さて、昨年のスラドミの時も着ていったCANNIBAL CORPSEのゾンビTシャツに、昨日購入したばかりのDIOのリストバンドという意気込みタップリのメタルスタイルで、ラウド・パークの2日目に臨んだ。
つってもこの日のお目当てバンドはSLAYERのみ。厳密に言うと、デイヴ・ロンバードのドラミングを見るためにこの2日目に参加したようなものです。
ドリンク代を誤魔化してやろうと、1バンド分ワザと遅れて行って再入場客を装ったのだが、ちゃっかり再入場券を配布しており、私のシミッたれた目論見は見事失敗に終わった。
2番手のIN FRAMESがすでに始まっており、どんなバンドかとちょっと見学にいってみた。
なんとなく彼らのことをメロデスバンドかと思っていたのだが、案外キャッチーなメタルコアといった感じか?ヴォーカルの人はどこかレイジのザック・デ・ラ・ロチャを彷彿とさせる容姿をしていた。
ふ~む、最近のナウなヤングは、こういうのが好きなのか。
そして、あの冒涜的な『Christ Illusion』の巨大バックドロップが上がり、 大トリ、スレイヤーの登場である。
客のなんとも不穏な咆哮があちこちから湧き上がり、殺伐とした雰囲気が場内を覆う中、どっかで聞き覚えのあるSEが聞こえてきた。しかし、私とした事が何の曲かわからん。怒涛の演奏が始まりしばらくたった頃、ようやくこの曲がスレイヤー史上私が最も聴いてなかった前作の曲“Disciple”であることが分かった。
「なんでこれが1曲目やねん・・・」と、昨日のメガデス同様一発目からのり遅れてしまったのだが、トム・アラヤさんの声の様子もなんだかおかしい・・・曲が終わってからのMCもカスレ声で全く聞き取れず。
どうやらこの2日間の連続のライヴで喉をやられたか、風邪をこじらせたみたいだ。
2曲目の「War Ensemble~~~!!」という曲目宣言もグダグダな感じで始まり、もう全くのれましぇ~ん(泣)。「スポ~ザウォ~~~~!!」のサビはトムの代わりにとばかりに熱唱していたが、途中からは演奏見学に切り替えた。特にデイヴの雷神のごときドラムさばきをしかと見届けた。
そして3曲目は早くも名曲“Chemical Warfare”。「コノ曲デモッシュシナイデオクベキカ!」とばかりに前列に突っ込む。この時点で、私のスラッシュ魂にもいよいよエンジンがかかり始めた。
“Season In The Abyss”が終わり、長~いブレイクの後“Postmortem”のイントロが鳴りだしたとき歓喜した!まさかこの曲をライヴで体感できるとは!
トムの声も徐々に出はじめ、従来の残忍性を取り戻しつつあった。そして、そのままあの曲に流れるか思たら、まさかの“Hallowed Point”で肩透かし。“Dead Skin Mask”と続き、「5th大会でも始まるんかい」と思った矢先、ギターの残響音がピ~~~~~~と鳴り出し、「ダダダン!!」という例のデイヴのドラム音が打ち出されたのには意表をつかれた。なるへそ、そうきたか!!
気が付けば、私は最前ブロックの狭苦しいモッシュピットの渦の中に突っ込んで、狐に憑かれたように踊り狂っていた。
今回は“Raining Blood”フルヴァージョンが初に聴けて最高に幸せだった。
暗転して長い沈黙の後“South Of Heaven”のあやかしのイントロが流れ出したのはいつものアンコールパターン。
そしてトドメの“Angel Of Death”で、最前ブロックのモッシュピットは殺人的な盛り上がりを見せる。私もあえてその危険地帯に身を委ね、「殺さば殺せ!!」と言わんばかりに悔いのないよう、存分に暴れまくったのであった。
今日の1曲:『Postmortem』/ Slayer
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