あしたのブログ!趣味や日々の報告ページ

このページを活用し趣味や日々のことなどを中心に報告しています。

WORKSHOP DE LYONの再発盤

2017-11-05 | JAZZ
ここのところ、1970年代の仏のフリー・ジャズ関連の音源の再発が続いており、これもその中の1枚です。
米国のAEOC等の新しい音楽に触発されて誕生したグループが、ルイ・スクラヴィスの参加により「ワークショップ・ド・リヨン」となり、このアルバムが作られています。
「LA CHASSE DE SHIRAH SHARIBAD」 SOUFFLE CONTINU RECORDS
   
1. LA CHASSE DE SHIRAH SHARIBAD
2. PAIN ET POUPEES
3. JORDA
4. TELIE
MAURICE MERLE(ss, as, fl, Euph, Pic) LOUIS SCLAVIS(ss, bcl)
PATRICK VOLLAT(p) JEAN BOLCATO(b) CHRISTIAN ROLLET(ds, gongs)
録音 1975年9月

1曲目の「LA CHASSE DE SHIRAH SHARIBAD」は15分を超えるもので、長いベースソロの後に2人のリード奏者による「ドレミソラ」を使ったヨナ抜き音階のメロディが、一風変わった味付けでとなっています。
全体を通してベースが主導権を握っており、後半はその上を管楽器とピアノが自由なプレイを繰り広げています。
2曲目の前半はリード奏者による明るい曲調の合奏があり、後半はノイジーなベースとピアノの対話となっています。
3曲目はモーリス・メルルが吹くユーフォニウムのロングトーンに、ルイ・スクラヴィスが絡むソプラノ・サックスがあり、曲の後半はピアノ・トリオによる爆発的なサウンドでお互いが本領を発揮し、最後はそれにリードが絡む展開で、全4曲の中では一番リズム感ある内容となっている。
最終曲は各人が静かに音を出し、何処かAEOCの雰囲気を持った内容ですが、後半にシューベルトの未完成交響曲の第一楽章のテーマが現れて幕を閉じています。

このグループの経緯に関する紹介を兼ねた写真集が付いています。
仏のこの手のサウンドは、お国柄でしょうか、同じヨーロッパでも独や蘭のように重くなく、また英とも一味違った演奏となっています。
何度も繰り返しターンテーブルに乗るレコードではありませんが、仏ジャズの歴史の一ページとしては貴重な1枚だと思います。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする