出会いは彼が小学校1年生の6月。開校初年度、12月までの新入生はたったの3名。そのうちの1人だった。
2+3を指で計算しようとした彼は、その指をどう数えていいのか分からないレベルだった。大師匠から教室を引き継ぎ(生徒は9名)、その生徒たちは夜のクラスなので、実質マンツーマンの時期があった。つきっきりは良くないと思ったから、手取り足取りとはいかなかったが、それでも自然とよく手をかけた。
彼は翌年の2月の授業参観には100マス計算をクラストップで満点を出せるようになっていた。その様子を見た保護者の皆様のお子様が入会されて、あれよあれよと2ヶ月で22名にご入学いただいた。
その彼は3年生で伸び悩んでいた。ちょうど「読み・書き・計算」にこだわろうと思っていたので、試しに製作した漢字の本をやらせてみた。2年生までの配当漢字で作った例文を、彼は30分で読むことができなかった。2年生から入会したライバルは、初見で見事に読んで見せた。そこから彼の死闘は始まった。
できるまでやる。言葉にすれば簡単だが彼はやり通した。中学生からは進学塾を勧めた。彼はそこでもたゆまぬ努力を続け、大阪トップ10のうちの一つの高校に無事進学した。そして関西大学理系へと進むのである。
この彼に言わせれば「読み・書き・計算と先生がした学習イベント。これが僕を作ってくれました」と。
そろばん学習で鍛えられる計算力と、そろばん式暗算を習得することで身につく集中力と暗記力。そして情報処理の速さ。このそろばん学習の特性を生かした学習イベントを作る。
この学習イベントが教え子たちの壁になり、合格の際の達成感を生む。さらに、そろばんでの進級、検定試験での合格。小さいと言えば小さいが、決して子供たちにとって簡単ではない課題をクリアしていく中で、成功体験は子供たちの学習意欲を正の好循環へと導く。
入会した当初は偏差値と言う物差しで言えば30に満たないだろうという生徒をたくさん見てきた。そうした生徒に必要なことは、とにかく褒められ認められること。成功体験をたくさん積むこと。自己肯定感をしっかりと持つこと。そのために必要な学習習慣を正しいものにすること。これが基礎的リテラシーを積み上げるための前の段階の基礎工事。ここをしっかりと積み上げないと、そもそも基礎的リテラシーの学習にすら入れないのだ。
だから私はその入り口のそろばんにこだわる。ツイッターで仲良くさせていただいている牛島先生のブログにに触発されて、このシリーズを書くことにした。→牛島先生のブログはこちら ホームページはこちら
牛島先生は、基礎的リテラシーを身に付けるための努力に耐えうる基礎工事をしていない生徒さんを相手に、日々努力されている先生。日常のツイートは淡々としているが、基礎工事の大切さを身にしみて理解している私には、どうしてここまで頑張ることができるのかと不思議に思うくらい日夜子供たちのために努力をしておられる。このブログは牛島先生へのメッセージでもあるのだ。
簡単に言えば「プログラミングであろうが、英語4技能であろうが、基礎的な学びが出来ない状態で積み上げても絶対にうまくいくわけがない。だから私はそろばん学習を通して、基礎的リテラシーを身に付ける手前の基礎工事の充実に拘りたい」。これが私の中での絶対的結論。
そろばん学習が持つ意味も、そろばん式暗算が持つ意味も全部説明できる。脳科学の見地からそろばん学習が右脳の活性化に大いに役立つこと。右脳が活性化すればどういうメリットがあるのか。発達障害の傾向を示していてもそろばん学習で伸びる能力があることも、すべて説明できる。そしてそうした意味合いを理解したうえで、そろばんの授業を組み立てている。
そろばん学習を、そろばん学習の持つ特性を十分に理解して指導している指導者はまだまだ少ないのかもしれない。私はそろばん学習を通して身についた基礎力を伸ばしていくお手伝いをしているに過ぎない。次のステージでさらに自分の能力を伸ばすのか、伸びたことに甘んじてしまうのかは本人が決めること。そのための情報提供をできる先生であり続けたい。
だからツイッターも本気でするし、まだまだ子供たちを伸ばすためのしかけを発展させたい。
でも、子供たちの時間を奪ってまでやらせる気持ちはない。あくまで習い事。習い事を頑張ったら、基礎的リテラシーが充実していつの間にか学力も伸びている。素敵じゃないですか?
