第56回は、シャーリー・スコットの「ファイブ・スポット・アフター・ダーク」です。
シャーリー・スコット(Shirley Scott)1934年3月14日- 2002年3月10日
ペンシルヴァニア州フィラデルフィア生まれ
当初は、父の経営するクラブのピアニストでしたが、その傍らオルガンも学んでいます。
1955年、エディ・ロックジョー・デイヴィス(ts)のグループに参加してオルガン・プレイヤーとして脚光をあび、58年からは自己のトリオを結成しています。
「オルガンの女王」として知られ、プレスティッジやブルー・ノート、その後のインパルス・レーベルでのアルバムは40枚にもなり、伴侶でもあったスタンレー・タレンタインとの共演盤も多く残しています。
今回掲載したのは日本編集盤で、米国原盤「Blue Flames / PRLP 7378」、「Blue Seven / PRLP 7376」の2つの音源から、それぞれ3曲ずつピックアップされています。
また、ジャケットは「Blue Flames」のものが使われています。
国内盤のタイトル(曲)は、「カーティス・フラー & ベニー・ゴルソン」のコンビによるサヴォイ盤が有名なことから、それにあやかったのかもしれませんが、こちらは、かってNHK-FMのジャズ番組で、いソノてルヲ氏がテーマ曲として使っていました。
「FIVE SPOT AFTER DARK」 日本ビクター(PRESTIGE)SMJ-7393
1. FIVE SPOT AFTER DARK (a)
2. BLUE SEVEN (b)
3. GRAND STREET (a)
4. NANCY (b)
5. THE FUNKY FOX (a)
6. GIVE ME THE SIMPLE LIFE (b)
SHIRLEY SCOTT(org)
(a) STANLEY TURRENTINE(ts) BOB CRANSHAW(b) OTIS FINCH(ds) ・・・ 録音 1964年3月31日
(b) OLIVER NELSON(ts) JOE NEWMAN(tp) GEORGE TUCKER(b) ROY BROOKS(ds) ・・・ 録音 1961年8月22日
ジミー・スミスをはじめとして、大抵のオルガニストは自身でベース・ラインを受け持ちますが、彼女のプレイは、フット・ペタルを使わずにベーシストに任せているところに特徴があります。
4曲目の「ナンシー」はオルガン・トリオ」を中心としたバラード演奏で、シャーリーの繊細なタッチを聴くことができます。
また、2人のサックス奏者が共にソニー・ロリンズの曲を取り上げており、それをどのように料理しているかも聴きどころの一つです。
スタンリー・タレンタインは、ブルース・フィーリングを重視し、適度なソウル感があり、相方とのコンビネーションもぴったりです。
中でも3曲目の「グランド・ストリート」は、カルテットのハイライトともいえる充実した内容です。
シャーリーは、アドリブの後半で「ジョニーが凱旋するとき」の一節を盛り込んだり、ボブ・クランショウのベースにもソロのスペースが与えられ、変化に富んだ演奏が展開されています。
オルガン奏者がベースラインを担当する場合は、こうはいきません。
もう一方のオリバー・ネルソンは、マイ・ペースで淡々とフレーズを繋いでいきます。
ジョー・ニューマンのフレーズも、ここではモダンで、最終曲の「ギブ・ミー・ザ・シンプル・ライフ」は比較的早いテンポで熱演しています。
このレコード、
シャーリー・スコットの演奏はいずれも素晴らしいのですが、2種類の組合せが交互に出てくるため、願わくば片面ずつに収納していればもっと統一感があったのではと思います。
なお、シャーリー・スコットと、スタンリー・タレンタインの2人が共演した2ショットのアルバムがあります。
ジャズのオリジナルとスタンダードを配置し、温かい雰囲気の演奏集です。
録音は1963年2月13日で、上記2種類の中間にあたるものです。
「NEVER LET ME GO」 Blue Note ST 84129
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/37/b6/83cb6b822b1aae7f3d351e5c28b14e87_s.jpg)
シャーリー・スコット(Shirley Scott)1934年3月14日- 2002年3月10日
ペンシルヴァニア州フィラデルフィア生まれ
当初は、父の経営するクラブのピアニストでしたが、その傍らオルガンも学んでいます。
