細田暁の日々の思い

土木工学の研究者・大学教員のブログです。

2月最終日

2012-02-29 09:49:19 | 職場のこと

まさにあっという間でしたが,2月の最終日を迎えました。

10月初旬の日記を読むと,繁忙期へと入っていくときの覚悟が書かれていますが,5ヶ月間,全力疾走で駆け抜けてきました。実にいろんなことをやってきましたが,今週末で卒業論文の審査会も終わります。

ほとんど精神的なストレスを感じることなく繁忙期を終えそうです。もちろん,多少のストレスを感じたことはありましたが,調子が落ち込むことは一度もありませんでした。老子の思想も身についてきたでしょうか。

仕事にも追い立てられましたが,比較的余裕をもって対処してきたように思います。まだ片付けなければならないものもたくさんありますが,自分の中で心理的な主導権を握っているので,気持ちが非常に落ち着いています。

3月をクリエイティブにしたい。論文と別の解説文を2つ,締切りが迫ってきています。台湾での5月の国際会議に山口県のシステムの論文を投稿しますが,これも4月頭が締切り。本命の,土木学会論文集の原稿の執筆は先週末に再開しました。これは書き応えがある。

実は,95%仕上がっている,自己治癒の英語論文の投稿が済んでいません。今日,明日,デスクワークの時間が取れそうなので,まずはこの論文の投稿完了から。

来年度は研究がかなり進むと思われます。さっそく,一つ,共同研究者として参画するプロジェクトの採択の知らせが入りました。今年度は研究費,少なかったんですが,多いのがよいのか,少ない方が自由に出来てよいのか,分かりませんが,来年度は今年とはまた全然異なりそうです。

いよいよ,来年度は,30代の最後の年になります。壮年に差し掛かった30代の締めくくりを,しっかりと形で残したいと思います。 


連続した人間

2012-02-28 16:41:06 | 研究のこと

昨日は,JR東日本の構造技術センター主催の研究交流会でした。昨日の話では,かれこれ20年近く開催されている,伝統のある交流会です。最初は岡村甫先生と石橋忠良博士の個人的な関係で,少人数でスタートしたと伺っています。

私もこの交流会に参加するのが何回目か分かりませんが,10回を超えているはずです。

以前はこの場で発表するのに非常に緊張したのも記憶しています。今は,緊張は全くしなくなりました。むしろ,皆さんに研究成果を聞いていただきたくて仕方ない。

大学側の参加者は,前川先生以下,きら星のごとく輝く研究者たち(とりあえず,私は傍観者)です。トップレベルの情報が飛び交う刺激的な交流会でした。 

昨日は,13:10スタートで5時間で終了しました。ほぼぶっ通しで実務,大学の研究の発表と議論です。面白い。ほぼすべて理解できますので,5時間で相当に勉強できます。

交流会の後の懇親会が楽しい。毎回2次会以上まで行っちゃいますが,ここ数年は2次会で前川宏一先生とじっくりとお話できるのが,またこの上ない楽しみです。言うまでもなく,世界トップの研究者です。日本のコンクリートが輩出した,我が国の宝,と弟子の岸先生はおっしゃいます。私もそう思います。

ここ最近,前川先生に褒めていただいたり,各所でプロモートしていただいたりすることを,本当にありがたく思います。出来の悪い学生だったからです。お世辞でなく,前川先生に心から賞賛していただけることは本当にうれしい。本物の世界のトップだから,自分がやっているやり方が正しいんだ,と自信になります。褒めてもらうためにやっているわけでは全然ありませんが,自分の実現しようとする夢に向って,さらに努力しよう,という力を与えてくれるのは事実です。

昨日は,「君のやろうとしていることは,「施工学」だな」と言っていただきました。これまで,大事だとは分かっていても,なかなか定量化できなかった施工の影響を,ついに定量的に議論できる手ごたえを感じ始めています。建設マネジメントにも自然につながっていくでしょう。本を書け,とも言っていただきました。

また,地盤の分野での大家,龍岡先生が唯一(前川先生曰く),コンクリート工学の人間(前川先生)から見て本当に実務のことを念頭に置いた研究をされている先生だそうです。前川先生の話ですから,誇張があるでしょうが,龍岡先生がその観点でずば抜けている,ということを伝えようとされたのだと思います。そして,龍岡先生は短いけれども土木研究所での実務のご経験があり,それがそのルーツにある,という話を私に熱く語られました。私もお話を聴いていて分かっていましたが,最後に「あなたへの期待のことを言っているのだよ」と言っていただきました。

