身になって考えることを忘れなければ、請負者との間に友誼を保ち、協力して工事をすすめることができる。両者が敵視するようなことでは到底満足な工事は望まれない。

現場監督者は、不満足な結果がえられると思われる点があったときは、できるだけ早く請負者と相談して、材料および労力の無駄をさけなければならない。工事ができ上ったのちに、やり直し、修繕、等を命ずる監督者は、自分が未熟でないかについて反省する必要がある。

現場監督者は、請負者から検査を求められたとき、できるだけ早く、これに応じなければならない。あいまいな、不注意な検査が論争の原因となる。おおへいの検査は常にまさつをおこし、請負者との間の感情を悪くする。

中略

公平で、ていねいで、協力的で、実際的で、しっかりしていることが、現場監督者が請負者の尊敬と協力とをえるゆえんである。

構造物の設計施工について十分な知識をもち、請負者との関係について理解があり、頭のいい、しっかりした判断のできる現場監督者は立派に工事を完成させることができる。

有能な現場監督者に支払う費用は、構造物のできばえを保証される結果にたいしてはすこぶる安価なものである。」


書くことの重要性

2014-09-21 15:35:45 | 人生論

このブログをしつこく継続していることからも、私は書くことが嫌いではないのだと思いますが、「書く」ということの意義や重要性については、年々理解が深まってきているように感じます。

9/2にJCIのランドマーク委員会(通称)の報告会が開催され、報告書も発刊されました。委員のメンバーが惚れ込む学者や技術者の業績を、ご本人へのインタビューの結果も踏まえて取りまとめたものです。私は委員会では幹事も務めましたが、報告書の内容は非常に秀逸であると思います。私が執筆に直接かかわったのは、岡村甫先生、池田尚治先生、角田与史雄先生でした。

それらの先生方についても、何となく聞いて知っていたこと、や、記憶があやふやなことなどがかなりありましたが、今回の報告書で正確な記述(先生方に直接確認や添削もしていただいた)の文章で残ったことはとても大きなことでした。すでに何度も何度も読み返している文章もありますが、読むたびに自分の知識として脳に定着し、いずれ完全に血肉になるのだと思います。書く、ということの大きな効果です。そして、文章に残ることで、委員会のメンバーだけでなく、多くの興味のある方々が、それを読んで勉強することができます。フィロソフィーが伝播していくことになります。

近年の、藤井聡先生や、三橋貴明さんらの言論活動にも多大な敬意を抱いています。似て非なるいいかげんな言論人は多くいますが、彼らは確かなデータに基づいて、現状でベストと思われる方向性を適切に示し、その方向へと皆を導く流れを創り出していきます。そう簡単にそんな流れなどできるわけではないので、やはり堅固なフィロソフィーに基づいた言論の継続こそが重要なのだと思います。私も、大変に勉強させていただいています。

最近は、稚拙な研究者である私も、自分の書く文章(学会誌や技術誌、論文等)において、私の哲学をなるべく記述するように心がけています。論文では難しいこともあるのですが、論文にこそ本来は哲学が盛り込まれるべきだろうな、と思っています。土木学会論文集の建設マネジメント分野で査読で落ちた、「施工状況把握チェックシートによるコンクリート構造物の品質確保と協働関係の構築」は、社会技術論文集へ投稿する最終準備を行っています。私は建設マネジメント分野に適した論文だと思っていましたが、客観的なデータが足りない、具体的な記述が無さ過ぎるなどの理由が主で落とされましたので、社会技術論文集に再チャレンジです。社会技術、というくくりの方が私たちのやろうとしていることはフィットするのかな、と思い始めています。また落とされるかもしれませんが。

哲学が込められた文章であれば、少ないかもしれないけれど必ず共鳴してくれる人が出てきます。または、文章を参考にして、ご自身の活動にフィードバックしてくださる方が出てきます。そうやって生じる変化は、地味に見えるかもしれないけれど、実は一番本質的な変化です。幸いに、私の関与する活動を、文章で表現する場は多く与えていただいていますので、それらの場でその時点でのベストを尽くしていこうと思っていますし、その積重ねがないと自分たちの夢は実現できないと改めて思っています。

帰国する日には、私が仏滞在中に書いてきたブログを読み返そうと思っています。その時々で、必死に考えてきたことの蓄積であり、それらを反芻して、仏滞在を総括したいと思います。


海外の空港での盗難事件(教訓)

2014-09-19 18:43:45 | 人生論

本当に危機一髪でした。皆さんもご注意ください。8/31のイスタンブール空港での出来事です。写真は再現写真ですが、完全実話です。

イスタンブールの国際空港に早く着いたので,チェックインまで相当に時間があり,田村先生,石田先生と写真1のようなテーブルでくつろいで談笑したり,仕事したりしておりました。



