東大阪でそろばん教室を運営しているの先生のブログ 関西珠算瓢箪山教場・石切教場

子供たちから教えられたこと、感じたことを想いのままに綴ります。

そろばんボランティア授業

2019-03-08 14:59:34 | 日記
 今週はとある小学校にそろばんボランティア授業に行ってきました。

 1時間目~4時間目まで、1クラス2時間ずつの授業です。普段より2時間早く起きて自分の教室の授業が終わるのが22時半くらい。

 というわけで、今週は2日間が16時間労働ですね。1月4日から連勤継続中の体にはチョットきついかなー。なんて思います。

 この事業は大阪府珠算教育連合会というところが中心となっておこなっており、私は参加して16年目になります。

 これまでに授業をしたクラスの数は250以上。ほぼ3年生が対象(昔は4年生も1部ありました)です。

 さて、この授業では私は3つの目当てを目標に指導をしています。・そろばん上の数字を読むことができるようになる。

 ・そろばんに自分で数字をおけるようになる。  ・簡単なたしざんとひきざんがそろばんでできるようになる。

 そして授業のラスト15分を使って、そろばんのくくという教材で一斉音読を指導します。

 ここの狙いは2つあって、ひとつはそろばんを使用すると繰り上がり・繰り下がりが視覚化できるので、それを体感してもらうということ。

 もうひとつは、一斉音読を通して達成感と達成したときの気持ちよさを実感してもらうこと。なんですね。

 昨日の授業でこの16年間を通して1番素晴らしいクラスに出会ったんです。

 この音読、なかなか揃わないんですね。まず声を出す。そろえる。そして「お友達の声を聞いて、自分の声を合わせて、みんなの声が1人の大きな声になるように。これが学校でする音読ですよ」

 ここまで持っていくのに10分はかかるわけなんです。そのクラスも例外ではありませんでした。

 しかし、最後の1回の音読での出来事です。何人かの声が大きかったのですが、1行を読み終わらないうちにスーッとみんなと同じ音量に下げたんですね。そのまま本当に全員の声がまぎれもなくひとつになって、染み渡るような音読になったんです。担任の先生も私も顔を見合わせて自然に涙が出ました。それくらい感動する音読だったんです。たった4行で。

 みんな仲良くするなんて難しいことです。そしてみんなが仲良くする必要もないでしょう。でもね「お互いを認める、合わない人がいても積極的に関わらなければいいわけで、お互いの存在は認める」
 そんな関係はあってもいいと思うんです。

 昨日のあるクラスは、たった四行の音読でそれを見せてくれました。読みきったあとに担任の先生が全力で褒めました。もちろん私も心の底から褒めました。そのときの児童たちの誇らしげな顔は多分一生忘れないでしょう。

 私はこのことを感動ポルノだとは思いません。

 「他人を認める」

 このことは今の日本社会に欠けている視点の1つだと思います。無理に仲良くする必要はないでしょうね。でも「認め合う」という視点は持ち合わせた大人になってほしい。そう切に願います。

 そしてこういうことがあるから、どんなにしんどくてもそろばんボランティア授業はやめられないんですよね。
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ようやく700記事です

2019-03-04 12:44:25 | 日記
 日ごろ思うことを書いたり、ちょこっと教室の宣伝をしたり、どーでもいいことを書いたり…。

 ブログを始めて約7年。ということは1年当たり約100記事なので週に2回のペースで更新していることになりますかね。

 これからもこのペースを崩さずに行きたいと思います


 と言いたいところなんですが、去年の11月からツイッターを始めまして、気軽さからそちらに呟くことが多くなりました。

 当初はツイッターで呟いたこととブログの中身が重複するのはちょっと…。という感覚がありました。

 しかしながら、今後は気にせずにツイッターで呟いたことの中からもブログを書いていこうと思います。

 というわけでツイッターのアカウントはプロフィール欄にありますので、気になった方はフォローしておいてください。

 今のところ炎上はしていないので(笑)、当分鍵はかけないと思います。

 そろばんの方は年度内の検定試験は全て終了しました。

 あとはみんなのそろばんフェスティバルを残すのみです。

 一方お勉強は来週月曜日が公立高校の入試日、翌週19日が発表(なんとそろばんボランティア授業が入っている)

 怒涛の年度末を駆け抜けること今日で60連勤。さああと1週間! 教え子と一緒に走りぬきましょう!
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春が来た!

2019-03-03 23:49:07 | 日記
 彼は小学生のときに私の教室でそろばんを学んだ。

 特にできる部分があるわけでもないのに、遊ぶことにかけては天才だった。

 授業中でもどうにかして楽しく過ごす方法を考える。

 決して他の生徒に迷惑をかけるわけではなく、あくまで自分自身が楽しんでいた。

 兄の影響か、中学受験をするとのことで6年生の始めにそろばんを離れた。

 彼は3級を取得していた。が実はこの教室を、そして私を気に入ってくれていたと後に知る。

 中学進学後もたまに教室を覗きに来る。ときには遊びに、ときには愚痴を吐きに。

 そして彼は医学部を目指すと宣言する。それでも彼はどこか世の中を甘く見ていた。

 案の定と言うと失礼かもしれないが、現役での受験は全滅。

 そして彼は浪人の道へ。そして次の春も残念ながらだめだった。

 それから彼は変わった。遊びも何かも封印した。

 小学生~高校生までを見ていた私からすれば、衝撃の変わりようだった。

 さすがに心配になった私は、折に触れて愚痴を聞くように気をつけた。

 彼の息抜きと支えになっていたことはさっき知った。

 そして今年の1月。彼はセンター試験でしくじってしまった。

 泣きに泣いた。そして私は「とにかく1度第2希望でいいから大学生になりなさい」と言った。

 彼は「俺、大学生になってもいいんですか?」と私に聞いた。

 私は「うんいいよ。気付くのは遅かったけど、十分頑張ったよ」と伝えた。

 でも彼はあきらめたくはないようだったので、「私立の一般受けるんやろ?」と聞いた。

 できるだけのことは今年やりきるんやろ?と覚悟を迫った。

 彼は「私立の医学部は後悔したくないから受ける」と言った。

 「やっぱり難しいと思う。手ごたえがないわけではないけど、あれで受かるなら去年受かってるように思う」

 受験後彼はそう言った。

 そして今日、彼からの電話が鳴った。

「せんせー、近畿大学医学部医学科受かった!!!!!」

 泣きながら電話してきた彼の声を聞いて、私も号泣した。

 まず私に連絡をしてくれたんだそうだ。もちろん保護者の次に。

 彼の合格に少しでも寄与できたならうれしい限りだ。

 そして彼は初志貫徹の大切さと尊さを私に教えてくれた!

 ありがとう!D!
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