2022年6月26日のこと…
名古屋市美術館へ
庄司達さんの個展
「布の庭にあそぶ」
を観に行く
出かけた理由はただ一つ…
この個展は、気が付けば、な、なんとこの日が最終日で、私、タダ券を持っていたから…
愛知県を拠点に50年以上活動を続ける作家・庄司達さん…ですが…
私は、まったくもって存じ上げていません…
案内看板には、白くて大きい布を、木の棒で支えている、まるで遊牧民の家のような作品の写真があり…
私が、連想しちゃうのは、野外民族博物館 リトルワールドの遊牧民のテント
野外民族博物館リトルワールドは野外なので、クソ暑いけど…名古屋市美術館は館内で涼しいから出かけるのに最適、避暑もかねて…笑…と思いながら
ここに辿り着くまでが地下鉄伏見駅から暑かった…苦笑
さてさて
この方が庄司達さん
その略歴
この個展は撮影OKとのこと…
で、まず紹介するはこの作品
「白い布による空間「空へ2」」
もちろん「白い布による空間「空へ2」」があるんだから「白い布による空間「空へ1」」も展示されていたんだけど、作品は、どちらも、糸で吊り下げられた白い布…
ただ、それだけ…その布が形を変えて…
さっぱり分かんない…ただ、奇抜なのは、素材が布と糸、それだけということ…確かに布を吊り下げた作品を眺めるのは「お初」かもと思いながら、正直な感想を一言述べれば…ピカソの絵よりも、今、愛知県美術館で開催されている「ミロ展──日本を夢みて」の「ミロ」の絵よりもわからない…
よく「ミロ」と言われてもそこには宙に浮かぶ白い布があるだけ…
そうお亡くなりになったとき顔に被せる…白い布がそこにあるだけ…
進めば、展示作品のスケールが大きくなっていく…要は布が大きくなっていく…ただ、それだけのこと…
「白い布による空間1968ー1」
スタッフの方が話しかけてくる…「こちらの作品は、中を通っていただけます…お足元の木枠にだけご注意ください…」
目の前には、木枠で作られた立方体に、布が張られた、それだけの作品が設置されていて、布は、ほぼほぼ正方形のような布で、四枚…どれも縦向きで、立方体の左右の面に平面が向くように張られていて、この縦向きの布の隙間を通って奥に抜けられるようになっているこの作品
通り抜けるときの布を撮影
でも、触れてみると、なんとも不思議な感覚…それはどこか優しさを感じる不思議な感覚…ただ布が立てられて張られているだけなのに…
おお、「アラジン」…空飛ぶ絨毯だー!!
がこの作品の初見の感想…まるで、この発想は小学生と一緒…苦笑
他には…
よく分からないけど、ふと思った…この感覚に似たものを感じたことがある…それは、今、すでに閉館されてしまってる「ジョン・レノンミュージアム」での「オノ・ヨーコ」の白い部屋」に似ているようなこの感覚…
あの時もよく分からなかったけど…
でも、このほとんど誰もいない空間に、降り注ぐ自然光や照明の光が、触れた布の柔らかさと調和して、心を無にして眺めていると世の中の煩わしさが削がれていくような…そんな温かさを不思議と感じて
訳が分からないと言えば、訳が分からないんだけど…この空間が妙に温かく感じて…きっと雨が降って太陽光や照明が弱かったら、この温かさも半減するんだろうな…感じる印象も変わってくるんだろうな…そんなふうにも思って
無機質の中に温かみを感じるような…そんな感覚
展示作品は多くない…ので展示室に生じるこのスペース、広々とした空間が、逆に妙になんか心地よいのよ
絶妙なバランス感覚…要は糸の張りだけで規則性すら感じる作品群…
もし、これらの作品の中で糸が1本でも切れてしまえば、もう、その作品は跡形もみられなくなるだろうな…
そう思うと
なんか絶妙な…ギリギリのところでバランスをとって生きている私達の「人生」とも被ってみえてくる
2階から1階の展示室へと
なんか、この美術館のハコモノも…白い布で覆われている感じがして、庄司達さんの作品みたいだなと思いつつ
1階の展示室につけば、まさに「布の庭にあそぶ」とのタイトルどおり、人がくぐって遊べるような白い布の作品が随所に散りばめられ、それは体感して遊べるサイズの作品であり、ただ眺めるだけでなく…身体で感じることのできる作品が並べられたこの展示室
布の屋根の下、木製の突っ支い棒の間を歩き回れる…この作品
布を支える木の棒が不規則でありながらも、調和も感じられる
もう一つのこのアーチ状に布がはられた作品の木の棒は少なめ
布の通路を歩く…この作品
触れてみる…
狭いけど、不思議と光と調和した、この空間からどこか優しさが伝わってくる…
それは布だから、柔軟性が感じられるから…もし、これが白いコンクリート壁だったら閉塞感しか感じないだろうな
さてさて、この展示会のタイトルが
「布の庭にあそぶ」
でも私、芸術作品が展示されているこの「布の庭」で、どう、遊んでいいかわからなくて、わからなくて…
ボーッと立ち尽くしていただけの私…
ほら、ボーッ(棒)がいっぱいだけにね…
このように「布の庭にあそぶ」と言われても
「布の庭であそべない」私…
でも庄司達さんの作品は「遊び心」いっぱい…
ラストの作品は「白い布」じゃなくて…オレンジでした…
真夏のように痛いほどに降り注ぐ陽の日差し…
外には「おれん」ジ…
作品はよくわからなかったけど…「布の庭にあそぶ」ことはできなかったけど、空調が効いたこの心地よい空間で
会心のオヤジギャグを思いついて、それなりに楽しかった私なのです…
外はもうしょ(猛暑)…うじ…
外はもう庄司…はい!お後がよろしいようで…