褒められる,というのは誰でもうれしいことですが,これだけ面と向かって,長時間に渡って,世界のトップの研究者から鼓舞していただいて意気に感じないサムライがおるでしょうか。朝起きて,もちろん二日酔いでしたが,うれしくて奥さんに話してしまいました。奥さんも喜んでおりました。

さて,ようやく本題ですが,私という人間は,もちろん幼少のころから今まで,そして将来へと連続しているわけです。おそらく周囲から見ればもう一人前で,最前線で活躍している研究者,教育者,という認識なのでしょうが,私の中では出来の悪い学生だった頃の私と,連続しているわけです。非常に不思議な気分です。

あまりに毎年の変化が大きく,数年先ですら,どのような展開をしているのか, 予測もできなくなってきました。不安は体力,健康に関することくらいですが,それらにも万全の配慮をしながら行きたいとは思います。途中でばったり倒れたら,「後は頼む!」です。

中高は文武両道の優等生でしたが,大学(当時,まだレジャーランド)で2年半ほど手を抜いてしまい,出来の悪い学生になってしまいました。でも,今は,その経験が,今の私の活動の根底を支えているようにも感じています。一本調子のエリートとは違う,地べたを這うことも知ったリーダーになるのだ,と自覚しています。だから,学生にも本物の教育ができる,と思っています。

若者たちも,自分の人生は常に連続していることを自覚して,とにかくその時点でできうるベストのことをするしかない,ことに気付いて実践してもらいたいです。

今朝は4年生のゼミでした。今週末の金曜日に審査会。3日前ですが,ここからどれだけ伸びてくれるか,期待しています。


アウトプット

2012-02-26 10:48:59 | 人生論

2/22の横浜市での研修で、私も2時間の講演を行い、参加者ほぼ全員に自由題のレポートを書いてもらいました。

大半が市の職員ですが、横浜国大からの参加者もあり、私の弟子たちもいました。

あえて弟子と書いておきますが、2名のレポートは、彼らのアウトプットと、私のアウトプットの違いに関する感想でした。

同じようなインプットを日常、しているはずなのに、アウトプットが違うことに瞬間的な敗北感を感じたり、なぜなんだろう、と疑問を持ったり、というものです。瞬間的な敗北感は、感情的なものであり、その後に、「自分自身のやるべきことに注力する」という当然の結論に至っていました。

人間にはいろいろなアウトプットがあり、人前で講演したり、プレゼンテーションしたり、ということだけがアウトプットではもちろんありません。ですが、このような社会情勢において、物事を動かしていくためには、聴衆を魅了するプレゼンテーション(内容を伴った)も必要です。

コツは一つや二つではありませんが、参考になる重要なコツを二つほど、記しておきます。

一つ目。聴衆を魅了する、ということは、聴衆の心に響く、ということです。今回の講演に限らず、大学での講義でも、子どもとの会話でも同じ。聴く人の心に響く、ということは、聴く人のためになる話、ということです。話す人の自慢話や、世の中の批判や、そんなものは聴く人の心に響きません。これだけみんなが閉塞感を感じる時代、社会において、自分たちはどうすればいいんだろう、と皆が思っています。その聴く人たちが、よし自分たちもやってみよう、その連鎖で世の中が変わるんだ、と思えないようであれば、心に響きません。

私の話し方は極端なところもあるので、部分的に見れば、自慢話に見えたり、世の中の非難に見えたりするかもしれません。ですが、私の根底にはそのようなものはありません。テクニックと本心のメッセージの違いは、聴衆はもちろん見抜きます。私のテクニックの部分にいちゃもんを付ける方もおられますが、気にしません。彼らのご機嫌を取ろうとすると、私の良いところが消え去るからです。私のテクニックにいちゃもんを付ける暇があったら、ご自身を磨いてください。私の心からのメッセージは、日本の構成員それぞれが、本分を認識して生き生きと生き切ることこそが、我が国の輝く将来につながる、ということです。

