朝日カルチャーセンター☆ブログ

関西4教室(中之島・京都・川西・くずは)の最新情報をお届けします!

美しい英詩をごいっしょに 【京都】

2011年09月13日 18時35分54秒 | 京都教室
京都教室から、第2・4月曜に開講中の「美しい英詩をごいっしょに」講座をご紹介いたします!

7~9月期は「花と愛のうた」をテーマに、ウィリアム・ブレイクの「ああ ひまわりよ」、
クリスティーナ・ロセッティの「わたしの庭にパンジーの花が咲く」など、
1回ごとに1作品をご紹介する形式でご鑑賞いただいております。

芸術の秋は英詩の鑑賞にもふさわしい季節
10~12月期は、「愛と別れのうた」をテーマに開講いたします。

第1回 10月24日
“A slumber did my spirit seal” by William Wordsworth
  「眠りがぼくの心を閉じた」 ウィリアム・ワーズワス
   死んだルーシーが地球の自転とともに回っていると歌う。

Rydal Mount ライダル・マウント
ワーズワスが詩人として名誉を得て後年住んだ邸宅



第2回 11月14日
“Song” by Christina Rossetti
  「歌」 クリスティーナ・ロセッティ
   恋人に「自分が死んでも 悲しまないで」と歌う。

クリスティーナ・ロセッティ
  『不思議の国のアリス』の作者、ルイス・キャロルが撮ったもの



第3回 11月28日
“When we two parted” by George Gordon, 6th Baron Byron
  「ぼくたち二人が分かれた時」 ジョージ・ゴードン 第6代バイロン男爵
 別れた恋人が噂の種になっているのを悲しむ。

Newstead Abbey ニューステッド寺院
バイロン卿の祖先の住居(元は、12世紀にヘンリー2世が小修道院として
  建てたもの)で、バイロンはこれを譲り受け、改修して時々住んだ



第4回 12月12日
“Bright star!” by John Keats
  「輝く星よ」 ジョン・キーツ
   輝く星に向かって 恋人への変わらぬ愛を訴える。

Keats House キーツ・ハウス
  キーツがこの家の左半分に友人のブラウンと住み、右半分に恋人の
  ファニー母娘一家が住んだ 現在キーツ記念館



第5回 12月26日
“In a Cathedral City” by Thomas Hardy
「大聖堂のある都市で」 トマス・ハーディ
   大聖堂のある都市で 恋人への想いを断ち切ろうとする。

Max Gate マックス・ゲイト
  トマス・ハーディが1885年から1928年(没年)まで住んだ。


講師は、大阪府立大学名誉教授で、イギリス・ロマン派学会理事、
マザーグース学会理事をつとめられる安藤幸江先生です。
先生のホームページはこちら

作者の詩人を紹介するとともに、イギリスの歴史や文化、自然にも触れながら解説します。
声に出して読むことで、英語の音や響き、リズムも味わいましょう。

なお、こちらの講座は1回ごとのお申し込みはおうけできないのですが
途中受講はお伺いしております(その場合の受講料については、お電話でおたずねください)。

9月の最終回は26日です。 
ウィリアム・シェイクスピアの有名な作品、「きみを夏の日にたとえようか」をとりあげます。

お申し込み、お問い合わせは、どうぞお気軽に
朝日カルチャーセンター・京都教室まで。

TEL 075-231-9693
FAX 075-255-4784
窓口営業時間: 午前9時30分~午後6時30分 (日曜日は午後2時まで)
休館日: 祝日(振替休日を含む) ※9月19日(月・祝)は営業します
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●「ブログde秀歌鑑賞」 №3  2011年9月【芦屋】

2011年09月13日 13時02分04秒 | 芦屋教室
芦屋教室 「ブログde秀歌鑑賞」 №~2011年9月
(松村正直選)

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次々に走り過ぎ行く自動車の運転する人みな前を向く
     奥村晃作(おくむら・こうさく) 『三齢幼虫』(さんれいようちゅう)


自動車が次々と道路を走り過ぎていきます。
よく見ると、その自動車の運転手はみんな一様に前方だけを見つめています。
よそ見をしていたら事故を起こしてしまいますから、「運転する人みな前を向く」のは当り前のことですが、
それをあえて歌にすることで、何か不気味なような、少し怖いような雰囲気が醸し出されています。
現代社会の日常に潜む怖さとでも言ったものでしょうか。
「ただごと歌」の歌人として知られる奥村晃作(1936~)の代表歌の一つです。

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瓶にさす藤の花ぶさみじかければたゝみの上にとゞかざりけり
        正岡子規(まさおか・しき) 『竹の里歌』(たけのさとうた)


花瓶に挿してある藤の花房が短いので畳の上まで届いていないという情景を詠んだ歌です。
「みじかければ」「とゞかざりけり」は一見当り前のことを述べているだけに思えますが、
実はそうではありません。
この歌を作った頃、作者は脊椎カリエスのために寝たきりの生活を送っていました。
病床という低い視点から見ているからこそ、藤の花と畳の間にあるわずかな隙間に目が留まったのでしょう。
俳句や短歌の革新運動に大きな功績を残した正岡子規(1867~1902)の代表作の一つです。


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ふるさとの訛(なまり)なつかし/停車場(ていしゃば)の人(ひと)ごみの中に/そを聴(き)きにゆく
        石川啄木(いしかわ・たくぼく) 『一握の砂』(いちあくのすな)


停車場というのは駅のことです。
近代になって発達した鉄道は国内の各地を結び、多くの人々を地方から都市へと運んできました。
岩手県の渋民村で生まれた啄木も、北海道を転々としたのち、文学で身を立てようとして東京に出てきます。
東京での生活に疲れて望郷の思いが募ることもあったでしょう。
そうした時に、大勢の人々が集まる駅に行っては東北訛りの言葉を聞き、束の間の安らぎを得たのです。
数多くの愛唱歌を作ったことで有名な歌人石川啄木(1886~1912)の一首です。


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松村正直先生の「短歌」講座はこちら!
「短歌実作」講座(第3金曜、A午前B午後
奇数月のご担当は池本一郎先生、
偶数月のご担当は松村正直先生

「はじめてよむ短歌」講座 (第1金曜、午前)
2011年4月開講。
随時、お入りいただけます。
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