先週から、パートで新しい仕事を始めている。
昨夏、IT関連の会社で働いた。
上下関係、勤務時間や態度など、勉強になることが多かった。
それは、その後自分の本業でも大いに役立っている。
私の本業は、商店である。
今回のパートは、さらに役に立つ職場になりそうだ。
・・・デパートである・・・
しかし、接客ではなく、清掃業。
いわゆる、バックヤード。
目立たないが、デパートを支える大事な部署だ。
あえて、デパートで働きたくて、選んだ仕事だ。
いつも、私が利用している店である。
国内でも、トップクラスの売り場面積を誇る店だ。
端から端まで、約300メートル。
ここを、屋上から地下2階まで、満遍なく掃いていく。
朝8時に出勤。掃除道具一式持って、店内に出る。
華やかなるデパートの舞台裏。
お客様を迎える、広い入口とは対照的に、
従業員入口は狭い。
台車が通ると、壁に身を寄せる。
8時には出勤している社員がいる。
特に、婦人服売場の若い女の子は早い。
手際よく、ブランド物の服をたたんで並べている。
その、何万円というブランド服すれすれを、
ほこりを立てないように、掃除をする。
9時には、レストラン関係の店員も準備を始める。
開店前から、良い香りが漂っている。
そして9時半が、社員の正式な「勤務開始時刻」。
帽子をかぶった、「デパートガール」のお姉さんも、
この時間にせわしなく登場する。
『9時30分。朝礼の時間です』
店内放送が流れる。
各店舗、各フロアで朝礼が行なわれる。
昨日14日朝は、「今日のホワイトデーでは・・」
という声も聞こえた。
女性の、ハンカチなどの小物売り場の責任者だった。
そして、清掃員である私達は、
逆に、その時間になると控え室に戻る。
誰もが気づかない、地下3階の奥にある。
午前10時、開店時刻。
私達は、店内にいてはいけない。
それまでに、通路などの清掃を終えなければならない。
開店時刻は、私達はシンデレラになる。
開店30分後、
私達は、ふたたび掃除道具を持って、店内に出る。
今度は、人の少ない階段や通路などを見て回る。
ここで、束の間だが、お客様と触れることができる。
私が、初めてお客様から質問されたのは、
初日、店に出て10分もしないうちだ。
「ペットショップはどこですか?」
私がいつも行くペットショップを、
店員としてご案内する。
なんとも、不思議な感覚である。
午後12時。私の仕事が終わる。
社員証を見せて外に出て、再び店内に戻ってみる。
「いらっしゃいませ」
今度は、私がそう呼ばれている。
さっき、自分が磨いたばかりの通路を歩く。
300メートルが、短く感じる。
昨夏、IT関連の会社で働いた。
上下関係、勤務時間や態度など、勉強になることが多かった。
それは、その後自分の本業でも大いに役立っている。
私の本業は、商店である。
今回のパートは、さらに役に立つ職場になりそうだ。
・・・デパートである・・・
しかし、接客ではなく、清掃業。
いわゆる、バックヤード。
目立たないが、デパートを支える大事な部署だ。
あえて、デパートで働きたくて、選んだ仕事だ。
いつも、私が利用している店である。
国内でも、トップクラスの売り場面積を誇る店だ。
端から端まで、約300メートル。
ここを、屋上から地下2階まで、満遍なく掃いていく。
朝8時に出勤。掃除道具一式持って、店内に出る。
華やかなるデパートの舞台裏。
お客様を迎える、広い入口とは対照的に、
従業員入口は狭い。
台車が通ると、壁に身を寄せる。
8時には出勤している社員がいる。
特に、婦人服売場の若い女の子は早い。
手際よく、ブランド物の服をたたんで並べている。
その、何万円というブランド服すれすれを、
ほこりを立てないように、掃除をする。
9時には、レストラン関係の店員も準備を始める。
開店前から、良い香りが漂っている。
そして9時半が、社員の正式な「勤務開始時刻」。
帽子をかぶった、「デパートガール」のお姉さんも、
この時間にせわしなく登場する。
『9時30分。朝礼の時間です』
店内放送が流れる。
各店舗、各フロアで朝礼が行なわれる。
昨日14日朝は、「今日のホワイトデーでは・・」
という声も聞こえた。
女性の、ハンカチなどの小物売り場の責任者だった。
そして、清掃員である私達は、
逆に、その時間になると控え室に戻る。
誰もが気づかない、地下3階の奥にある。
午前10時、開店時刻。
私達は、店内にいてはいけない。
それまでに、通路などの清掃を終えなければならない。
開店時刻は、私達はシンデレラになる。
開店30分後、
私達は、ふたたび掃除道具を持って、店内に出る。
今度は、人の少ない階段や通路などを見て回る。
ここで、束の間だが、お客様と触れることができる。
私が、初めてお客様から質問されたのは、
初日、店に出て10分もしないうちだ。
「ペットショップはどこですか?」
私がいつも行くペットショップを、
店員としてご案内する。
なんとも、不思議な感覚である。
午後12時。私の仕事が終わる。
社員証を見せて外に出て、再び店内に戻ってみる。
「いらっしゃいませ」
今度は、私がそう呼ばれている。
さっき、自分が磨いたばかりの通路を歩く。
300メートルが、短く感じる。