もう一つは、多くの人々の気持ちを理解することです。世の中にはいろんな人がいます。自分の価値観を押し付けて、それに皆が従ってくれる、ということなどあり得ません。ここが難しいところですが、それでもビジョンは必要です。ビジョンは上向き、皆のそれぞれの本分が発揮され、ポジティブにスパイラルを形成するようにしたい。人間とは、自分の価値が認められることを最も好む動物です。自分が否定されることを、最も不満に思うものです。経済成長やら、社会基盤の機能確保やら、そういうのも大事ですが、結局はそこで生きる人々が生き生きとしないと意味が無い。そのために、どうするか、です。その点で、山口県、長崎県の取組みはとても参考になるのです。

経済成長とか社会基盤の機能確保などは、目的と捉えられがちですが、大局的に見ればそうではない。目的と手段の違いを理解できない、混同する、というのは日本人の悪癖です。何が本当の目的なのか、それを本当に知ることが、我が国にとって必要だし、同時に聴衆の心に響く話をする秘訣です。

その二つを、常に心がける。講義でも、子育てでも、難しいけれど夫婦間でも。私も100%できているわけではありません。まだまだ至らないなと、常に反省しています。

でも、心がけていると、常に勉強しないといけないし、歴史と自分の仕事がすぐに結びつきます。つなげよう、という努力への本物のモチベーションも、以上の二つを心がければ持つことができます。

弟子筋たちの参考のため、記しておきました。 


連鎖2

2012-02-25 09:48:15 | 人生論

以前にも「連鎖」というタイトルで日記を書いたと思うので、「連鎖2」にしました。他に良いタイトルが思い浮かばなかったため。

つくづく、連鎖だと思います。

2/22に実施した横浜市での研修は、もちろん今後への連鎖の大きな一歩になるでしょうが、そもそもその研修が実行された、ということも過去の連鎖の結果です。

あれだけの研修をやってしまったからには、今後、何も起こらないわけがない。横浜市の技監以下、かなりの要職にあられる技術職員の方々、事務職員の方々、今後を担う中堅、若手の皆様が時間を共有したわけです。レポートも拝見していますが、いろいろと感じていただけたようです。今後への期待感を書かれているレポートがほとんどです。また、Facebookのことも宣伝しておいたので、Facebookで今後も日常的にフォローしていただける方々もどんどん増えています。

このような状況で、今後何も起こらないわけがない。横浜市の企画された方々も、もちろんそれを狙って企画されたのでしょう。

また、まだスタート地点ですが、このようなスタートに立てるようになったのも、過去の連鎖によります。

仕事を受けたときは嫌だなあ(秋は講義やら研究やらでかなり忙しいので)、と思いましたが、今回の布石となった、横浜市の研修(コンクリートフェローというのを養成する)を2010年、2011年の秋にやらせていただきました。受けるときは嫌だなあと思いましたが、やるときはもちろん最良の情報を出そうとするし、やってる最中は楽しいし、終った後は良い評判が残ります。

その研修で魅力的な情報を提供できる、というのも日常の研究、教育活動を一所懸命やっているからだし、講義も含めた日々のプレゼンで伝える技術を磨いているからだろう、と思っています。

やっぱり、日々の所業に手を抜かず、一所懸命やるしかありません。そして、それを必ず誰かが見ています。そして連鎖していきます。

今後の連鎖はもしかすると想像も付かないようなことになっていくかもしれません。ブログやfacebookなる過去では考えられない便利なツールもあり、私の考えていること、人間性はほぼ常にオープンです。これがまた連鎖に火をつけることになります。

話すこと、が本当に好きです。多くの人に、元気になってもらうために。私のこの能力が、世の中のために役立つのであれば、いろんなところで活用していただければと思います。

我々がこれから展開するプロジェクトでは、市民との連携が必須です。数年後には、市民も参加した1000人規模のシンポジウムを、全国9地域でやろう、と話しています。もちろん、報道機関にも十分に根回しをした上で。そういうシンポジウムで話すことは、考えるだけでワクワクしますね。

そして、その後にまた連鎖が起こるんだ。 


お寿司

2012-02-24 16:31:04 | 家族のこと

超繁忙期の非常にタフな一週間が終りました。

来週以降も繁忙さは続きますが、今日の金曜日で一つ大きな山は越えた感覚です。花粉症の症状がかなりひどいので、今日は帰宅前にかかりつけの医院で花粉症の薬をもらって帰ります。私の場合、スギ花粉が最悪ですが、ヒノキまでずっと続くので、たっぷり薬をもらっておきます。 