写真1 イスタンブールの国際空港のパスポートコントロールの前の休憩所で無防備に仕事をする図

二つのノートPCの間に,私の財布が置かれた状態で,私からは死角になっていました。その間に,早く出発する田村先生がチェックインに行き,石田先生がトイレに行き,私が一人でお留守番状態になりました。

そうしている間に,一人の怪しいおっさんが私のテーブルに近づいてきて,何かトルコ語で話しかけてきました。観光クルーズのパンフレットのようなものを私に見せて,何か話していますが,当然興味はないので,かなりムッとした表情で不要であることを伝え,あっちへ行け,と言いました。実はそのやり取りの最中に私の財布が置き引きされていました。

それにすぐに気付いた旅慣れた旅行者二人(写真2の二人)が私に教えてくれました。お前の財布がすられたと。すったおっさんは10m以内くらいにまだいたので,すぐに私は追いかけに行く判断をしましたが,貴重品を含む荷物を見張りしてくれる人がいないので,ちらっと横の二人を見たら,「ここは任せて行って来い」と言ってくれたので,追いかけにいきました。



写真2 救世主となった旅行者二人

すぐにその男の近くに行き,返せ,と言うと,男はすでに観念した後で,私の財布は写真3のような状態で置かれていました。無事に取り戻せました。



写真3 盗っ人が観念して、棒の上に置いた細田の財布(再現写真)

石田先生はトイレから帰ってくると,荷物番のはずの私もおらず,何が起こったのかびっくりしたようですが,すぐに事情が判明して,大笑い,一安心となりました。

もちろんですが,二人の旅行者にも感謝し,談笑しました。

私に隙があったことが原因ですが,皆様も十分に十分にお気をつけください。空港は,スリ天国ですので。


帰国まで一週間あまり

2014-09-19 17:37:33 | フランスのこと

9/27(土)に日本に向けて出発します。1年の滞在が終わるときの気分はどうだろうな、と大分以前には想像していましたが、非常に淡々と過ごしています。これも、私の仏滞在が特殊な形態を取っていたことによると思います。

もし、1年間、家族と一緒にずっとフランスにいてその間日本に戻らず、帰国時も家族全員で帰るとなると、こうは行かないと思います。

しかし、私の場合は、仏滞在中に5回の日本への研究出張を重ね、また私は単身で帰国します。すでに段ボール5箱も宅急便での送付手続きが完了し、私自身の荷物はスーツケース 2個+αのみです。フランスを離れることにも、日本へ戻ることにも、特段の感慨は現時点では感じません。日本での戦場のような日常へ、闘志がフツフツと湧いてきている状況です。

あと一週間ですが、最終週は研究ミーティングも複数予定されていますが、日本から出張で来られる二組のお客さんとも面会できて、スケジュールが詰まっています。バタバタバタっと終わってしまうのだろうな、と想像しています。

パリでの子どもたちのお弁当作りも今日で94個に達し、休日にも一個作って帰国までにちょうど100個で終わろうと企んでいます。いろんなことに、付けられるケリは付けて、帰国しようと思います。

吉田徳次郎先生の著書から、コンクリートの品質、コンクリート構造物の品質とは何か、を体得しようとインプットを重ねています。読んですぐに体得できるものではないので、適切なインプットを脳に与え続け、いずれかの段階で私の脳が完全に体得するものと期待しています。

書き物も、講義の準備もまだまだやり残していますが、まあ、そんなものでしょう。とにかく、自身のやりたいように、残りの一週間、大事な時間を使います。


品質確保のワークショップ(10月1日@土木学会講堂)

2014-09-16 00:27:25 | 研究のこと

コンクリート構造物の品質確保に関するワークショップを公開(無料)で、以下の要領で行います。参加をご希望の方は、一応、細田までメールにてご一報いただけますと幸いです。

日時:10/1(水)15:30~18:00
場所:土木学会講堂

趣旨:復興道路でダイナミックに進み始めたコンクリート構造物の品質確保の最新動向について報告する。その発端となった山口県のひび割れ抑制システムが品質確保システムへ移行した経緯と,他の自治体や事業者へ波及しつつある最新動向について報告する。小澤一雅教授をお招きし,建設マネジメントの観点から講演をいただいた後,品質確保を全国レベルでマネジメントする戦略と,今後の展望についてパネルディスカッションを行う。

(1) 15:30~15:40 開会挨拶(徳山高専 田村 隆弘 教授:土木学会コンクリート委員会350委員会委員長)

(2) 15:40~16:10
話題提供1(横浜国立大学 細田 暁 准教授(副委員長))
「コンクリート構造物の『品質』と復興道路における品質確保」
・コンクリート構造物の『品質』とは?真に品質確保を達成するための,コンクリート標準示方書の課題
・復興道路におけるコンクリート構造物の品質確保の最新動向
・350委員会のミッション

