5月4日(火)5日(水)に名古屋市大須の万松寺で行われた将棋名人戦 第3局は、94手で後手の渡辺明名人が快勝、第2局に続いて連勝を飾りました。これで2勝1敗とリード。なお、第4局は、5月19日(水)20日(木)に長野県上高井郡の山田温泉「藤井荘」で行われます。
先手の永瀬王座は、第1局と同じ相矢倉に誘導しました。その後、がっぷり四つの展開から二日目になって、名人が徐々に主導権を取ってリードを広げて、そのまま寄り切るという横綱相撲でした。第1局では、同じ相矢倉からの無念の逆転負けでしたが、今回は終始慎重な寄りに努めた感あり。
それにしても、今年に入ってからの渡辺明名人の勢いが止まりません。王将戦、棋王戦と難なく防衛を果たしたほか、先日は6月の棋聖戦への挑戦権を獲得したところ。このまま名人戦の防衛を成し遂げれば、次はいよいよ藤井聡太二冠への雪辱戦に臨むことになります。
昨年は、コロナの影響で十分な準備日程が取れない中での、藤井聡太二冠とのタイトル戦でしたが、今年はじっくり時間をかけて藤井聡太対策を練ることができます。今から、6月の将棋界頂上決戦が楽しみになってきました。