その後、娘二人をお迎え。今日は私の中でも軽い打上げなので、子どもたちと三人でお寿司を食べに行きます。次女はエビとイクラが大好物。

今週は、横浜市での講演もあり、今日も朝に英語で東日本大震災でのコンクリート構造物の被害(地震、津波)について講演、午後には自己治癒材料の研究会で40分ほど講演をしました。水曜には予算申請書も提出したし、修士の中間審査もあったし、まあほとんど時間の無い中で気分だけは明るく乗り切れました。

私の人生の中でも非常に大きな転機の一つになりそうな、2011年度が終ろうとしています。まだ残りの1ヶ月ちょっとでも、いろいろな動きがあるとは思いますが、もう十分満足しました。残りの1ヶ月ちょっとでも多くのことをやりますが、一番大事な仕事は、山口県のひび割れ抑制システムの効果についての論文(土木学会論文集)の原稿を書き切ることだと思っています。早く論文にしなきゃ。

今週末も、期末テストの採点も含めていろんなことをしないといけないのですが、その論文の原稿執筆を中核に据えて過ごし、かつ、少し休養しようと思います。非常に刺激的な日々を過ごしてはいますが、ここ1、2週間、本をほとんど読んでいない。読もうと思っても長続きしない。トムソーヤの冒険ですら。かなり疲れているのだと思います。花粉症もあって。

一山越えたとは言え、来週ももちろん予定はびっしりです。
27日午後は、JR東日本構造技術センター主催の研究交流会。毎年恒例ですが、昨年は3.11の影響で中止になりました。2年ぶりの開催ですので、大学からも前川先生以下、トップレベルの研究者が集いますので、刺激的な議論と懇親会が楽しみです。もちろん、私も発表します。山口県のデータベースを活用した研究2件です。林さんも、表面吸水試験について発表します。

共同研究の打合せもあるし、何より、3/2(金)には卒業研究の審査会があります。これに向って、研究室は最後の追込みの時期になります。卒論生たちが頑張ってくれるでしょう。審査会が終った夜は、研究室の打上げパーティーです。

3/3(土)は自宅で双方の両親を招いてひな祭り。3/4(日)は研究室の卒業する学生たち全員(14名?)を自宅に招いてのホームパーティー。奥さんも激務ですので、このパーティーも我が家にとっては一大イベントです。

3/5(月)からは、5泊6日で国内出張。高知、鳥取、長崎、山口と行脚してきます。その後、後期入試でしっかり働いて、翌日からインドネシアへ見学会の引率。タフです。

今夜は、さらに続くタフな年度末へ向けて英気を養うため、娘二人とわいわい楽しく、お寿司を楽しみます。


横浜

2012-02-23 19:52:06 | 研究のこと

昨日は,横浜市の職員の研修において,2時間強,講演する機会がありました。市議会の予算審議の前日,という厳しい時期でしたが,160名以上の職員が参加されたようです。横国からも10名程度,うち2名は教員ですが,参加しました。横浜市の研修でこれほど集まったのは記憶にない,とのこと。

私の講演の前に,技監が30分,財政局の技術管理課長が30分,公共事業の情勢等について,非常に内容のある話題提供をいただきました。勉強になりました。

その後,私が2時間ほど。前半は,「公共事業の重要性について」というタイトルで,歴史のことも踏まえながら,スライドが110枚以上でした。とても全部は紹介できませんでしたが,後の評判を聞くと,私の思いが伝わったようでございます。

後半は,山口県の取組み,長崎県の取組みを紹介しました。横浜市でもやっていこう,というメッセージをこれでもか,というほどに投げたつもりです。まだ当選するかも分からない申請済みの大型予算も,すでに当選した気分で聴衆に紹介しました。申請に使ったパワーポイントも使いながら。

夜はもちろん大懇親会でした。私もストレートにすべてを表現するので,ベテランの方々からは少し鼻に付く場合があるようですが,まあそんなことを気にしても仕方ありません。50年,100年,もっと先まで見据えた人材育成,技術の伝承,インフラの機能の確保,を目指してやってますので。

横浜市はいよいよ動き始めた感じです。山口のようなシステムの試行もすでに,現場の選定の調整に入っているような段階です。

群馬では半井先生が,青森では阿波先生が,福島では岩城先生が,それぞれのやり方でプロジェクトを立ち上げようとしていますが,私はストレートに横浜市に訴えかける手法で行きました。私には,それしかできません。

