シャープ & ふらっと

半音上がって半音下がる。 それが楽しい、美しい。
思ったこと、感じたことはナチュラルに。  writer カノン

銭湯の日

2013-10-09 12:10:26 | きょうは何の日?
明日、10月10日は「銭湯の日」。

言うまでもなく、千と10のごろ合わせである。
さらに、もう一説として、
1964年の、東京オリンピック開幕日であり、
長く「体育の日」でもあった。
『運動と入浴は密接な関係』ということで、
この日に決まったという。

制定したのは、東京・江東区の浴場組合だという。
ここから、全国的に広まった。
一つの区の業者の提案から、というのも珍しい。

ごろ合わせにしても、
運動との関係の、ややこじつけにしても、
秋のこの季節は、銭湯への魅力を感じる時期でもある。


ところで、銭湯にはルールがある。
入った時に、どこのカランを使うかということだ。

その銭湯に初めて行った者は、
入ってすぐの、目の前のカランを使う。
入口近くで、人の出入りや扉の開け閉めなど、
一番落ち着かない場所に、
「新人」が座りなさい、という事だそうだ。

端の、大きな鏡のある列は、
そこの常連が使う。
もちろん、決まりではないし、
銭湯のカランなど、基本は「自由席」。
だが、言われてみれば一理ある。

昔は、こういった常連が、
ふざけている他人の子供でも注意したものだ。
銭湯を通じて、地域の人達のつながりを持ち、
叱ったり叱られたりの関係で、マナーを学んだのだ。


今は銭湯自体が減り、
スーパー銭湯や、レジャー施設のような店が増えた。
ルールやマナーなども希薄になり、
書いてあるのは、『入れ墨お断り』の文字だ。
そういえば、私も子供の頃銭湯に行ったが、
立派な入れ墨の人が、必ずいたように思う。
昔はおそらく、
そういう人は、銭湯でトラブルなど起こさなかったのだろう。
でも今は、お断りという時代になったのだ。

銭湯の日は、無料になる店も多いらしい。
かなり混雑する店もあるようで、
本当の意味で、銭湯の風情や良さはわからないのではないか。

江東区の知人の、中学生の娘さんも、
明日は友達と行くのだという。
中学生くらいが一番、風呂のマナーを知ってほしい頃であるが、
友達とワイワイ行くのも楽しいことだろう。


写真は、東京都内で一番古い銭湯だという、
江戸川区の「あけぼの湯」。
銭湯の日を制定したのも江東区だったし、
朝風呂の発祥は台東区の銭湯と聞く。


風呂の文化は、東の下町からやって来る。

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