ルナです。
こんな所から、失礼します。
11月7日・・・・立冬
それは本当に冬が来た~って感じるほど寒い日だった。
その日、ルナ達は、アルプスのハイジミッションが終わったばかりなのに、
再び、ママさんの次なるミッション完遂に向かって、秋田県由利本荘市の海岸に立っていた。
晴れているのに雲が低く、風は大きな風車をクルクル回す勢いだった。
そもそも、全国のお地蔵さまにエプロンを奉納するぞぉ~! の企画については、
9月15日ににころこさんのブログに突然現れたもので、
その時と言えば、北海道へ旅行に出かけた途端に千歳空港で転勤辞令が出て、
パパさんとパニックになっていた最中だった。
お地蔵さまに赤いエプロンを奉納する・・・お手伝い。
パパさんと二人で・・・・・?
山形方面では、比較的お地蔵さまは山道に並んでいることが多かったから、
どこに存在しているかの場所も大方予測がついていたけれど、
引っ越しで時間がとれず、そのまま秋田まで来てしまった。
にころこさんから新しい住所を教えて~と言われて、奉納グッズを送ってもらってからも、
いろいろあって、なかなかお地蔵様へのミッションが出来なかったんだよね。
でも、さすがに、このまま行ったら確実に雪になるからって・・・・
ママさん、遂に、「今日、行く!!」
そんな気持ちで、この大きな木が立ち並ぶ鳥居をくぐることとなった。
ここは、秋田市からおよそ40㎞ほど海岸線を南下したところにある。
折渡延命地蔵・千体地蔵尊
延命地蔵・・・・
それが、ママさんの気持ちをこちらへ向かわせることとなったとルナは思っている。
ここで、みんなでお参りをして、
それから、枯葉がいっぱい積みあがっている山の方へと向かっていった。
にころこさん ここでいい?
この静かに並ぶ千体地蔵尊に、ほとんど言葉を失った。
よく見ると、そのお顔は、かすかに違った表情を感じる。
見る者の心のせいなのか・・・・
この風雪に耐えて、お地蔵さんそれぞれの姿になっていったのだろうか・・・・
ルナは、その霊場的所へ歩み寄ることはやめて、
パパさんのバッグに中で息をひそめた。。。
千体地蔵尊には、一文字ずつの意味が託されているようだった。
そのすべてはわからないけれど、パパさんとママさんは、その中から「頼」「身」の二文字を選んだ。
首が苦しくならないように・・・パパさんがそう言うので、ママさんは、何度も結び直して、
しかも、ちょっと素敵に見えるようにって、「ごめんね、よろしくね・・・ごめんね・・・」って、
お地蔵さんん話しかけながらエプロンを奉納して来たよ。
最後に、この延命地蔵さんの所で、3人のおばさまたちに出会った。
お参りするために、「あら・・・お菓子が無い・・・」そう言って、一人が、休憩所の方へ降りて行った。
ママさんは、にころこさんからいただいていた飴の袋を持参しながら、どこへ置いていいのか実は悩んでいたらしい。
「そうかぁ~ 手前に風で飛ばないようにしている籠は、お菓子を入れる場所だったのね~」
延命地蔵さまにお菓子をどうぞ~って、
パパさんの体のこと・・・・よろしくお願いします
ルナも、いっぱいお願いしてきたよ。
休憩所に待機している方に、
「お地蔵さまにエプロンをかけてきましたが、良かったでしょうか?」
ママさんが、そう尋ねると、「それは良いことをされましたね~ 良かったなぁ~ 」
そう言ってもらえて、胸をなでおろした。
にころのさんのお手伝いが出来たこと、
それが、ルナ達家族のひとつの時間を刻んで、
いつかこの場所へ再び訪れる時があれば、本当の想いが繋がるとルナは思う。
紅葉はすでに終わっていたけれど、紫陽花の頃が良いらしい。