いよいよです。やりますよう。
 


感受性

2012-02-21 07:13:45 | 人生論

生きていく上で、感受性はとても大切と思います。

最も感受性に優れた人たちが芸術家と呼ばれるのでしょうか。

私も、感受性の高い方だとは思っています。徳山の田村先生は、野球で鍛えられた、私も尊敬する人格者ですが、2/9の真夜中の懇親会でも、「こいつの感受性はすごい」とおばさんに力説していました。

感受性、とは何なのか、人によって違うのかもしれませんが、「良いものを良いと思える」「ちょっとしたことに感動、感激する気持ちがある」というイメージかなと思います。

私も一日一回とまでは行きませんが、しょっちゅう涙しますし、喜怒哀楽は全面に出します。(もちろん、怒と哀は必要でないとき以外は出さないように心がけてます)

そして、ここのところ、さすがに仕事が詰まってきているので、成果は出るかもしれませんが、やや感受性が鈍ってきているのを感じます。一番、表れるのが日記の質。

やっぱりたくさん本を読んで、いろんな場所を訪れて、 いろんなものを見て、気の合う人たちとたくさん話をして、おいしいお酒を飲んで、とやらないと、感性が鈍りますな。

明日は、大人数を相手に2時間の講演。準備はほとんどできてますが、花粉症のため喉や声の調子がよくなく、できうる養生をしています。多分、大丈夫。私の今もてるパワーをすべて、聴衆に放出いたします。その後の懇親会での語らいで、またエネルギー充電。


花粉症2012

2012-02-20 17:43:34 | 職場のこと

1週間ほど前から花粉症の症状が出てきました。

2011年の11月の末ごろからも症状が出たので、薬を飲んでおさまっていました。

この時期のものはスギ花粉で、薬としては同じものを飲みます。飲み続けると症状はおさまると思いますが、昨日、今日と、声がつぶれてしまっています。痰が絡むので咳もでるのですが、朝、起床すると声がガラガラ。

22日(水)に多くの聴衆の前で2時間話しますし、24日(金)も1時間程度の講演が2つ@学内。

声がつぶれると聴衆の方々も不快になられると思うので、今夜からはマスクをして寝ます。喉にヴェポラップを塗ってタオルを首に巻く、という対策もします。

風邪やインフルエンザなんぞにかかっている暇もありませんが、花粉症も大敵です。先週から今週が、年度末の超繁忙期の私にとってのピークです。もう頑張るしかない。 


複数見ること

2012-02-18 23:27:26 | 人生論

今日は多少酔っ払っておりまして、多言、ご勘弁を。

今日は改めて、前川先生ってやっぱりすごいんだなー、と種々のご発言を拝聴して感じました。とてもかなうレベルではない。

でも、あるベクトルで見て、すごいと思うのであって、他にもすごい人は世の中にたくさんいます。

JR東日本の石橋さんもすごかった。とてもこんな風にはなれない、どうしてこんなジャッジメントができるのだろう、と部下として働いているときに思った。

石橋さんの部下たちもすごかった。部下といっても、私の師匠たちですが。(それらの師匠たちとは、数知れず酒を飲んでいるうちに、いつの間にか師匠から同志、さらにはお友達?になっておりました。)

前川先生や石橋さんの師匠の岡村先生は私の本当の師匠です。すごい先生です。

みんなすごい。全然関係ないけど、イチローはすごい。前川先生がいくらすごいと言ったって、イチローのすごさにはかなわない。すごさの方面が違うから。

それでいいのです。みんなすごいけど、みんな違う。一つのすごさだけ見て、それを突き詰めていると、息苦しくなるし、その方面での天才には絶対に勝てない。

だから複数見ることが大事。私は前川先生には勝てません、その道では。だけど、前川先生も私には勝てません、私の得意なところでは。複数の一級のものを見ると、それぞれの長所がよりよく見えるし、嫉妬も無くなる。不要な劣等感も無くなる。すごい人はすごいし、違うタイプの人たちが連携すればよいだけだ。

つねに複眼的でいよう。今日は、高強度コンクリートの危うさを感じた。私は素直に指摘した。前川先生が同調してくださった。別の話題でも同じ議論になった。原発の事故も同じだ。ある観点で非常に強いものは、別の観点で弱点を突かれると非常に弱い場合がある。

