AMASHINと戦慄

~STARLESS & AMASHIN BLOG~
日々ブログレッシヴに生きる

ジャパーン

2011年12月06日 | まったり邦楽
限定盤はピンクケースを外すと、JPNのくり抜きから覗いている、
かしゆか・のっち・あ~ちゃんのキュートな顔が現れる。

DOOMやゆらゆら帝国など、語り継がれる偉大なアーティストにはスリーピースが多い。
しかし、今の日本の音楽シーンにはもはやそういったアーティストたちは存在しなくなってしまった。人間椅子がかろうじて残ってはいるが、彼らもすでに飽和状態にあり、これ以上の音楽的向上は望めない。
よって、この先はもうテクノポップユニットPerfumeに日本音楽シーンの未来を託すしかないのではないだろうか。
そう、彼女たちもスリーピース。




日本人向けに改良された国家戦略的K-POPや、もはや露骨に風俗化してしまっている大人数のコスプレアイドルは、同じようなんが節操もなくアホみたいに湧いてくるが、テクノアイドルという新境地を開拓し、各方面のファン層からここまで支持を受けてる清潔感を持ったアイドルグループはPerfumeぐらいのもので、しかもこの手のジャンルで他の追随を全く許してないというのはやはりスゴイというほかない。


さて、前作からなんと2年4ヵ月振りとなる、ほぼシングル曲の寄せ集め的な構成のPerfumeの最新作『JPN』。
プロデュースはもちろん新進気鋭のサウンドクリエーター中田ヤスタカ氏。
Amazonで通常盤より安い値段で売っていたので、今回思わずの初回限定盤で初めて彼女たちの作品を購入してしまった。
上の写真の構図は、人生で初めてアイドルの作品をこの歳で購入してしまったことへの照れと受け取ってもらえばと。


前作『⊿』のようにアルバム全体の流れが実にスマートに構築化されてるとか、「edge」のようなマジメなEDMファンをも唸らせるクールな楽曲はほとんどなく、サビのわかりやすさ、ポップ性に重点を置いたようだ。
で、これまでのシングル曲やカップリングをパンパンに詰め込んだがゆえ、楽曲の良し悪し抜きにややバランスを欠いた全体的に散漫とした仕上がりになってしまったかなと。

ダフト・パンクっぽいしんみりとした序曲は必要性があまり感じられなかったが、のっけからハイテンションなハジけるエレクトロループが心地よいM2「レーザービーム」(キリンチューハイ氷結のCMソング)でドーパミンが噴きまくる。




前半シングル曲群は、ハッキリした歌が多すぎてちょっとうるさすぎるきらいがあるが、彼女らの生歌を個別にフィーチャーしたアコースティッキーなM6「時の針」は注目に値するかと。

5・7・5という古典的な形式にこだわった(といっても途中でラップが入る)タイトルそのままなM9「575」のエレクトロなシットリ感もグー。
575の歌詞と言やぁ人間椅子の「平成朝ぼらけ」が思い起こされるが、あの曲の場合、枕詞まで徹底しているかなり凝った楽曲だったなぁ~、和嶋氏は本当に天才!って、今はそれ関係ないか。




後半はcapsuleからのお下がり的な曲もあるが、シングル曲含めテクノ的に楽しめるエレクトロナンバーが目白押しで、クオリティも高く電子音嗜好癖のある私のツボを見事についてくる。
歌詞にメールがどうのとかいう、女子高生レベルの陳腐なフレーズが頻繁にでてくるのがどうもやすっぽくてアホくさいが、それさえガマンすれば全体的にそこそこイケてるアルバムなんじゃないかな。


今日の1曲:『575』/ Perfume

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 初ひろみでっさかいに | トップ | テクニカルながむしゃら感 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

まったり邦楽」カテゴリの最新記事