端布に恋した私

小さな端布を 縫い集めてつくるパッチワークは 
私の楽しい趣味の一つです。

布 団

2010-11-03 | 趣味
古い 布団の側を頂きました。
私にとって こんな嬉しいことはありません。 昨日洗濯しました。

布の表は 色あせて破れもありますが 手触りから手織りの昔の木綿です。
真綿のこびりついた裏は 美しい色合いを見せています。

子供の頃 この時期お天気のよい日は 母に見つからないように外に遊びに出ていました。

布団の側を洗濯し 縄で縛った打ち直しフカフカの綿が届くと 布団作りが始まるのです。
洗濯された布団の側を裏返しに広げ 綿を均一に広げていきますが 最後は綿をまとめる
真綿を広げます。 
これだけは一人では無理で 母は私を捕まえて 手伝わせていました。

母の下心は 布団作りを 覚えさせる魂胆もあったのだと今思います。

ハンカチくらいの大きさの真綿は 母のささくれた手に 握られ 私の手に引っ張られ
伸びて広がります。
時には 口も手伝います。それが済むと 四隅を閉じ紐で固定して くるくる巻き込み 
真ん中の開け口からひっくり返り 二人で引っ張りあいます。

開け口を閉じ 所どころを止めて出来上がりです。
フカフカの出来上がりの布団に 最初に汗をつけたまま 転がり込んで叱られていました。

今家庭で 布団作りを見ることもありません。
エアコンの無い時代 暖をとるのは火鉢くらいでした。
寒くシーンと静まった夜 母の作った布団にもぐると 母が着古したネルの着物に包んだ
湯たんぽを足元から 入れてくれ体の回りを トントンと叩いてくれていました。

頂いた布団側 この古い布どんな 布団だったのだろうかと 聞いてみますが 何の返事も
ありません。

何を作ろうか 私の悩みの始まりです。
コメント (4)
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