シャープ & ふらっと

半音上がって半音下がる。 それが楽しい、美しい。
思ったこと、感じたことはナチュラルに。  writer カノン

日本で学び働くこと

2007-03-22 09:44:41 | 人とのつながり
新しい職場は、清掃業という性格上、
外国人のパートさんが多い。
男女とも、中国からの留学生が数人いる。

その中の一人と、話をすることができた。
Tさん。 20歳の女性だ。

昨日、デパートの新人研修が行なわれた。
清掃業である私達も、参加をする。
しかし、昨日はたまたま、清掃フロアからは、
私とTさんだけであった。

彼女は、まだ日本語をあまり読めない。
「研修案内」に書かれてある、「持ち物」を見落としたらしく、
写真もペンも忘れていた。
私は隣に座って、彼女とペンを共用することになる。

提出する書類など、記入項目がたくさんあったが、
そのつど教えながら、彼女も書き写していく。
そして、写真の提出になって、混乱する。
担当者から、
「今日中にスピード写真を撮って、三階にあがって印鑑貰って、
一階に降りて提出して、カードを受け取って・・・」

早口の担当者の言葉がわからず、困惑する彼女。
そこで、私が代わりに聞いて、
ゆっくり説明してあげることにした。

結局、写真を撮って、提出まで付き添った。
帰り道、話を聞くことになる。
Tさんは、中国・大連からの留学生。
日本に来てまだ一年。 日本語学校で学ぶ。
都内のアパートに、同じ留学生の友達と二人で住む。

「どうして日本語を勉強しようと思ったの?」と聞くと、
『大連では、日本語が一番人気あります』
「何が一番大変?」
『言葉と、あと・・お金が高い』
「日本は好き?」
『大好きです』

いろいろと聞いてみたかったが、
駅からの帰り道は反対方向だ。
なにより、ひとつの会話に時間がかかる。
でも、会話をすることの新鮮さを感じたひとときだった。

『ボールペンありがとうございました。失礼します』
実にしっかりした日本語で、彼女は帰って行った。


日本は、外国人が多くなった。
世界一難しい言語、とまで言われる日本で、
日本語を学び、働こうとする留学生。
それぞれの、国や家族が背景にあるとしても、
私は、大変なことだと思うし、
彼・彼女らを「偉いな」と感じている。

日本にきて一年。
Tさんにとって、私も「良い日本の人」であるよう、
頑張らないといけないと思う。
Tさんはじめ、心から、職場の留学生を応援したい。