一つの視点だけで最適化するのは危険。行政のルールは絶対ではない。憲法もしかり。絶対というものなどない。ないよ。

だから複数の視点で検証することが大事。複眼的に見て初めて分かることがたくさんある。

ある視点だけで断じてはいけない。

みんな、よくコミュニケーションしよう。

2月下旬の土曜日に、仕事で借り出されるのは、正直あまりうれしくなかった。でも、やっぱり人とコミュニケーションできて、多くを学びました。借り出されてよかった。

明日は、家族と仲良く過ごします。 

酔っ払いましたが、結果として通常と異なる日記が書けました。 


幸せ

2012-02-18 22:15:26 | 研究のこと

今日は土曜日でしたが、六本木の森ビルにて、研究交流会に出席。

東大コンクリ研一門、前川先生の下の、耐久性、材料などに関わる研究者合計7名が招かれ、化学製品メーカーの方々と交流会でした。今回は4時間強、メーカー側からの話題提供に対してディスカッションする、というスタイルでした。

非常に楽しい時間でした。やっぱり前川先生はすごいわ。私どもも最初の発表ごろでは発言していましたが、途中からはコメントとしては前川先生の独壇場。 勉強にはもちろんなりましたが、ところどころ、前川先生の言われることが100%ではないな、と思いながら拝聴することができたのは、多少なりとも私が一人前として活動していることの証しでしょうか。

それでも、やはり前川先生の深さはすごかったです。

交流会の後の懇親会もとても楽しかったのですが、中座しました。前川先生のお弟子さんのハメドさん(カイロ大学の准教授)がビジネスで来日しており、私は大の仲良しなのですが、新宿で夜に会う約束をしていたからです。

少し待ち合わせに遅れましたが、六本木から新宿までタクシーで移動し、ハメドさんと日本料理屋で2時間ほど楽しい時間を過ごしました。エジプトの研究者と新宿で、こんなくそいそがしい時期に楽しく会話している、ということが素晴らしい。話題の大半は、世界の困難な状況についてです。我が国も危機的状況にありますが、世界が危機である、と私は思っています。

今日の日中も、夜のハメドさんとの懇親も、すべて東大コンクリ研のおかげです。改めて、すごい組織で育てられたな、と感じ入ります。その恩恵を、我が国のために役立てなくてはな、と心から思います。 


手を抜く

2012-02-17 17:45:08 | 人生論

「徹底して手を抜け」という教えを,岡村甫先生にいただいたのが,多分,2年前。

愛弟子たち?の前でしか言えないアドバイスだと思いますが,「自分が本当に注力すべき仕事でないと思ったら,徹底的に手を抜け」と言われました。そうすると,その手の仕事から,声がかからなくなるそうです。

簡単なように聞こえるかもしれませんが,手を抜くと,その仕事を一所懸命やろうとしている方々から嫌われます。また,その仕事では手を抜いてもいいかもしれませんが,自分が真に注力すべき仕事がないと,全く成果も出ないし,誰からも相手にされなくなります。

2年前にそのアドバイスを聞いたときは,「うーん」とか「なるほど・・・」とか思っていた程度なのですが,2年経過すると,ほぼ自分の身についている気がします。

まあ,私も含めて皆さん,どんなに頑張ったってすべての人の気に入られることは不可能だし,それが目的でもない。私はすでに多くの同志を得ているし,自分たちのやろうとしていることは必ず世のためになるし,我が国のためになる,という確信がある。申し訳ないけれど,注力できない仕事はあります。

とはいえ,我々は社会,組織の中で生きています。その組織から追い出されるほど自分勝手では,さすがによくないでしょうか。私がどこまでベストを尽くしたって,岡村甫先生のようなレベルでできるわけはありませんので,私としては,もう少し「手を抜く」方向でブラッシュアップしてみようと思っております。

不思議なことに,この2年では,ある方面で手を抜けば抜くほど,たくさん声がかかるようになっております。不思議です。


仕事力

2012-02-16 20:59:59 | 職場のこと

今週は、火曜日は17:00に土木学会で津波委員会が終った後、修論の指導のため大学へ戻りました。

水曜日と今日の木曜日は、連日21:00過ぎまで仕事で大学にいる、という私にとっては極めて珍しい状況です。
もちろん、明日の金曜日が修士論文の審査会だから、というのが大きい理由ですが、いくらでもやる仕事があるからでもあります。

