電車に乗る時、ドア付近にへばりつき奥に入らない人が居る。後から続く乗客が乗るのに苦労する。車掌の奥にお進みくださいなどというアナウンスは耳に入らないらしい。次の駅で降りるわけでもなく、ヤドカリか狸か知らないがドア付近がお気に入りの住処らしく、誰にも譲らない。
インフルエンザが流行ってきて、毎日十人ほど受診される。インフルエンザの子供が寝床に入り込んできて、感染したらしいと言うおばさん、迂闊にもそんな小さなお子さんが居るのと口走ったのがまずかったらしい、喉を見る時まるでワザとのように手で覆いもせず私めがけて二発ほど咳き込んでくれた。謝りもしない。看護師だけが「先生、大変でしたねえ」と同情してくれた。
住む世界によって常識非常識が違うことは有るかもしれないが、こうした行為は礼儀知らず以前の常識欠如、自分勝手を通り越した秘めた恋ならぬ故意を感じてしまう。
まあ仲間や家族には親切な人達かもしれないが、小さな不親切や行き違いが澱のように溜まり、事故や事件が起きる気がする。