(3) 16:10~16:30
話題提供2(広島大学 半井 健一郎 准教授(WG2主査))
「コンクリートの品質確保・向上に関する産官学の協働~各地の取組み~」
・山口システムの概要(旧抑制対策~品質確保ガイド)
・山口に触発された他地域の取り組み(群馬,新潟,横浜市,JR西日本,青森県など)
・さらに品質確保を全国に展開・推進させていくたための活動計画

(4) 16:30~17:00
特別講演(東京大学 小澤 一雅 教授)
「公共工事の品質確保とマネジメント」

(5) 17:10~17:50 パネルディスカッション(コーディネータ:東京大学 石田 哲也 教授)
パネラー(予定):小澤先生,田村先生,岩城一郎先生,半井先生,佐藤和徳南三陸国道事務所長,ゼネコン代表,細田

(6) 17:50~18:00 閉会挨拶


パリのお弁当作り(100個の写真集)

2014-09-15 18:16:52 | フランスのこと

Facebookで私とお友達の方は、いつもおっさんの作ったお弁当の写真をうんざりしながら眺められているかと思います。

ブログなるものを始めたのは大学院1年生のときでした。「自分自身のHPを作りなさい」という岡村甫先生の指導があり、手作りのHPを作り始め、その中に公開日記を設置したのが始まりでした。今や、私の人生の不可欠なツールになってしまったブログですが、ルーツをたどると岡村先生の助言にあったのだな、と今、改めて感じ入りました。

ブログはかれこれ20年近く続けていることになりますが、一度やり始めると、しつこく続けるのも私の特徴の一つです。

パリでは、子どもたちのお弁当を作る機会が、日本よりも圧倒的に増えたので、これも記録に残しておこう、と思い立ち、続けてきました。9/27に日本に向けて私一人、帰国しますが、それまでの機会をフルに活用すると、何とかお弁当の写真が100個になりそうです。一つだけ、私の母親のお弁当が紛れていますが、どれか分かりますか?

このエッセーの最初のアップロード時点(9/15)では84枚の写真をアップロードします(9/22で96枚までアップロードしました)。最後、フランスを出発するときに、100枚の写真集になっていることでしょう。


私にとっても大切な思い出になるでしょうが、これらのお弁当を毎日食べてくれた娘たちが、すくすくと育って大きくなり、大人になったときに少しでもパリでの親父の弁当のことを、懐かしく、良き思い出として思い出してくれればと思います。











 


 


Sur mon apprentissage du français (Essay in French No.2)

2014-09-11 03:33:35 | フランスのこと

Sur mon apprentissage du français

J’étudie le français (leçons privées) depuis la fin Février 2014.

Mon professeur est Christian Brandt, il est très bon avec moi.

Le temps avec lui va être un trésor pour moi.

Je suis professeur au Japon. J’ai reçu le « Best Teacher Award » deux fois
à l’université de Yokohama. Mais c’est très passionnant d’apprendre
une nouvelle langue comme un étudiant à Paris.

La langue est presque tout dans notre monde.

J’ai ressenti beaucoup de choses au sujet de la culture française
en apprenant et en communiquant avec lui.

Chaque fois, j’attends avec impatience la prochaine leçon de français
parce que J’aime le temps de la communication avec lui.

Sa façon d’enseigner m’a donné une grande perspective pour être meilleur professeur.

Merci beaucoup Christian

Akira Hosoda, 10 September, 2014

(This essay was revised by my dear teacher, Christian Brandt) 



 


Sur mon séjour en France (Essay in French No.1)

2014-09-11 02:31:16 | フランスのこと

Sur mon séjour en France

J’habite à Paris depuis Octobre 2013.Je suis allé dans beaucoup de villes en France : 
Paris, Le Havre, Honfleur, Amiens, Chartres, Clermont-Ferrand, Lyon, Meaux, Reims,
Strasbourg, Annecy, Le grand Bornand, Toulouse, Carcassonne, Millau, Rennes, Brest.

Je vais aller à Vichy et Arles aussi, en Septembre.

J’ai quarante et un an et je ne suis pas un adolescent, donc, je respecte la France,
mais je ne l’admire pas. Je peux voir les avantages de la France et du Japon.

La France chérit des choses vieilles et traditionnelles et les utilise bien.

J’ai été surpris que la ligne de métro n°6 près de chez moi soit arrêtée
pour entretien pendant deux mois.

Aussi, c’était très impressionnant que les Français aiment beaucoup les enfants.

Je suis devenu un fan de la France cette année.

