トクヴィルという名前は聞いたことがあり、アメリカの民主的特性を詳らかにした人という程度の浅い知識は持っていたのだが、先日本屋で評伝を見かけパラパラと拾い読みをしたら1805年生まれとあって驚いた。1905年生まれくらいの人と思っていたからだ。
フランス人で18世紀初頭に生まれた人がなぜアメリカに民主制度を見い出したのだろうか?。トクヴィルの仕事内容を正確には知らないので、トンチンカンな感想かも知れないが、予知的な能力を持っていたのだろう。トンチンカンついでに素人の大胆な見方を書けば、ダーウインに似ていると思う。
比較的裕福な知識階級に生まれ、新大陸を冒険して得た情報から、権威や固定観念に囚われない自由な柔らかい感性と鋭い分析力を持ち合わせていたため、新しい思想の萌芽を見いだす事が出来たのではないか。勿論、その背景には時代のうねりがあったのだろうとは思う。
乏しい知識しか持ち合わせていないが18,19,20世紀の初頭には、柔軟で新しい発想と希望があったように思う。どうも、21世紀は勝手が違うようだが、曲がり角に居るのは間違いない。果たして平成生まれの中に、新たな道を切り開いて人類の行く手に光をもたらしてくれるような人物が居るだろうか?。
小学校の時、校長先生に「21世紀まで生きる君たち・・」と呼びかけられたのを憶えているが、21世紀まで生きてみて校長先生が言われ密かに期待されたようなことは為し得なかったような気がする。果たして平成生まれはどうだろうか?。