今日もよく働きました。21:00を回りそうですが、これから指導学生の発表の指導を依頼されています。今日はたくさん打合せしましたが、これで終わり?かな。

空いている時間は、予算申請書の作成。一つは私が研究代表者なので、本命の申請書です。これは、共同研究者たちと密に連絡を取りながら仕上げにかかっています。大分形になってきたので、楽しくなってきました。もう一つは、昨日に急遽、参画を依頼された締切り間際の研究予算。申請書の一部を作成するように依頼されてますが、なるべく短い時間で作って返送しました。

まあ、とにかく、今日の予算申請書の作成作業は一段落。

期末テストの採点や、学会の論文査読の作業にはどうしても手が回りません。論文査読4編は、フォトリーディングは済ませているので、やり始めたら一気に終ると思います。明日の早朝かな。今週は土曜も予定が入っているので、期末テストの採点は日曜日。

かなり厳しい時期であり、2月のもしかすると私にとってはピークの週かもしれませんが、割とスムーズに回っています。仕事力が格段に高まっていることがその主要因。副要因は、細かいことを気にしないこと、無視すること。

もうかなり疲れたので、学生の指導が終ったら、帰宅して熟睡します。よく仕事すると、よく寝れます。

さすがにこの時期は読書量が減ります。読みたいものがたくさんありますが。
 


修羅場

2012-02-16 12:34:01 | 職場のこと

明日が修論の審査会。当たり前ですが,M2の学生たちは最後の努力を尽くしています。

明日は卒論の研究室内締切り。こちらは学科の正式な締切りは来週24日で,審査会は3月2日。まだこれからが本当の追込みです。ですが,明日の研究室内締切りに向かって卒論生も必死。非常に寒い実験棟で頑張っている学生たちも多いです。

私ももちろん忙しいですが,そういう修羅場を何度もくぐってきてるので,気分が焦ることはありません。「もうこれは乗り切れないだろう」と思うような事態も何度も乗り越えてきています。今,普通に生きているということは, 何とかなってきた,ということです。ですから,今の超繁忙期も何とか乗り切れるに決まってますので,気分はゆったり行きたいです。

今思い返しても,最もしんどかったのは,修士論文の最後の時期と,JR東日本での終盤の精神的不調の時期です。

前者は,最大の原因は自分の能力不足。研究能力がほとんど無い状況でしたので,本当に苦しかったです。

我が研究室の学生たちも,もしかすると私のように,半生の中で最も苦しいステージを経験しているかもしれない,と思えば,チャレンジのしがいもあるでしょうか。修士の皆さんは,それぞれ非常に興味深い結果が出ていると思うので,審査会での勇姿と,その後の論文の完成を期待しています。そうやって乗り越えていくことが,たくましい将来の活躍にきっとつながります。


手帳2012

2012-02-15 14:13:42 | 職場のこと

2月3-4の越後湯沢合宿のときと思われますが,今年の手帳が行方不明になりました。

現在はすでに新しい手帳に移行して,実害はほぼゼロでした。無くなった手帳は,とても使いにくかった。手帳は相性がありますが,かなり使いにくかったので,これも運命でしょうか。過去,手帳が無くなったことは無いと記憶しているので,そういう意味では記憶に残るダメ手帳でした。

新しい手帳は,私の好みの手帳でして,とてもしっくりきます。 


100%

2012-02-14 10:38:01 | 人生論

Facebookに投稿した内容ですが、こちらにも掲載しておきます。

自分のことはとりあえず棚にあげて。


いろんな識者、論者がいろんなことを言っておられますが、100%の方はいないと思う。そもそも100%正しい、ということなど無いのかと思いますが。

藤井先生の列島強靭化論は魅力を感じますし、安易な地方分権がこの国をダメにすることも分かりますが、今の我が国の制度が疲弊していることも事実だと思います。中央(官僚)が支配しようとするから、私の次女も認可保育園に入れません。

大前さんや堺屋さんの言われることも魅力を感じるのですが、インフラの重要性を歴史的にどれだけ理解されているかが疑問です。寺田寅彦さんは、国防の観点から、敵国に備えるための軍(防衛省)と、自然災害に備えるための省を、二つつくることを提案されてました。今の自衛隊は後者の役割が強いでしょうか。

インフラで列島を強靭化することは必要で、経済が発展していくことも大事と思いますが、我が国の非効率なシステムを変えていくことも大事だと思う。今の財政赤字は大丈夫、と言われても、身の回りの日本人の生き方を見ている限り、とても信用する気にならない。

どなたか、100%納得できるビジョンを示してくれるリーダーが出てこないものか! 」