1955年、エディ・ロックジョー・デイヴィス(ts)のグループに参加してオルガン・プレイヤーとして脚光をあび、58年からは自己のトリオを結成しています。
「オルガンの女王」として知られ、プレスティッジやブルー・ノート、その後のインパルス・レーベルでのアルバムは40枚にもなり、伴侶でもあったスタンレー・タレンタインとの共演盤も多く残しています。
今回掲載したのは日本編集盤で、米国原盤「Blue Flames / PRLP 7378」、「Blue Seven / PRLP 7376」の2つの音源から、それぞれ3曲ずつピックアップされています。
また、ジャケットは「Blue Flames」のものが使われています。
国内盤のタイトル(曲)は、「カーティス・フラー & ベニー・ゴルソン」のコンビによるサヴォイ盤が有名なことから、それにあやかったのかもしれませんが、こちらは、かってNHK-FMのジャズ番組で、いソノてルヲ氏がテーマ曲として使っていました。
「FIVE SPOT AFTER DARK」 日本ビクター(PRESTIGE)SMJ-7393
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/0c/d9/4d9ca509a12adb2536d2dda3f099d927_s.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/0f/cd/25d479d1b01315a0ec7e2793d9762762_s.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/51/59/a988f89c55d6d4ee20eb3189a305efe4_s.jpg)
1. FIVE SPOT AFTER DARK (a)
2. BLUE SEVEN (b)
3. GRAND STREET (a)
4. NANCY (b)
5. THE FUNKY FOX (a)
6. GIVE ME THE SIMPLE LIFE (b)
SHIRLEY SCOTT(org)
(a) STANLEY TURRENTINE(ts) BOB CRANSHAW(b) OTIS FINCH(ds) ・・・ 録音 1964年3月31日
(b) OLIVER NELSON(ts) JOE NEWMAN(tp) GEORGE TUCKER(b) ROY BROOKS(ds) ・・・ 録音 1961年8月22日
ジミー・スミスをはじめとして、大抵のオルガニストは自身でベース・ラインを受け持ちますが、彼女のプレイは、フット・ペタルを使わずにベーシストに任せているところに特徴があります。
4曲目の「ナンシー」はオルガン・トリオ」を中心としたバラード演奏で、シャーリーの繊細なタッチを聴くことができます。
また、2人のサックス奏者が共にソニー・ロリンズの曲を取り上げており、それをどのように料理しているかも聴きどころの一つです。
スタンリー・タレンタインは、ブルース・フィーリングを重視し、適度なソウル感があり、相方とのコンビネーションもぴったりです。
中でも3曲目の「グランド・ストリート」は、カルテットのハイライトともいえる充実した内容です。
シャーリーは、アドリブの後半で「ジョニーが凱旋するとき」の一節を盛り込んだり、ボブ・クランショウのベースにもソロのスペースが与えられ、変化に富んだ演奏が展開されています。
オルガン奏者がベースラインを担当する場合は、こうはいきません。
もう一方のオリバー・ネルソンは、マイ・ペースで淡々とフレーズを繋いでいきます。
ジョー・ニューマンのフレーズも、ここではモダンで、最終曲の「ギブ・ミー・ザ・シンプル・ライフ」は比較的早いテンポで熱演しています。
このレコード、
シャーリー・スコットの演奏はいずれも素晴らしいのですが、2種類の組合せが交互に出てくるため、願わくば片面ずつに収納していればもっと統一感があったのではと思います。
なお、シャーリー・スコットと、スタンリー・タレンタインの2人が共演した2ショットのアルバムがあります。
ジャズのオリジナルとスタンダードを配置し、温かい雰囲気の演奏集です。
録音は1963年2月13日で、上記2種類の中間にあたるものです。
「NEVER LET ME GO」 Blue Note ST 84129
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/37/b6/83cb6b822b1aae7f3d351e5c28b14e87_s.jpg)