Akira HOSODA, 3 September 2014

(This essay was revised by my dear teacher, Christian Brandt) 


1対1のコミュニケーション

2014-09-10 17:41:44 | 人生論

月曜日の夜にパリに到着しましたが、林さんが日本から私を訪問しに来てくれました。土曜日の夜に日本に向けて帰国するので、かなり長い時間、1対1でコミュニケーションすることになります。

私も家庭のマネジメントもあるので、さすがに毎日対応するわけにはいかず、今日の水曜日の日中は一人で行動(研究・教育のための取材活動。フレシネーの橋梁群の視察等)していただきますが、もちろんそのためのアドバイスは事前にしています。明日からは二人で南仏へ二泊三日で出張に行ってきます。

昨日、ロンドンへ日帰りで二人で出張してきましたが、とても有意義な時間となりました。事前には充実するかな?という余計な不安も感じるスケジュールでしたが、ケンブリッジ大学で研究のディスカッションもして今後の有意義な種まきもすることができ、結果的には大変に充実した時間となりました。ユーロスターも楽しかった。

林さんが昨日の終盤に言いましたが、「たった一日ですが、もう数日過ごしたくらいの濃厚さでした。」

彼は、私にとっては盟友であり、9年半を一緒に闘った同志です。細田研究室がよちよち歩きの頃から、どうやって自分たちの志を実現するかを、徹底的に本音で話し合い、実践してきた弟分です。

彼が香川高専に准教授で赴任してからは、すごく頑張っているようで、地元の多くの方々からも相当に期待を受けているようです。私とテクニックも性格も異なりますが、実現したい目標、夢は同じである、と 昨日は話してくれました。私の影響をいろいろと受けてはいるのだと思いますが、哲学を実現するために、彼らしく本当によく考えて実践していることがよく分かりました。兄貴分としてうれしい限りです。

先週、私を訪問してくれた岐阜大の国枝先生も、「基本は1対1のコミュニケーションだと思っている」とおっしゃっていました。私とコミュニケーションをするためにパリに寄って下さって本当にうれしかったです。「国枝先生は、信長ですかね?」と冗談で言うと、「油売りからやった斎藤道三のつもりでやっている」とおっしゃってました。成りきったもの勝ちでして、私は龍馬の気分で日本各地を飛び回っておりますので、時代は異なるものの、道三と龍馬がパリで熱く語り合っている気分でした。トップギアでの長時間の議論は大変に刺激的でした。

世の中には愚痴ばかり言う方々が多いです。私は基本的には愚痴を言う暇もないので、常にポジティブに考えますが、林さんも、国枝先生も、私との1対1の長時間コミュニケーションをすることで、精神が活性化し、エネルギーが充満するようでした。もちろん、私も多大なエネルギーをいただいています。

復興道路品質確保プロジェクトでは、私は「筆頭伝道師」の異名?をいただいていますが、皆さんとコミュニケーションを重ねていくことは、私の人生を通じてのミッションであると自覚しています。

世の中を引っ張る国枝先生や林さんのような方々を、徹底的に元気にしてさしあげる?(横柄ですが)ことは、非常に世の中に貢献する行為であると認識しています。

そのようなコミュニケーションの時間が極めて重要で、そのような時間を確保できなくなってきている日本の状況に問題があると思っています。

私は、日本に帰国しても、そのような大切な方々とのコミュニケーションの時間を創り出します。

明日からは、三日間、林さんと二人で過ごしますが、どのような時間になるか、楽しみです。 


コンクリート構造物の品質確保ドリームチーム?

2014-09-08 18:46:19 | 研究のこと

日本人は何と言っても野球が大好きですし、私の師匠の岡村甫先生も、ほとんどのことを野球から学んだとおっしゃいます。

現在、山口県に端を発し、復興道路のコンクリート構造物等へ、大々的に品質確保の取組みが展開されてきていますが、土木学会にも品質確保の研究委員会が設置されました。かなりの巨大戦艦となりますが、私も副委員長として可能な力を全て投入する所存です。

この委員会の委員長は、徳山高専の田村隆弘先生で、これまた「野球バカ」の人格者です。20年、監督をやられて、「野球の神様と会話ができるようになった」と、先月のイスタンブールでおっしゃっていました。

田村監督のもと、研究者、実務者が協働で暴れまわるわけですが、それを野球のチームに例えると異様に盛り上がることが判明しました。

以下、いろいろと議論を重ねた大人の戯れのまとめです。2番の強烈なバント、鉄壁の二遊間などが売りです。

GM:岩城 (日大)
監督:田村 (徳山高専)

1番キャッチャー:細田 (横浜国大)
2番センター:二宮 (山口県)
3番ピッチャー:石田 (東大)
4番ファースト:佐藤 (南三陸国道事務所)
5番サード:坂田 (鹿島)
6番レフト:阿波 (八戸工大)
7番ショート:上田 (鉄道総研)
8番セカンド:半井 (広大)
9番ライト:森岡 (山口県)

大人の戯れですので、ここに名前が無い、などとおっしゃらないように。