2+3を指で計算しようとした彼は、その指をどう数えていいのか分からないレベルだった。大師匠から教室を引き継ぎ(生徒は9名)、その生徒たちは夜のクラスなので、実質マンツーマンの時期があった。つきっきりは良くないと思ったから、手取り足取りとはいかなかったが、それでも自然とよく手をかけた。
彼は翌年の2月の授業参観には100マス計算をクラストップで満点を出せるようになっていた。その様子を見た保護者の皆様のお子様が入会されて、あれよあれよと2ヶ月で22名にご入学いただいた。
その彼は3年生で伸び悩んでいた。ちょうど「読み・書き・計算」にこだわろうと思っていたので、試しに製作した漢字の本をやらせてみた。2年生までの配当漢字で作った例文を、彼は30分で読むことができなかった。2年生から入会したライバルは、初見で見事に読んで見せた。そこから彼の死闘は始まった。
できるまでやる。言葉にすれば簡単だが彼はやり通した。中学生からは進学塾を勧めた。彼はそこでもたゆまぬ努力を続け、大阪トップ10のうちの一つの高校に無事進学した。そして関西大学理系へと進むのである。
この彼に言わせれば「読み・書き・計算と先生がした学習イベント。これが僕を作ってくれました」と。
そろばん学習で鍛えられる計算力と、そろばん式暗算を習得することで身につく集中力と暗記力。そして情報処理の速さ。このそろばん学習の特性を生かした学習イベントを作る。
この学習イベントが教え子たちの壁になり、合格の際の達成感を生む。さらに、そろばんでの進級、検定試験での合格。小さいと言えば小さいが、決して子供たちにとって簡単ではない課題をクリアしていく中で、成功体験は子供たちの学習意欲を正の好循環へと導く。
入会した当初は偏差値と言う物差しで言えば30に満たないだろうという生徒をたくさん見てきた。そうした生徒に必要なことは、とにかく褒められ認められること。成功体験をたくさん積むこと。自己肯定感をしっかりと持つこと。そのために必要な学習習慣を正しいものにすること。これが基礎的リテラシーを積み上げるための前の段階の基礎工事。ここをしっかりと積み上げないと、そもそも基礎的リテラシーの学習にすら入れないのだ。
だから私はその入り口のそろばんにこだわる。ツイッターで仲良くさせていただいている牛島先生のブログにに触発されて、このシリーズを書くことにした。→牛島先生のブログはこちら ホームページはこちら
牛島先生は、基礎的リテラシーを身に付けるための努力に耐えうる基礎工事をしていない生徒さんを相手に、日々努力されている先生。日常のツイートは淡々としているが、基礎工事の大切さを身にしみて理解している私には、どうしてここまで頑張ることができるのかと不思議に思うくらい日夜子供たちのために努力をしておられる。このブログは牛島先生へのメッセージでもあるのだ。
簡単に言えば「プログラミングであろうが、英語4技能であろうが、基礎的な学びが出来ない状態で積み上げても絶対にうまくいくわけがない。だから私はそろばん学習を通して、基礎的リテラシーを身に付ける手前の基礎工事の充実に拘りたい」。これが私の中での絶対的結論。
そろばん学習が持つ意味も、そろばん式暗算が持つ意味も全部説明できる。脳科学の見地からそろばん学習が右脳の活性化に大いに役立つこと。右脳が活性化すればどういうメリットがあるのか。発達障害の傾向を示していてもそろばん学習で伸びる能力があることも、すべて説明できる。そしてそうした意味合いを理解したうえで、そろばんの授業を組み立てている。
そろばん学習を、そろばん学習の持つ特性を十分に理解して指導している指導者はまだまだ少ないのかもしれない。私はそろばん学習を通して身についた基礎力を伸ばしていくお手伝いをしているに過ぎない。次のステージでさらに自分の能力を伸ばすのか、伸びたことに甘んじてしまうのかは本人が決めること。そのための情報提供をできる先生であり続けたい。
だからツイッターも本気でするし、まだまだ子供たちを伸ばすためのしかけを発展させたい。
でも、子供たちの時間を奪ってまでやらせる気持ちはない。あくまで習い事。習い事を頑張ったら、基礎的リテラシーが充実していつの間にか学力も伸びている。素敵じゃないですか?