5月22日(月)に、師匠の岡村甫先生をお招きして、充実した議論の時間が続きました。
教室用の公開行事として、「人間学とリーダーシップについて考える」というタイトルで、座談形式でセミナーを行いました。
・野球でなぜ人が育つのか?
・自分の特徴 -長所と短所-
・コンクリートとマネジメント
・システムの重要性
・リーダーシップとは
などを題材に、岡村先生、前川先生、徳山高専の田村先生、細田が座談会的に議論しました。飛び交った議論をここにすべて紹介することはできませんが、聴講した学生たちにとってもとても貴重な情報だったのではないでしょうか。
私自身についても深く考える機会にもなりました。
夜の懇親会も含め、素晴らしい環境で育てていただいたことへの感謝や、個性豊かな仲間が周りにたくさんいることへの感謝の念も湧き、また、自分自身の特長についても考えました。
実践する力、については「あなたの真似はできない」ということを岡村先生や前川先生にも何度か言っていただきました。たしかに、私の特長の一つなのだろうと思います。
ただ実践したい、と思えばできるのかというと、そう簡単でもありません。私が現時点までに体得してきた実践力の極意について、以下書いてみたいと思います。
まず、実践したいと言っても、何かを実践するには相手がいますし、多くの場合、相手は複数ですので、一緒に実践してくれる信頼できる方々が必要になります。その方々に信頼してもらえる力が必要になります。
それから、何かを実践するとして、その実践することに対して価値を見いだせないといけない。その価値はみんなが共有してくれるものでないと実践にはつながりません。自分も本気になれません。
例えばですが、3月に都市科学部の講義棟をボランティアで掃除しましたが、これも私の提案で始まりました。講義棟を掃除する、と提案しても反対する人や、絶対に手伝わない、という人たちも少なくありませんでした。私は一つのことを単一の目的で行うことは日常でほぼ皆無ですが、この講義棟の掃除にはそれこそ10程度の目標は設定していました。ですので、この掃除の意義についていくらでも、どのようにでも説明できます。価値が高いわけです。その価値を説明する時間はほとんどありませんが、教授会のような会合のときに簡潔に説明しました。演説です。
おそらく、このブログや、Facebookでの発信等も実践力の大きな支えになっていると思います。ブログも開始してから20年以上になりました。私にとって、ブログを続けることと実践力には大きな関係があるものと思います。
実践する、ということは何か真新しいことを行う、というイメージではありません。これまでと似たようなことや、自分の本当に得意とすることや専門とすることとちょっと離れているな、というようなこともたくさんありますが、それらを自分の目的とつなぎ合わせる力が必要になります。視野が広く、解釈力が高くないと、実践するということは容易ではないと感じます。
そして、実践するからには結果が求められます。実践すると決めたら、限られた時間ではありますが、ベストの結果が出るようにありとあらゆる手段を使います。手段の豊富さも求められることになります。
私も自分の特長に気付き始めて、上記のような能力を高めるべく、努力を重ねてきました。15年程度経過して、数えきれない実践を重ね、様々な経験をさせていただき、先生方いわく、真似のできないレベルの実践力につながってきたと思われます。
今後もこのスタイルで行くのかは分かりませんが、自分の体力、知力、気力を適切に分析しながら、少しでも社会に貢献できるやり方を模索し続けたいと思います。